【「評価」「再投稿」「オプトアウト」の使い分けがわからないままこれらの機能を使わないで下さい。回答にご不明点がある場合は、「評価」をせずに返信機能でご質問下さい。評価は「最終評価」です。マイナス評価を賜った場合には、より有意義に相談を進めていただくために、私はオプトアウトさせていただきます】
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。
病院紹介のご要望は多いのですが、JustAnswerでは、特定の医療機関の紹介・推薦を行っていません。
医療カテゴリの専門家が、日本全国の病院の内情を把握できているわけでもありませんし、相談者様を実際に診察しているわけでもありません。医師と相談者様の相性の問題もあります。そういう状況で、こうしたサイトを通じた病院紹介は、病院側、相談者側の両方からクレームを受ける可能性があるからです(実際、そういったトラブルは、他の専門家が手がけた事案も含めて過去に何回か起きています)。
これに関してはご了承いただけますと幸いです。
ただ、ご記載からは、ご子息がゲーム依存症の診断基準を満たす可能性は高いと考えます。治療は必要だと思います。
ゲーム依存症とは「ゲームに没頭するあまり、ゲーム以外の日常生活の事柄がおろそかになり、睡眠や仕事、食事などそれまで問題なく行えていた生活に 支障をきたし、何よりもゲームが優先されている状態」と暫定的に定義されていますが、精神医学の診断基準の世界標準である「精神障害の診断と統計マニュア ル」の現行の版(DSM-4)にはゲーム依存は掲載されていません。独立した精神疾患と しては認められていないということです。
恐らくご子息が依存しているのはオンライン・ゲームのようですから、インターネットを介して他の参加者とコミュニケーション を取りながら進めるタイプのゲームかと推測しますが、これの依存症が爆発的に増えていると言われています。韓国では死亡事故が続発しているほどです。
http://www.sgame.jp/news/3/2321こうしたゲーム依存の現状を重く見た米国精神医学会において、次の改訂版(DSM-5)では、ネット・ゲーム中毒を依存症のひとつに分類されることが確実視されています。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/15/news075.html ご子息の場合もオンライン・ゲームに没頭しているとのことですから「インターネット/ビデオゲーム中毒」の範疇に含まれるでしょう。
上述の通り、ゲーム依存は、依存症のひとつとして取り上げられようとしているくらいですし、死亡例も出るほどの重篤な依存症です。危険度という意味では薬物依存と大差がないでしょう。
然るべき医療機関の受診に繋げられなければ、ご家族のみで対処するのは不可能であろうと考えます。
然るべき、というのはネット・ゲーム依存症に対処できる医療機関ということですが、日本ではこの分野の対応が大きく遅れています。
【「"ネット依存"対策を急げ」】
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/115049.html 依存症ですからご本人の治療意欲が無ければ治療は困難です。
その治療意欲をどのように引き出すかも含めて、ネット・ゲーム依存症に対応できる医療機関を探され、まずはご両親が相談に伺われることをお勧めいたします。
例:
http://www.kurihama-med.jp/tiar/index.html 以上、ご参考になれば幸いです。