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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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初めましてこの度ネットで検索してご連絡をさせて頂きます。 今はデザイン会社を営んでいます。デザインに関する著作権に

ユーザー評価:

初めましてこの度ネットで検索してご連絡をさせて頂きます。
今はデ ザイン会社を営んでいます。デザインに関する著作権について不明な点があり、
質問をさせて頂きたいと思っています。

昨年の1月から計14回の月刊雑誌を編集プロダクション様から依頼されて
デザインをさせて頂きました。
突然、先日今月で打ち切りと予告されてしましました。
理由としてはイメージしたデザインとの食い違い、文字修正し関しての不満、
一度も聞いたことのない理由でした。もちろん仕事としてはきとんと対応しているはずなので
上記はこちらにとって不愉快な理由でした。
さらに突然ハードディスクを送られてきまして今までのデータをすべてコピーし、
送って下さいと連絡があってディスクが届きました。
文字原稿や写真は先方支給でしたのでその分なら渡してもいいと思っていますが
デザインそのものは渡せないと考えています。

質問1
制作物として会社が所有している財産だと認識していますが、
渡した方がよろしいでしょうか?

質問2
渡した場合は流用されるのは確実なので
著作権についてどのように考えたらよろしいでしょうか?

質問3
POPやTシャツ、名刺、広告もやりました。
そのデータは渡したら増刷、流用は確実なので
渡さなくてもよいでしょうか?

質問4
もし勝手に印刷会社からデータをもらい、流用した場合は
法律的にいかがでしょうか?
弁償や発行物の差し止めになるのでしょうか?

お手数かけますが教えて下さい。宜しくお願い致します。

 もう少し詳しく状況を説明していただけませんか。
 

 知的財産権を専門とする弁理士です。

 少し確認させていただきたいのですが、

 ①質問者様(以下「甲」とします)が、編集プロダクション(以下「乙」とします)から、月刊雑誌に掲載する文字原稿や写真を借り、その文字と写真及び甲が創作したデザイン(絵、イラスト、模様など?)を利用して、甲のみが「単独」で、文字や写真の取捨選択や必要があればその文字や写真の修正を施し、そして、それらの文字、写真、イラストを創意工夫を凝らして配列して月刊雑誌を作成したものであるかどうか、という点。

 ②月刊雑誌の創作における乙の関与の程度がどのようなものか、乙は単なる文字原稿や写真の提供程度、あるいは誤字、脱字、不適切な表現等の指摘程度、または大まかな基本方針を指示する程度にとどまり、月刊雑誌の「表現の創作」に具体的、実質的に関与していたと認められないか、どうかという点。

 これらについて教えていただきたいのですが。

質問者: 返答済み 5 年 前.

説明不足で申し訳ありません。


まずは乙が企画をして外注のカメラマンやコピーライターに発注し、


使用する素材が出来上がったら、


甲に対してデザインの発注を依頼します。


その際は頂いた文字原稿、写真を加工して紙面のデザインをし、


出来たものを先方にpdfにて確認後、間違った文字の修正もして


最後は印刷会社にデータを送付して印刷工程に入ります。


デザインの具体的な指示はなく、かなり自由にやらせて頂いています。


ただこの写真はこの位置に入れてそれについての


文字原稿はこちら使って下さいという指示は


サムネイルとして支給される場合があります。


 


レギュラーページに関しては毎月同じなので


そういったサムネイルの指示はほとんどありません。


 


再度ご確認頂き返答をお待ちしております。

 ご質問の内容から判断しますと、甲は乙から提供された文字原稿と写真を紙面上にどのように配置するかという意味における「デザイン」を行っているということですので、それを前提として以下、ご説明します。

 1.発生する著作物及び著作権等について

 ①乙から提供される文字や写真について、各々、言語の著作物(著作権法(以下「著」とします)2条1項1号、10条1項1号)及び写真の著作物(著2条1項1号、10条1項8号)として成立します。したがいまして、各著作物につき、著作権及び著作者人格権(以下「著作権等」とします)が発生します。

 ②月刊雑誌につきましては、編集物でその素材である文字や写真の選択又は配列によって創作性有するものですので編集著作物として保護されます(著12条)。

したがいまして、この編集著作物に対しても、別個に著作権等が発生します。

 2.著作権等の帰属について

 ①著作権等は著作者が原始的に取得します(著17条)。「著作者」とは、著作物を創作する者をいいます(著2条1項2号)。また、著作権等はいかなる方式の履行も不要で、創作の完成と同時に自動的に発生します(著17条2項)。

 ②乙から提供される文字や写真につきましては、それを創作したコピーライター及びカメラマンが著作者となるため、それらの者が 著作権等を原始的に有します。なお、後述する職務著作に該当する場合は、乙が著作者となり(著15条)、乙が著作権等を原始的に取得します。いずれにしましても、文字や写真につきましては、甲は著作権等を有しません。

 ③編集著作物につきましては、先ほど述べた「職務著作」に該当すれば乙が著作者となり、著作権等は乙に生じます。一方、職務著作に該当しない場合は、甲が単独で著作者となるか、又は甲と乙の共同著作物(著2条1項12号)ということになります。

 3.職務著作について(著15条)

 職務著作に該当する場合とは以下の4要件をすべて満たす場合をいいます。
 ①法人等の発意に基づき、

 ②法人等の業務に従事する者が職務上作成する著作物で、

 ③法人等が自己の著作の名義の下に公表するもので、

 ④作成時に契約、勤務規則その他の別段の定めがない場合は、

その著作者は法人等、すなわち乙となります(著15条1項)。一方、一つでも要件に当てはまらない場合は、職務著作とはなりません。

そこで、以下に検討してみますと、

 上記の①につきましては、乙から依頼がされていますので、法人等の発意に基づくと思われます。

 ②につきましては、判断が難しいところです。裁判例でも、従業者ではなく、委託契約の受任者や請負契約の請負人というだけで、従業者ではない、という単純な判断はしておらず、実質的な指揮監督下にあったか、報酬の支払いなどの要素を勘案しながら判断しています。

 本事案と似たような状況における判例としまして「ラストメッセージin最終号事件」という東京地裁(H7.12.18)の判例があります。それによりますと外部のフリーランサーも職務に従事する者とされ、「法人等の業務に従事する者とは、法人と被用者との間に著作物の作成に関する指揮命令関係があり、法人に当該著作権全体を原始的に帰属させることを当然の前提にしているような関係にあると認められる場合をも含む」と述べられています。

 また最高裁の判例である「アール・ジー・ビー・アドベンチャー事件」(H15.4.11)では外国人デザイナーが法人等の業務に従事する者に該当するか否かについて「法人等の指揮監督下において労務を提供するという実態にあり、法人等がその者に支払う金銭が労務提供の対価であると評価できるかどうかを業務形態、指揮監督の有無、対価の額等に関する具体的事情を総合的に考慮し判断すべきである。」と判示して、従業員に該当すると判断されています。

 これらを考慮いたしますと、本事案におきましては「デザインの具体的な指示はなく、かなり自由にやらせて頂いています。」ということですので、この点のみであれば指揮監督下に あるとは言えないものの、「ただこの写真はこの位置に入れてそれについての文字原稿はこちら使って下さいという指示はサムネイルとして支給される場合があります。」という点を考慮しますと、頻度は少ないものの乙は、指示しようと思えばいつでも可能であり、甲は乙からの指示があればその通り従わざるを得ないという、状況下にあるといえるので、「業務に従事する者」に該当する可能性が高いともいえます。

 ③につきましては、作成した従業者ではなく法人等が著作者として表示されて公表する場合です。そのため、乙が著作者として表示され雑誌が刊行される場合にはこの要件を満たしますが、乙が発行者名義で雑誌を刊行する場合などは本要件を満たさず、職務著作とはなりません。

 ④につきましては、雑誌の作成時点において、契約等によって法人等である乙以外の者甲を著作者とする定めがあれば、その契約等を優先するというものです。そのため、このような定めがない場合は法人著作の要件を満たすことになります。

 以上の4つの要件すべてを満たしていれば、著作者は乙となり、満たしていない場合は、さらに共同著作物か否かを判断し、共同著作物であれば、甲と乙の両者が著作者となり、共同著作物でなければ、甲単独の著作物となります。

 共同著作物に該当するか否かは、「共同創作性」があるどうかで判断されます。例えば、補助者、助言者、注文者などは、共同創作者とはなりません。補助者とは、創作活動を手伝うにすぎない者で、単に、誤字、脱字、一部の表現方法の校訂などを行うにすぎない者をいいます。

 また、助言者とは、実際の創作者甲にヒントやテーマを与え、助言を与え、指導するにすぎない者をいいます。

 そして、注文者とは、嘱託や請負契約などの場合における依頼者をいいます。

 本事案におきましては、前述したのと同様に、ご質問の中の「この写真はこの位置に入れてそれについての文字原稿はこちら使って下さいという指示」がなされる場合があるものの、そのような場合が極めて希であったり、雑誌全体のデザインにおいてほんの数箇所にすぎないのであれば、単なる助言者といえるでしょが、そうでない場合は単なる補助者、助言者とはいい難いと思われます。

 したがいまして、その指示の態様により、共同著作物となったり、ならなかったりということになります。

 いずれにしましても、職務著作に該当しないのであれば、甲が単独で又は共同著作物であれば乙との共同という形であれ、雑誌につき著作権等を有します。

 4.ご質問1について

 甲単独の著作権等であれば、渡すのは、文字原稿と写真のみでよく、雑誌については渡す必要がありません。しかし、職務著作又は共同著作物の場合は、乙に渡す必要があります。

 5.ご質問2について

 著作権については上述した通りとなります。

 6.ご質問3について

 POPやTシャツ等につきましても、雑誌の場合と同様に考えられます。

 7.ご質問4について

 まず、文字や写真は、甲の著作物ではないので、許諾なく流用した場合は、著作権等の侵害となり、差止め(著112条)や損害賠償(民法709条)などの民事及び刑事罰(著119条)の対象となります。

 ただし、私的使用を目的とする場合(著30条)は問題ありません。

 また、その文字や写真を無断で利用して編集物を作成した場合、編集著作権は甲の発生しますが、その出版に際しては、文字や写真の著作権等の侵害となります。



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