不当解雇申し立てについてのアドバイスを

ご投稿、ありがとうございます。つい先ほどもご相談を投稿いただきました方でしょうか？

先に送られましたご相談に対して回答させていただいておりますので、そちらをご覧頂けたらと思います。

何卒よろしくお願い申し上げます。

こちらに回答を記載した方がよろしいでしょうか？

ご返信いただけたらと存じます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

こちらに転載させていただきます。

会社が言っている解雇理由が存在しない内容であるならば、それは不当解雇です。

合理的理由のない解雇は解雇権の濫用として無効とされております。ご相談者様がご相談されているという事は、会社と話し合っても解決が見込めない状況なのだと推察いたします。であれば、第三者を入れて解決を図るしかありません。

労働問題の取り締まり機関として、労働基準監督署というお役所がありますが、解雇の妥当・不当の判断までは下してくれません。

労働者が会社の不当解雇を訴える場としては、

（１）あっせん

（２）労働審判

（３）裁判

といった手段しかありません。

ここでは（１）あっせんと、（２）労働審判、をご説明させていただきます。

【あっせん】

あっせんとは都道府県労働局に申し立てをして、あっせん委員と呼ばれる専門家が労使双方の主張を聴き、和解案を提示してくれるという国の制度です。

このあっせんで、ご相談者様は会社の解雇は不当である、ことを主張していくことになります。

ただし、あっせんの弱点は、労働者が申し立てをしても会社側があっせんへの参加を拒否したらあっせんは開始されることなく終了してしまうことです。あっせんの申立ては労働基準監督署内の総合労働相談コーナーでも受け付けてもらえます。

＜茨城労働局・総合労働相談コーナー案内及びあっせん事例＞

http://ibaraki-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/roudoukyoku/kanren_shisetsu/sougou_roudou_soudan/annai02.html

【労働審判】

労働審判とは地方裁判所に申立てを行い、労働審判官（裁判官）と労働審判員（弁護士などの専門家）が労使双方の主張を聴き、証拠の認定を行い、原則3回以内の審理で調停や審判をしてくれる国の制度です。審理の中でご相談者様は会社の解雇が不当であることを主張していきます。裁判ではありませんので弁護士を依頼する必要はありません。

あっせんとは異なり、労働審判は当事者に参加義務がありますので、申し立てを行えば会社は労働審判への参加を拒否できません。

調停や審判に双方が合意すれば和解となり解決となります。合意した内容は裁判の判決と同等の効力を持ちます。

逆に当事者が最終的に調停や審判に対して異議申し立て（内容に不服）をしたら労働審判は打ち切りとなり、通常の訴訟に移行する、という制度です。

これらの制度を利用して、会社の不当解雇を主張して、解雇を取り下げて和解していただけたらと思います。

あっせん→労働審判の順番で利用してもかまいませんし、始めから労働審判の申立てをすることも可能です。

再雇用を望んでおられなくても、あっせんや労働審判は有効です。

「明確な理由もなく解雇されて、やむを得ず退職させられた。精神的苦痛を受けた」と主張して、和解金を請求する事もできるからです。これらの申立てをされた、という事で会社が今後同じような事を繰り返さないようにするための歯止めになると思います。

労働基準監督署への申告も有効な手段でしょう。先の回答にＵＲＬを添付させていただきましたが、その中に労働局長からの助言・指導の事例というものがあったかと思います。

労働基準監督署が調査して違法を確認すると、都道府県労働局長から会社に対して助言や指導、勧告が行われます。これによって今後、会社が同様の事をしなくなるきっかけになるでしょう。監査に入ってもらう手立ては、会社の住所地を管轄する労働基準監督署に申告をすることです。「相談に来ました」では監査に入ってもらえない事もあります。「申告します」ときちんと伝えて下さい。

最後に有給休暇の件ですが、有給休暇は会社によってあったりなかったりするものではありません。勤続年数によって労働基準法の定めによって労働者に付与される権利です。会社が与えてくれるものではありません。通常の労働者（パートやアルバイトのような短時間労働者ではない）であれば、有給休暇は間違いなく行使できる権利を有しています。

雇用契約に記載がないから有給休暇がない、のではなく、有給休暇は法律によって与えられている労働者の権利です。

ご返信、ありがとうございます。

退職金という制度は法律で定められたものではありません。退職金制度を導入するかどうかはその会社の任意です。（つまり退職金制度がない会社も当然存在します。）

そして、退職金制度を導入している会社は、支給対象や支給基準に関して就業規則に記載する義務があります。（逆に言うと、退職金制度の無い会社は就業規則に退職金の事は記載しておりません）

ですので、退職金がどのような基準を設けているかは就業規則をご確認いただくしかございません。（外部の人間ではわからないのです。）

なお、会社は就業規則を労働者に周知する義務を負っておりますので（労働基準法106条）、「就業規則の閲覧を希望する」と労働者から請求があったら、閲覧させなければなりません。

回答をご覧いただきまして、ありがとうございます。

回答に説明不足やご不明な点がございましたでしょうか？ございましたら何なりとご返信いただけたらと存じます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

ご返信、ありがとうございます。

あっせんや労働審判という制度は、労働者保護のための制度ですので、もちろん労働者に有利に解決し得るものです。

個人対会社では力関係が不平等であるから、第三者が間に入るこれらの制度が有効なのです。

ご相談者様もご認識されておられるかと存じますが、何も行動を起こさなければ現状は何も変わりません。今まで労働者の泣き寝入りが多かったため、それを改善するために設けられた制度ですので、これらの国の制度を使って問題提起をし、問題を解決・改善していただけたらと思います。

労働審判申し立ての70％以上が、この制度で解決しているという労働局の発表もあります。

あっせんや労働審判を利用して、ご相談者様の抱えている問題がよい解決が図られますことを切に願っております。