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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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インターネット上での翻訳者の著作権についての質問です。

ユーザー評価:

インターネット上での翻訳者の著作権についての質問です。
オンラインテレビゲームでユーザー主催の非公式オンライン大会があり、その大会ルールや概要を説明し掲載したサイトのページを日本語から英語へと翻訳を依頼され訳した際、その翻訳者に著作権は発生するのでしょうか。
こちらの主張は
翻訳したものを提出後、英訳したサイトのページに翻訳者の署名がなされていなく、翻訳したものを許可なく依頼者に訂正されていたため、サイトに翻訳者の署名を記載すること、翻訳した文章を無許可で複製・転載することを禁止する対象にできないかというものです。
一方で先方の主張は
新種のスポーツの大会ルールとかでない限り著作権が無くて、付随する翻訳権は無いためコピーライト表記は書き加えない。インターネット上であるため著作権は発生しない。
とのものです。

知的財産権を専門とする者です。

結論から先に申しますと、翻訳者である質問者様(以下「甲」とします)には、その翻訳物について著作権及び著作者人格権が原始的に発生します(著作権法2条1項2号)。

まず、著作権は著作者に原始的に発生します。

著作権法2条1項2号には、「著作者 著作物を創作する者をいう。」と規定されています。

​ そのため、甲が大会ルールや概要を掲載した日本語サイトのページを英語に翻訳したもの(以下「翻訳物」とします)を作成した時点で、自動的に甲にその翻訳物の著作権及び著作者人格権が生じます(同法2条1項2号、17条2項)。

​ 財産権的権利である著作権には、複製権をはじめ、公衆送信権(ネットに掲載する権利など)、翻訳・翻案権などの権利が含まれています(同法21条~28条)。

​また、人格権である著作者人格権も同時に発生し、これには、公表するかしないかを決める公表権(同法18条)、氏名や変名等を表示するかしないかを決める氏名表示権、さらには、意に反して著作物(本件では翻訳物)を改変されない権利である同一性保持権(同法20条)が含まれます。

​ そのため、新種のスポーツの大会のルールでなくても、翻訳物に創作性がある限りは、著作物となり、著作権が生じることになります(同法2条1項1号)。

​ そこで、甲と依頼者(以下「乙」とします)の間において、どのような内容の契約かにより事情が異なってきます。

​ 著作物である翻訳物を作成し、それを乙に引き渡すだけという契約であれば、乙はその翻訳物を所有することができますが、契約内容に翻訳物の著作権まで甲から乙へ譲渡することが含まれているのであれば、乙はその翻訳物を甲の許可なくネットに掲載することができます。

​ 一方、契約に何ら著作権の譲渡についての取り決めがされていないのであれば、翻訳物の著作権は、原則通り、甲に帰属したままとなります。その場合には、乙が翻訳物をネットに掲載する場合には、甲の許諾が必要となり、無断でネットに掲載する場合には、甲の著作権のうち公衆送信権(同法23条)を侵害することになります。

​また、著作者人格権は著作者に一身に専属し、譲渡することができません(同法59条)。たとえ著作者人格権を譲渡する旨の契約がなされても著作権法上は無効とされます。

​ そのため、仮に著作権を乙に譲渡した場合であっても、著作者人格権は甲が有するので、サイトに甲の氏名や変名を表示させる権限は甲が有し、また、意に反して改変されたりしない権原も有することになります。

したがいまして、乙との間で著作権を譲渡する契約(書面のみならず口頭でも契約は成立します)をしていないのであれば、乙が甲に無断で翻訳物をネットに掲載したり、改変されたり、氏名等の表示を望んでいるにも関わらず表示しなかったりした場合には、甲の著作権および著作者人格権を侵害するものとして、差止請求(同法112条)や損害賠償請求(民法709条)をすることができることになります。

また、刑事罰の対象にもなります(著作権法119条)。

なお、元の日本語のサイトページを翻訳するには、その日本語のサイトページにも著作権が生じていると思われますので、その日本語のサイトページの著作権者の承諾を得る必要があります。そして、乙が翻訳物をネットに掲載したり、改変したりする場合には、甲のみならず、その日本後のサイトページの著作権者の承諾も必要になります(同法28条)。

以上、ご説明させていただきましたが、回答に対して何か不明な点がございましたらご質問してください。特にないようでしたら評価していただきますようお願いします。

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