おはようございます。猫山と申します。精神科医 兼 神経内科です。
ご記載の経過を拝読するに、確かに躁うつ病の可能性は高いと考えます。発症はうつ症状であったと考えられます「興味、喜びの著しい減退」は、うつ病の典型的症状のひとつです。
11月のエピソードもまだうう症状で説明がつく範囲内のものではあります。
うつ病というと気持ちが落ち込んだり意欲が無くなったり、といった症状を思い浮かべられるかもしれませんが、苛々や衝動性が前面に出る激越型のうつ病という病型があります。
うつ病に占める割合は決して少なくはなく、特に女性ではこの病型をきたす方が多いのです。
仮性痴呆という、認知症様の症状も、高齢者のうつ病ではしばしば認められます。
http://monowasure.chastic.com/entry24.htmlただ、この3日間のエピソードはうつでは説明がつきません。
ご記載を拝読すると、典型的な「観念奔逸」のように思われます。
http://www.kaigo110.co.jp/word/%E8%A6%B3%E5%BF%B5%E5%A5%94%E9%80%B8躁うつ病はうつ病に比べて「心の病気」よりも「脳の病気」としての性格が強い疾患ですから、震災のストレスでうつ状態を呈し、もともとの素因から躁うつ病を発症するに至ったと考えることはできます。
心療内科/精神科を受診され、投薬を受けることをお勧めしますが、ご高齢の患者様ですので、脳のMRIやCT検査は出来ているに越したことはありませんね。
年末なので混み合っているシーズンですが、MRIもしくはCTだけなら、2ヶ月も待つ必要があるとは思えません(受診したかかりつけ医は神経内科医や脳外科医ではないのでしょうか)。
それらの画像検査だけでもして、異常がないことを確認した上で、心療内科を受診されるのがベストです。
ただ、精神症状が激しいのであれば心療内科の受診を先行させた方がいいでしょう(その場合でも、CTやMRIはできるだけ早く撮影すべきですが)。
以上、ご参考になれば幸いです。