雇用・労働
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幼稚園や小学校、塾などで、児童に英語を教えるインストラクターを養成する民間の教育機関です。英語インストラクターが心得ておくべき安全衛生とはどんなものでしょうか?インストラクター自身の健康管理や保険制度、安全に配慮した教室作り等でしょうか?現在、独立行政法人、求 職者雇用支援機構の委託をうけて、職業訓練講座:児童英語インストラクター養成講座を運営しています。インストラクター養成講座のカリキュラムの一部に安全衛生の時間をとるようにとの指導をうけました。が、その内容が十分に把握できません。雇用形態としてはインストラクターは事業所から派遣されたり、臨時職員として個人的に学校にやとわれたりして働きます。 ご回答いただけましたら幸いです。
安全衛生に関する講座(30分程度)を行なう際の
講座内容、参考資料なども教えていただけると助かります。
持つ才
この度は御相談下さいまして誠に感謝しております。
「安全衛生の時間をとるよう にとの指導」を受けられたそうですが、安全衛生という点につきましては、個々のインストラクターというよりは配属先の学校等の事業所が責任を持って管理することが労働安全衛生法上で義務付けられています。ちなみに、文面に挙げられているような児童英語インストラクターの職場であれば、特に危険業務を行うような職場というわけではございませんので、事業所としましても労働安全衛生法で定められた通常の安全衛生管理の内容を押えていれば十分といえますし、いずれにしましても事業所側で対策すべき事柄になります。
従いまして、個々のインストラクタに対する安全衛生の講座としましては、そうした法的問題の話ではなく、職場で起こりやすい事故等への注意喚起といった事柄が中心になるものといえるでしょう。私は同業者ではございませんので詳細は存じ上げませんが、児童が相手ですので指導や物品の取り扱いに伴う不慮の怪我等のリスク回避ですとか、あとは過労やストレスへの対策等職員自身の健康管理といった事柄が採り上げられることになると考えられます。
そこで安全衛生に関わる講座の実施に関してですが、勿論素人が講義する訳にもいきませんので、職場の安全衛生に精通した講師の方に依頼される事が必要といえます。
福岡県ですと、中央労働災害防止協会(中災防)の「九州安全衛生サービスセンター」という専門機関がございます。中災防は全国展開している公益法人ですので何より信頼性がありますし、安全衛生に関する講師の派遣等も行っていますので、電話帳やネットで検索して御相談されるとよいでしょう。その際は、児童教育の職場である事を必ず伝えておくことが重要です。職場によって安全衛生指導の専門家でも得意・不得意があるはずだからです。
但し、行政法人から指導を受けたということですので、こうした一般論から外れた何か特別な意図があるかもしれません。念の為、事前に再度「最低限これだけはやって欲しい」といった条件等は無いか確認された上で、講師への依頼をされることをお勧めいたします。