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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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市販されているフィギュアを使って動画を作成し販売したら何か問題が発生しますでしょうか? 例えば次のようなフィギュアです。

ユーザー評価:

市販されているフィギュアを使って動画を作成し販売したら何か問題が発生しますでしょうか?
例えば次のようなフィギュアです。
https://www.amazon.co.jp/S-H-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%84-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9-%E3%83%AA%E3%83%BC-%E7%B4%84140mm-PVC%E8%A3%BD-%E5%A1%97%E8%A3%85%E6%B8%88%E3%81%BF%E5%8F%AF%E5%8B%95%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%82%A2/dp/B013AMKKCM/ref=pd_lpo_vtph_21_tr_t_3?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=N93K179VZ0227K0W3HQD

知的財産権を専門とする者です。

フィギュアとその原画の両方の観点から著作権を考える必要があります。

まず、フィギュアについてですが、フィギュアのような作品を著作権法上では応用美術といいます。

応用美術とは絵画や彫刻のような鑑賞目的の美術作品である純粋美術と対比される美術作品であって、純粋美術作品が実用品に応用された場合(例えば、絵画を屏風に仕立て、彫刻を実用品の模様に利用するなど)や純粋美術の感覚又は技法を機械生産又は大量生産に応用した場合の美術作品をいいます。

純粋美術につきましては「著作物」となって著作権が生じますが、応用美術につきましてはケースバイケースとなります。

応用美術であるフィギュアの著作物性が争われた裁判として「チョコエッグ事件」(大阪高等裁判所 平成17.7.28判決)があります。

ここで判示されたのは、「応用美術であっても、実用性や機能性とは別に、独立して美的鑑賞の対象となるだけの美術性を有するに至っているため、一定の美的感覚を備えた一般人を基準に、純粋美術と同視し得る程度の美的創作性を具備していると評価される場合は、『美術の著作物』として、著作権法による保護の対象となる場合がある」と説示されました。

そして、この事件では、菓子類のおまけとなる各種フィギュアである動物フィギュア、妖怪フィギュアおよびアリスフィギュアの3種のフィギュアについて、著作物性が争われました。

このうち、動物フィギュアとは、実在動物等を精巧に模したものであり、妖怪フィギュアとは、江戸時代の文献の妖怪絵等を立体化・彩色したものであり、また、アリスフィギュアとは、小説「不思議の国のアリスの冒険」等に使用された挿絵を立体化・彩色したものです。

そして、動物フィギュアは、「実際の動物の形状、色彩等を忠実に再現した模型であり、動物の姿勢、ポーズ等も、市販の図鑑等に収録された絵や写真に一般的に見られるものにすぎず、制作に当たった造形師が独自の解釈、アレンジを加えたというような事情は見当たらない、よって著作物性はない」と判断されました。

一方、石燕の「画図百鬼夜行」を原画とする妖怪フィギュアについては、「平面的な絵画をもとに立体的な模型を制作する場合には、制作者は、絵画に描かれた妖怪の全体像を想像力を駆使して把握し、絵画に描かれていない部分についても、描かれた部分と食い違いや違和感が生じないように構成する必要があるから、その制作過程においては、制作者の想像力ないし感性が介在し、制作者の思想、感情が反映されるということができる。そして、本件妖怪フィギュアは、石燕の原画を忠実に立体化したものではなく、随所に制作者独自の解釈、アレンジが加えられていること、妖怪本体のほかに、制作者において独自に設定した背景ないし場面も含めて構成されていること(特に、「鎌鼬」、「河童」や、「土蜘蛛(つちぐも)」が源頼光及び渡辺綱に退治され、斬り裂かれた腹から多数の髑髏(どくろ)がはみ出している場面などは、ある種の物語性を帯びた造型であると評することさえも可能であって、著しく独創的であると評価することができる。)、色彩についても独特な彩色をしたものがあることを考慮すれば、本件妖怪フィギュアには、石燕の原画を立体化する制作過程において、制作者の個性が強く表出されているということができ、高度の創作性が認められる。また、本件妖怪フィギュアのうち、石燕の「画図百鬼夜行」を原画としないものについては、制作者において、空想上の妖怪を独自に造形したものであって、高度の創作性が認められることはいうまでもない。そして、前記認定のとおり、本件妖怪フィギュアは、極めて精巧なものであり、一部のフィギュア収集家の収集、鑑賞の対象となるにとどまらず、一般的な美的鑑賞の対象ともなるような、相当程度の美術性を備えているということができる。以上によれば、本件妖怪フィギュアに係る模型原型は、石燕の「画図百鬼夜行」を原画とするものと、そうでないもののいずれにおいても、一定の美的感覚を備えた一般人を基準に、純粋美術と同視し得る程度の美的創作性を具備していると評価されるものと認められるから、応用美術の著作物に該当する」と判断されました。

また、アリスフィギュアについては、「テニエルの挿絵を忠実に立体化したものであり、立体化に際して制作者独自の解釈、アレンジがされたとはいえない(この点において、本件妖怪フィギュアとは事情が異なる。)ことや、色彩についても、通常テニエルの挿絵に彩色する場合になされるであろう、ごく一般的な彩色の域を出ていないことを考慮すれば、本件アリスフィギュアには、テニエルの原画を立体化する制作過程において、制作者の個性が強く表出されているとまではいえず、その創作性は、さほど高くないといわざるを得ない。してみると、本件アリスフィギュアに係る模型原型は、極めて精巧なものであるけれども、一定の美的感覚を備えた一般人を基準に、いまだ純粋美術と同視し得る程度の美的創作性を具備していると評価されるとまではいえず、応用美術の著作物には該当しないと解される。」と判示されました。​

この判例に基づき、ご質問にあるアドレスのウェブページに掲載されているフィギュア(ブルースリー、スパイダーマンなど)につきましては、例え精巧に作られたものであっても、原画を再現したにすぎず、制作者の個性、独創性、創意工夫などがあまりなく、著作物に該当しないと判断される可能性が高いのではないかと推察されます。

そのため、これらのフィギュアについては著作権は生じないのではないかと推察されますので、フィギュアとの関係では著作権の問題は生じないと予想されます(断定はできませんが)。

しかし、これらフィギュアにつきましては、原画があると思われますので、これらフィギュアの原画には、著作権が生じているものとおもわれます。そのため、この原画の著作権との関係におきましては、フィギュアを使って動画を撮影する行為は、原画の著作権のうちの複製権(著作権法21条)と、また、これを販売しますと譲渡権(同法26条の2)と抵触し、動画をネットにアップしますと公衆送信権(同法23条)と抵触するものと思われます。

この回答に関して何がご不明な点がございましたらご質問してください。

また、特にご不明な点がないようでしたら評価していただきますようお願いします。

質問者: 返答済み 1 年 前.
12372;回答ありがとうございます。そうすると購入したフィギュアに少し変更を加えてブルースリー風、スパイダーマン風にして、なんとなくモチーフはわかるけど別のキャラクターとして登場させれば著作権の問題はクリアされると理解してよろしいでしょうか。もちろん度合いによるのでしょうが。オリジナルとあまり違いがない場合は問題となる可能性が高くなり、オリジナルがほぼわからない程度に変更した場合は問題の発生する可能性は限りなく低くなる。

著作権法におきましては、翻案権という権利があります(同法27条)。

「著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。」

この翻案とは、原作品に修正増減を施し、創作性のある表現を付加しても、その物が、原作品に依拠し、かつ、原作品の表現上の本質的な特徴を直接感得することができる場合をいいます。

そして、そのように翻案されたのであれば、その物は原作品の翻案となって、著作権侵害となります(著27条)。

すこし、ややこしい表現で理解し難いかもしれませんが、大雑把に言いますと、複製(デッドコピー)といえるほどには原作品と近似していないが、全く別の作品ともいえない物。あるいは、複製といえるほどではないが、それでもなお、その物から原作品を直接想起させるほどに似ているといったようなものです。

実際には、どのような行為が翻案に該当するかは、著作物の種類や表現態様などによって異なり、確定的な基準は存在せず、ケース・バイ・ケースで判断せざるをえません。また、複製と翻案の厳密な境界も存在しないのが実情です。

そのため、多少、異なる程度では、すなわち、原作品を直接感得させるレベルのものに過ぎない程度では、翻案と判断される可能性があるということになります。

したがいまして、そのように判断されないレベルまで表現を改変する必要があるということになります。

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質問者: 返答済み 1 年 前.
12424;く理解できました。ありがとうございます。

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