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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 整形外科
満足したユーザー: 14357
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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81歳男性、二年前岩井整形外科病院で、腰部脊柱間狭窄症の手術を受けました。黄色靱帯切除して歩行は回復して、栗駒山にも登れ

解決済みの質問:

81歳男性、二年前岩井整形外科病院で、腰部脊柱間狭窄症の手術を受けました。黄色靱帯切除して歩行は回復して、栗駒山にも登れる様になりましたが、両足裏のしびれは、主治医が術前言ってたのですが取れません。「リリカ錠」を処方されて飲んでますがイマイチです。他に手立ては無いのでしょうかお伺い致します。
投稿: 1 年 前.
カテゴリ: 整形外科
専門家:  猫山司 返答済み 1 年 前.

【情報リクエスト】

こんにちは。猫山と申します。神経内科医です。

ご質問いただき誠にありがとうございます。

①脊柱管狭窄症の症状を自覚してから手術を受けられるまでにどれくらいの期間があったでしょうか?

②主治医は手術後も足の裏の痺れが残っていることについてどのように説明していますか?

まず以上、確認させていただけますと幸いです。

※ご返信のタイミング次第で回答は少し遅くなるかもしれません。ご了承ください。

質問者: 返答済み 1 年 前.
9312;5~6年から、腰痛が足裏のしびれと共に増して来たので、その間、岩手の外科に通い、MRI等の検査結果、狭窄症との結果でした。
  シップや、ブロック注射も数回しました。その後、仙台の西多賀病院で、開窓手術を勧められましたが1月間かかることから、7日間で済むと  言う、東京の岩井病院を選びました。
②理由については、このタイプは、神経が萎縮して除圧しても復元しないとの事でした。リリカ錠は、しびれ止めで、完治の為の薬では無いそうで   す。
専門家:  猫山司 返答済み 1 年 前.

ご返信ありがとうございます。

自覚症状が現われて5~6年が経ってからの手術ということですから、相談者様の場合、手術のタイミングが遅すぎた可能性があります。

脊柱管狭窄症は、加齢に伴う背骨の変形やずれ軟部組織にの骨化によって背骨の中の脊髄の通り道が狭くなって圧迫され、そのため腰や下半身の痺れや痛みが現れる病気です。
脊柱管狭窄症は単一の疾患ではなく、椎間板ヘルニアや腰椎変性すべり症、黄色靭帯骨化症といった複数の理由によって起こる狭窄の総称です。

狭窄した脊柱管によって圧迫され続ける神経には、時間経過とともに不可逆的な変化が起こり続けます。不可逆とは、元に戻らないという意味です。

主治医の「神経が萎縮して除圧しても復元しない」とは、その意味であると考えます。
脊柱管狭窄症は、もちろん、初期には保存的治療(非手術的治療)が行われます。手術に踏み切る際のひとつの目安になる症状は、安静時にしびれや痛みが現れているかどうかです。

持続した圧迫による不可逆性の神経障害のために起こる安静時のしびれは手術でも改善が得られにくい。手術を考慮するのであれば、安静時のしびれが出現する前が適応であることを常に念頭におくべきである。久留米大学における調査では、手術を受ける患者の約95%が、安静時にも常に痛みやしびれを感じている重症例で、約70%が歩行距離が100m以下という結果であった。高齢者が多いため、手術を望まない患者が多い現実が反映されているものと考えられる」(http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/ds-pharma/prorenal1113.pdf より引用)。

「手術では神経を圧迫しているものを取り除きますが、取り除くだけでは背骨のずれなどが余計にひどくなりますので、金属を使って背骨を固定しなければなりません。除圧だけの手術よりも規模がやや大きくなります。手術の結果、8 割程度の症状はなくなり、たいていの方には満足、あるいはほぼ満足と答えていただけます。不満足と回答された方の問題は、手術の時期が遅すぎたために神経が麻痺してしまったことによる遺残症状、あるいは他の病気が合併していることから腰の問題が解決しただけでは日常生活動作が改善しない方々です。 (中略)骨粗鬆症がひどくなると手術後にトラブルが生じる危険性があります。年齢が高くなりますと、内臓の予備能力が低くなりがちです。今回、お話しいた します病気は自然経過が大体判っている病気ですので、体力があまりなくならないうちに、また、症状が不可逆性にならないうちに手術を選択するグループが出 現し始めました」(http://www.fujita-hu.ac.jp/~fushimin/11th.pdf より引用)。

昨今は、上述のように、「日常生活に支障はあまりない」うちに手術に踏み切る方向に舵が切られ、これが主流となりつつあります。その方が後遺障害が遥かに少なくて済むからです。

相談者様の場合は、発症から時間が経ってから手術をしたために、神経に不可逆的な変化が起こり、そのために手術をしても後遺症として痛みが残存しているのだと思われます。
神経ブロック注射が効かないのも、ブロックした神経そのものが変性してしまっているからです。

手術そのものは成功したのだと思われますから、整形外科に行ってもこれ以上の変化は望めない可能性が高いでしょう。
整形外科主治医に紹介状を作成してもらい、ペインクリニックを受診されることをお勧めいたします。
リリカ(神経因性痛治療薬、ただし有効用量は1日300~600mgです)、ノイトロピン(神経因性痛治療薬)、メチクール(ビタミンB12)、オパルモン(血流改善剤)といった薬物療法、そして神経根ブロック注射(もっとも効果が高い神経ブロック注射)が、あるいは有効な場合がございます。

下記のサイトから、ペインクリニックを検索することができますので、通いやすい場所の医療機関を探していただければ、お困りの症状についてレベルの高い診療を受けられる可能性が高いと考えます。現在の主治医に紹介状を作成してもらって受診されて下さい。

【全国|ペインクリニック≪痛みの治療専門医≫検索|PAIN.NE.JP(ペインクリニックジャパン)】
http://www.pain.ne.jp/

以上、ご参考になれば幸いです。

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