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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
満足したユーザー: 14256
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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自己愛性パーソナリティ障害

解決済みの質問:

こんにちは。

自分がこの病気の疑いが高いので、自己愛性パーソナリティ障害についてお伺いしたいです。
よろしくお願いします。



私は昔から自分に対する理想が高く、気づけば他人をよく見下しています。

それに最近では現実との差に疲れてしまい、もうどうしたらいいかわからないです。毎日自己嫌悪に苛まれています。

他人と距離があったり、心が離れていたり、相手をバカにしているのですが、いつも孤独感に見舞われて、辛いです。



思えば私の今までの人生、賞賛を得るためだけに生きてきた気がします。

とても子供でした。


たぶん、ありのままの自分自身を愛せていないのでしょう。

幼いころから母親に多量に習い事を強制され、自分では嫌だったのですが、きっと自分は特別な技術を持っている人間でなければだめだと思い込むようになったのかもしれません。


着実に現実と向き合い、楽になりたいです。

そして、人と分かち合い、何か自分が人に出来ることがあるならば形からでも実行していきたいです。







投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 神経科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。猫山と申します 。精神科医です。

少し周辺情報をいただけないでしょうか。

■差し支えなければ、相談者様のご年齢を教えて下さい。

■差し支えなければ、相談者様のご職業を教えて下さい。

■ご相談の問題で既に医療機関にかかられている場合、そこでの診断と治療内容を教えてください。

■食欲や睡眠には問題はないでしょうか。

■差し支えなければ相談者様のご家族構成を教えてください。

■休日はどのように過ごされていますか?

以上、確認させていただけますと幸いです。


質問者: 返答済み 5 年 前.
猫山先生、よろしくお願いします。
返答させていただきます。


■差し支えなければ、相談者様のご年齢を教えて下さい。

>20歳です。

■差し支えなければ、相談者様のご職業を教えて下さい。

>漫 画の専門学院生、6月まで休学して現在台湾に語学留学中です。

■ご相談の問題で既に医療機関にかかられている場合、そこでの診断と治療内容を教えてください。

>同じ病気ではかかったことがありません。うつ病でかかっていました。薬で治療をしていました。

■食欲や睡眠には問題はないでしょうか。

精神状態によって過食や少食になることがあります。
睡眠については朝中々起きれない、過度に寝すぎるなどがあります。

■差し支えなければ相談者様のご家族構成を教えてください。

父、母、私の3人家族です。


■休日はどのように過ごされていますか?

写真を撮ったり、皿洗いを手伝ったりするボランティアをしています。

以上、確認させていただけますと幸いです。

よろしくお願いします。
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
ご返信・追加情報ありがとうございました。

新型うつ病を思わせる既往・現在の症状(過眠、過食)があるため少しお話が複雑になってきた感がありますが、相談者様が自己愛性パーソナリティ障害の診断基準を満たしているという前提で回答させていただきます。

印象としては、相談者様のパーソナリティ障害としての病理は、深くはないように思われます。
何より病識(自分が病気だという認識)があり、治療意欲があるという点で、大きな回復余地が期待できると考えられます(通常、自己愛性パーソナリティ障害の患者様は病識と治療意欲に欠けます)。

相談者様の「何か自分が人に出来ることがあるならば形からでも実行していきたい」という姿勢は、実は非常に的を射たものです。
実のところ、人格=パーソナリティは簡単に変えられるものではないからです。歴史的にも、人格障害者の人格を変えようとする方向での精神医学的アプローチは、失敗の歴史と申し上げても過言ではありません。

一方で成果が報告されているのは、認知行動療法、特に認知療法です。

認知療法という精神療法の根底にあるのは、周囲の環境を変えられなくとも、自分が周囲を理解する(認知する)方法を変えればストレスは軽減される、という思想です。
人格障害者の場合は、自分のパーソナリティも変えられないわけですから、パーソナリティ障害における認知療法とは、環境とパーソナリティという、変えられない前提の2つの関係性を、その繋ぎ方によって変えていく試みということになります。

人間は世界のありのままを観ているのではなく、その一部を抽出し、解釈し、帰属させているなど 「認知」しているのであって、その認知には必ず個人差があり、客観的な世界そのものとは異なっています。
認知療法では、そのため、誤解や思い込み、拡大解釈などが含まれた自らに不都合な認知をしてしまい、結果として様々な嫌な気分(怒り、悲しみ、混乱、抑うつ)が生じてくると仮定しています。
不快な気分や 不適切な行動の背景として「考え方」つまり「認知」に着目し、この不都合な認知⇒気分の流れを紙などに書いて把握すること、また、それらに別の観点を見つ けるべく紙に書いて修正を試みる事が認知療法の根幹になります。
ステレオタイプな認知を歪みと命名したりします。

認知療法では認知の歪みに対し、反証や多面的解釈を生み出す手助けをします。このように自らが認知を修正することによって、身体反応が軽減したり、苦しみの少ない方向に情動が変化したり、より建設的な方向に行動出来るようになったりするとの説があります。

認知療法を受けるには、インターネットなどで検索してこの治療法を行っている心療内科やカウンセラーを探す必要がありますが、相談者様は現在台湾在住とのことですから、言語の問題もあって、医療機関でこの治療を受けることは難しいかもしれません。

しかし、認知療法的な思考方法を身につけるための一般の方向けの書籍がたくさん出版されていますから、それを読み、独習するだけでも一定以上の効果が期待できます。

こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳
http://www.amazon.co.jp/gp/product/442211283X/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&tag=polyhedron00-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=442211283X

心のつぶやきがあなたを変える―認知療法自習マニュアル
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4791103548/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&tag=polyhedron00-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4791103548

の2冊が私の推薦図書です。
認知療法の臨床応用はうつ病の治療法として進化してきたため、どちらもうつ病の治療に重きをおいた内容になっていますが、そのエッセンスは十分ご理解いただけると考えますし、人格障害の治療にも十分流用可能と思われます(残念ながら、私が知る範囲では、人格障害の認知療法に関する一般向けの書籍は存在しないようです)。

環境、そして自らに対する認知を、すぐに変えられるものではもちろんありませんが、事態を好転させる努力は続ける必要があるでしょう。
逆説的な言い方になりますが、相談者様が外界を見る方法を変えることで、相談者様ご自身が変わっていくことができます。

そのためには、相談者様が新たな視点を手に入れる必要があります。
認知療法的なアプローチはその一助になるでしょう。

以上、ご参考になれば幸いです。
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
この本で、自己愛性パーソナリティ障害に対する認知療法が紹介されています。
「パーソナリティ障害の認知療法 改訂第2版 全訳版」
少しとっつきにくい本ではありますが。
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
満足したユーザー: 14256
経験: 医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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