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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
満足したユーザー: 14134
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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小学4年生の一卵性双生児男子の母親です。 子どもの一人が、昨年12月にマイコプラズマにかかり、そのとき2週間程学校

解決済みの質問:

小学4年生の一卵性双生 児男子の母親です。
子どもの一人が、昨年12月にマイコプラズマにかかり、そのとき2週間程学校を休みました。その後、年末年始は元気でしたが学校が始まってから咳が出始めまた学校に行けなくなりました。その咳は夜寝るとぴたりと止まります。
小児科の先生に相談にいきましたら「咳のチック」になっているのだろうと言われました。
咳を気にしないで過ごす様にと言われましたら
すぐに咳は止まりましたが、学校に行く朝と寝る前にはげしくパニックを起こす様になりました。
「う、う、う、う」という言葉をずっと言い続けて暴れます。
病気がきっかけなんでしょうか?
ひどい暴言を吐いたり、泣きわめいたりして赤ちゃんに戻った感じで困惑しています。
どのような対処をしたら良いのか?どのような病院に行けば良いのか教えて下さい。
よろしくお願いします。
投稿: 3 年 前.
カテゴリ: 神経科
専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
こんにちは。猫山と申します。精神科医です。
大学病院在籍時は児童・思春期症例を診察するグループで臨床と研究に従事していました。

たしかにチック症状はあるようですが、それだけで現在の状況が説明するのは難しいようにも思います。

少し補足情報を下さい。

漠然とした質問ですが、ご子息はもともとどのような性格のお子様でしたか?

「う、う、う、う」という言葉をずっと言い続けて暴れます――とのことですが、なぜ暴れるのでしょう? 落ち着いている時間は全く本来のご子息でしょうか? 「学校に行く朝と寝る前にはげしくパニックを起こす」ことについて、ご子息ご自身はその理由をどのように説明しているのでしょうか。

ご子息は現在の状況について困っている様子ですか?

学校の担任の先生とはこの件について話をされていますか? 例えば、ですが、いじめのような、ご子息が学校に行くたくなくなるような要因が存在する可能性はありませんか?

ご子息が通われている学校にはスクールカウンセラーはいるでしょうか。

以上、確認させていただけますと幸いです。
※ご返信のタイミング次第で回答は少し遅くなるかもしれません。ご了承ください。



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質問者: 返答済み 3 年 前.

迅速な対応ありがとうございます。


藁にもすがる思いでこちらも漠然と質問いたしましてすみませんでした。


まずは、性格ですが生真面目です。そしておとなしい口数の少ない穏やかな性格です。人に対しても優しい心を持っています。責任感は強く、一生懸命やりすぎる所もあります。


お友達関係も恵まれていますが、


双子の片方が社交的なため比較すると引っ込み思案かなとは思いますが空想が好きで算数と理科が好きでのんびりした子どもです。


成績は普通です。


左利きで(双子のもう一人は右利きですが。)漢字を書いたりするのはちょっと苦手なようです。

「う、う、う、う」という言葉をずっと言い続けて暴れます――とのことですが、なぜ暴れるのでしょう?


学校に行きたくても行けない自分に腹を立てている様にも思えます。


でも、時々散歩のついでに学校に寄る様な感じで連れてってみたりしていますが、ドキドキするようで目眩もするようです。


連絡があり私が迎えに行くと落ち着いて保健室にいます。


 


 落ち着いている時間は全く本来の子どもです。


ときどき「う、う、う」というチック的な言葉を発していますが落ち着いています。


 


 「学校に行く朝と寝る前にはげしくパニックを起こす」ことについて、ご子息ご自身はその理由をどのように説明しているのでしょうかという質問につきましては


やはり、学校に行きたくても行けない自分に何か不安に感じているようです。咳をしている時も今考えると本当に強く咳を連続でやっていました。私達はチックと思わず、喘息と思い小児科に連れて行きましてステロイドの吸入を使いましたが一向に治る気配がなかったのが


今それが「う、う、う」という言葉に変わっている感じで


緊張するとか怒りだすと(パニックになると)その早さがどんどん早くなっていきます。過呼吸?なんでしょうか?



ご子息は現在の状況について困っている様子ですか?

学校の担任の先生とはこの件について話をされていますか?


校長、副校長、担任の先生も養護教師もみなさん把握していらっしゃいます。


無理せずに様子をみながら学校に戻れる様にしていただいております。


 


いじめのような、ご子息が学校に行くたくなくなるような要因が存在する可能性はありませんか?


それが全く見当たらないんです。私どもも最初にそれを考えたのですがそういう事はなく、本人もないと言っています。


なのでなぜこのようになってしまったのかわからないのです。



ご子息が通われている学校にはスクールカウンセラーはいるでしょうか。


学校にご紹介いただきご挨拶少しさせていただいたのですが


カウンセラーの方も相談者が多く、2週間待ちの状態です。


2週間後に改めて話を聞いていただく事になってます。


この文章で伝わるのかわかりませんが


明るい子どもだったので、本来の彼に戻してあげたいと思っています。


何か、心あたりあるかどうか家族で相談しているのですが‥。


双子のもう一人とも仲良しですが


少しコンプレックスを感じているのかもしれません。


先生よろしくお願いします。


 

専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.

ご返信・追加情報ありがとうございます。

恐れ入りますが、ただいま立てこんでおります。

夜間帯に回答を書かせていただいてよろしいでしょうか?

質問者: 返答済み 3 年 前.

もちろん大丈夫です。


急いではおりません。


私どもも、のんびり子どもに寄り添いたいと


思っています。


いつもパソコン開けてるわけではないので


私も返答が遅れるかもしれませんが


よろしくお願い申し上げます。

専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.

お待たせしました。

まず、もっとも懸念していたのは「はげしくパニックを起こす」という部分でしたが、追加情報を拝読する限り、チックと別個にパニック発作を起こしているわけではなく、恐らくはチックに対してご子息自身が葛藤をもっており、それが「パニック」と形容されるような形で表現されているのだと思います。
チックは、不随意運動という、自分ではコントロールが効かない筋肉の動きの一種とされていますが(咳払いや「う、う」という単純性音声チックは、喉頭の筋肉の不随意運動です)、他の不随意運動とは性格が異なりある程度は自分の意志でコントロールが可能です。

一般的には「urge to tics(チックへの衝動)」と呼ばれる、「チックをしたくなる、チックをするとすっきりする」内的意識が先行し、患者様はそれに抗うことができずにチックを発する、という構造があります。「sensory tics(感覚チック)」と言って、チック症状が現れる部位にムズムズした感覚が生じ、チックを行うとそれが消える、という場合もあります(咳払いのチックではこういったケースが多いようです)。

つまり、チックは、自分でコントロールできそうなのにコントロールできない、という葛藤を患者様に生じさせやすい傾向がある不随意運動なのです。
また、チックを行うことで周囲から奇異な目で見られたり注意されたりすることが少なくありませんが(患者様の多くは小中学生ですから、学校生活上、時に周囲が残酷な反応をすることもあります)、それによって緊張したり動揺するとチックはさらに激しくなりますので、葛藤と不随意運動の悪循環が生じてしまうのです。

「学校に行きたくても行けない自分に腹を立てている」という解釈は恐らく正しいでしょうし、「緊張するとか怒りだすと(パニックになると)その早さがどんどん早くなって」いくというのはチックの性質上ありうることであると言えます。

咳払いのチックに対して小児科医が指示した「気にしないで過ごす様に」という指示は、悪循環を断ち切る意味で有用なものです。
ただ、ご子息の場合は、症状交代(この場合、1つのチックが無くなる代わりに別のチックが現れることです)が起きていますし、10歳という発症年齢も気になるところです。

チックという病気は心因論や環境論で解釈されやすい傾向があって、患者様のご家族は皆さん、初めは「何か、心あたりあるかどうか」を相談し、犯人捜し・「原因」探しをしてしまいがちなのですが、これは常に正しい対応とはかぎりません。
適切な例かどうかはわかりませんが、虐待を受けたり、いじめの対象となってストレスがかかっても、大多数のお子様はチック症状を起こしません。心理的・環境的なストレスだけでチックを発症するわけではないのです。

近年では、チック患者様がチックを起こすのは、脳の奥の方にある「大脳基底核」という、体の動きの調整を司る部位の障害であろうと考えられるようになっています。
大脳基底核は、理性や感情を司る大脳皮質と緊密な連絡があるため、「緊張するとか怒りだすと」チック症状にも影響が及ぶのです(健常人でも緊張すると手が震えたり体がかちかちになってしまうのと同じ原理です)。

「子供のチックは放っておくのが一番」としばしば言われます。これは基本的には正しい対処です。年少のお子様(私の経験からすると6~7歳くらいまででしょうか)では大脳皮質が未発達であるため、いくらかの「チックの素養」があると、大脳基底核をコントロールすることができず、緊張やストレスでチック症状が発現することがありますが、脳の成長に伴って大脳皮質と大脳基底核のバランスがとれるようになり、自然にチックも治っていくことがほとんどだからです。

ただし、小学校中学年以降までチックが続く、もしくはその年齢で新たにチックを発症した場合は要注意で、時に積極的な治療が必要になります。

※長くなりましたので、いったんここで切らせていただきます。
(つづく)

猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
満足したユーザー: 14134
経験: 医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
治療というのはチックの場合、精神療法と薬物療法からなります。
ご子息が治療を受けられるとしたら、症状が単純音声チックであることと、10歳という年齢から、恐らく精神療法のみが選択されるでしょう(自分の顔を殴ってしまうような激しい運動性チックや、猥語を口走ってしまう複雑音声チック(汚言症)の場合は、10歳であっても、心身の安全保護の目的で、薬物療法が行われる場合があります)。

もっとも理想的な治療環境は児童神経科、児童精神科の専門医療機関ということになります。

【日本小児神経学会認定 小児神経科専門医】
http://child-neuro-jp.org/visitor/sisetu2/senmon_simeilist/map_simei.html

【児童青年精神科専門の医療施設一覧】
http://child-adolesc.jp/nintei/ninnteii.html

こうした施設は設備の人員も充実していますが、予約待ちが2~3ヶ月以上に及ぶことも少なくありません。

スクールカウンセラーでも2週間待ちのことですから、残念ながらご子息をただちに専門的な治療に導入する手段はありません。
順序としては、既に受診された小児科医に専門施設への紹介状を作成してもらって、受診予約をされ、受診待ちの間、スクールカウンセラーのカウンセリングを受けられるのがよいでしょう。
スクールカウンセラーが定期的なカウンセリングを行えないような状況にある場合、児童相談所に相談されてみることをお勧めします。
最近は児童虐待の通報先のイメージが先行していますが、実は児童相談所は子供に関することならばおよそ全てに渡って相談に乗ってくれる公的機関です。
病的な状態かそうでないかの鑑別も資格をもった相談司や心理司が行ってくれますし、病的なものでない場合もしかるべき対応をしてくれます。

このような社会資源を利用しながら、専門医の診療を受けられるのを待たれるのが良策でしょう。
本来は非常に健全なお子様のようですから、予約待ちの間にチックが治って普通に学校に行ける可能性がむしろ高いのではないかと思いますが。

ご家庭での対応としては、現在とられている方法で間違いはないと思います。
ご家族が「のんびり子どもに寄り添いたいと思って」おられること、学校側が「無理せずに様子をみながら学校に戻れる様にして」下さっていることは、ご子息にとって非常に「大きい」です(非常にプラスに働くという意味です)。

現時点では、ご子息の、チックに対する葛藤を軽減してあげるよう接することが一番です。
登校意欲が刺激になってしまっているようですから、「チックの調子が良かったら行く。いけない時は行けない」ではなく、スクールカウンセラーのカウンセリングが受けられるまでは、調子が良かろうが悪かろうが学校を休むことに決めてしまった方がいいかもしれません。
また、(ご子息がそういう意識をもっていれば、ですが)チックが出るのは体質であって、ご子息のせいではないのだから無理に我慢しようとしないこと、これ以上の悪循環が起こらなければ自然に良くなる可能性が高いし、治りを早くするための治療も手配していることを告げ、焦りを少なくして挙げることが大切です。

以上、ご参考になれば幸いです。
質問者: 返答済み 3 年 前.

先生の回答、大変よくわかりました。


おかげで気持ちがすっきりいたしました。


 


今日、息子は全くチック症状がありませんでした。


最後にお書きいただいた事、


学校には次のカウンセリングまで行かない事にしようという事など


全て話してみたのです。


やはり登校が相当負担になっているのですね。


主人とも話しまして、


まずはチックを軽減して彼の負担を少しでも減らしてみようと思います。


ありがとうございました。

専門家:  猫山司 返答済み 3 年 前.
少しでもお役に立てたのであれば幸いです。

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