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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
満足したユーザー: 14145
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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長年の摂食障害、拒食から過食嘔吐に…。自分への甘さもあってか、30年以上もの間過食嘔吐をそのままにしてきました。

解決済みの質問:

長年の摂食障害、拒食から過食嘔吐に…。自分への甘さもあってか、30年以上もの間過食嘔吐をそのままにしてきました。
父を亡くし、母も高齢となった今、私が健全な生活を取り戻し、母を最期まで支え続けなければと思っています。また、私自身もよきパートナーをみつけて幸せにもなりたいと思っています。
現在48歳。最近体重が30㎏を切って心身共に不安定です。
どうするのが今の私にとって最善策なのか、悩んでいます。
投稿: 3 年 前.
カテゴリ: 神経科
専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

まず体重を戻すことが先決ですが、30年以上の病歴を有する摂食障害の患者様ともなると、栄養分の摂取に対する身体の反応が正常ではなくなってしまっています(例:食事をすると却って低血糖になる)。
胃腸の機能も落ちていますから、食べるのが身体的にしんどいのも事実でしょう。
精神的にも、食べることに、もしくは食べて吐かないことにも抵抗がおありでしょうから、ご自宅でお一人で問題を解決することは難しいと思われます。

通われている「近くの心療内科」は、その治療内容から、残念ですが、摂食障害に対する専門的な治療は行えない、いわゆる普通の心療内科で、対症的に安定剤やSSRIを処方しているだけのようですから、通い続けて摂食障害が治ることはないでしょう。

摂食障害の専門的治療が行える医療機関で、入院治療を受けられるご意向は無いのでしょうか?

まず以上、確認させていただけますと幸いです。
※ご返信のタイミング次第で回答は少し遅くなるかもしれません。ご了承ください。



【「評価」「再投稿」「オプトアウト」の使い分けがわからないままこれらの機能を使わないで下さい。回答にご不明点がある場合は、「評価」をせずに返信機能でご質問下さい。評価は「最終評価」です。マイナス評価を賜った場合には、より有意義に相談を進めていただくために、私はオプトアウトさせていただきます】
質問者: 返答済み 3 年 前.



専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
恐れ入ります。返信欄が空白のようなのですが……
質問者: 返答済み 3 年 前.
再投稿:回答が遅い.
さらに質問したかったのに、拒否されました。
入院も考えますが、仕事がありますし、引継ぎなど考えるとすぐには無理です。
でも、入院するとなると、福岡ではどこが良いでしょう。
入院でもし体重が増えたとしても、思考など根本を治さなければ繰り返してしまいそうですが、その点はどう対処したらよろしいでしょうか?
専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
私がご質問を拒否したわけではありません。
サイトのシステムトラブルだと思います。

ご自身の返信が空白で投稿されているのは確認できますでしょうか?

「恐れ入ります。返信欄が空白のようなのですが…… 」という、私からの返信はご覧になれていますか?

このまま、回答を続けさせてよろしいですか?
専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
> 体重が増えたとしても、思考など根本を治さなければ繰り返してしまいそうですが、その点はどう対処したらよろしいでしょうか?
もちろん、仰る通りです。この精神医学的側面に対しては、認知行動療法という精神療法が行われます。
http://cbtcenter.jp/cbt/adpt/?itemid=581&catid=50

相談者様の場合、しかし、心の病気としての摂食障害はもとより、身体の病気としての摂食障害という要素が大きくなってきてしまっていることが予想されます。

摂食障害は、一定期間以上続くと、身体疾患として取り扱うべき側面が強く現れるようになります。

1) 低代謝:摂食障害の場合、制限型でも無茶食い・排出型でも、必要なカロリーが体に入ってこないため、身体の防衛反応として基礎代謝を低下させ、消費カロリーを減らそうとします。この傾向は、摂食障害からの回復後も続き、その持続期間は病歴の長さに比例するようです。
病歴が長い患者様では、低代謝によって、低血圧や低体温が常態化している方も少なくありません。

2) 腸管運動の低下:これには末梢性の要素と中枢性の要素があります。末梢性の要素というのは、単純に腸の筋力低下です。腸は大雑把に言えば平滑筋という筋肉 でできた筒のようなものです。拒食の間はまった く胃腸に食べ物が入ってきませんし、過食の場合も嘔吐してしまうのでやはり大腸にまでは食べた物がほとんど届きません。本来腸は食物から栄養分や水分を摂 取しつつ、蠕動運動で食べ物の残り滓、つまり便を肛門側に移動させていきますが、摂食障害の患者様では長期に渡ってこの機能を使わないことになるため、腸 管が、いわゆる廃用性の機能低下を起こします。消化吸収能力は落ち、蠕動運動を起こす筋力が落ちます。このような状態なので、摂食障害の患者さんを入院治療に導入していきなり普通の食事をさせると、十中八九、消化不良と強度の便秘を呈します。
また、人体というのは良くできていて、嚥下反射や胃・結 腸反射という一連の脳の働きによって胃腸の働きを制御しています。食べ物を飲み込むことで食道の蠕動が促さ れ、胃に食べ物が入ることで結腸の運動が促され……といったふうに、咀嚼と嚥下をスイッチとして、消化から排泄をスムーズに行うよう食道から結腸までの働 きを連動させる仕組みが脳に備わっているのです。摂食障害ではこの連動が乱れます。特に食べ吐きを長く続けると、胃に食べ物は入っても結腸は空なので、 胃・結腸反射は「空打ち」になり、脳は次第に、「胃に食べ物が入ったからといって結腸を動かして排便を促してやる必要はないんだな」と解釈するようになっ て、反射を起こさせなくなります。この連動を再獲得するのは難しいようで、寛解後も胃腸薬や下剤を手放せない患者様も少なくありません。
過食嘔吐が長かった相談者様の場合、中枢性の機序で胃腸機能の低下が起こっている可能性が高いかもしれません。

3) インシュリン分泌:摂食障害の患者様は食べないか、食べても吐くかしているので、血液検査 をすると血糖値その他で明らかな低栄養状態を呈していることが分かります。入院しても最初は食べることに抵抗をしめしますから、点滴を行うことが少なくあ りませんが、糖分を多く含む点滴を行うと、急激に血糖が低下して、時には意識消失を呈します。糖分を点滴したのに低血糖とは矛盾しているように聞こえます が、これはリフィーディング症候群と呼ばれ、摂食障害を専門的に診ている医師にとってはしばしばお目にかかる症状です。喩えは悪いですが、アフリカの飢餓難民がボランティアに与えられた食料を急に食べたらその場で死んでしまった、という都市伝説的なエピソードを聞かれたことはありませんか? これはリ フィーディング症候群によるものです。それまで低血糖状態で生活してきたところで急に血糖値を上げると、待ってましたとばかりにインシュリンが過剰に分泌 されてブドウ糖を細胞内に取り込んで低血糖状態を生じさせるとともに、各種電解質のバランスも大きく揺らぐのです。なので、低栄養の期間が長かった患者様 については飢餓状態に準じた栄養補給再開を行う必要があります。このインシュリン分泌のアンバランスも尾を引くようで、摂食障害からの回復後も血糖値の不安定は続くようです。

ことほど左様に、摂食障害は後遺症としてエネルギー摂取と消費、精神機能や身体機能に影響を残す疾患です。

こういった側面がありますので、相談者様が福岡で入院治療を受けるということになりますと、入院先としてはほぼ一択で九州大学病院の心療内科しかないと思います。
http://www.hosp.kyushu-u.ac.jp/shinryo/naika/11/index.html

心のケアが必要であり、心療内科がその軸になる必要がありますが、治療に伴って、種々の身体症状が発見される、もしくは発現する可能性が高いですから、単科の心療内科ではなく、総合病院の心療内科で治療を受けられ、必要時には他科の医師の診察を受けられる体制を整えておくべきです。
摂食障害の治療ができる心療内科をもつ総合病院は福岡県内に2~3ありますが(これは検索していただければすぐにわかると思います)、九大病院がもっとも有名で、実績も知られています。

以上、ご参考になれば幸いです。
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
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