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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 神経科
満足したユーザー: 14382
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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神経症を治す一番の近道は何ですか。

解決済みの質問:

神経症を治す一番の近道は何ですか。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 神経科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

神経症≒不安障害の治療においてもっとも効果があり、結果として治療期間も短いのは、SSRIを中心とした薬物療法と認知行動療法の組み合わせであるとされています。

相談者様にはどのような症状があり、現在どのような治療を受けられているのでしょうか?
質問者: 返答済み 5 年 前.
認知行動療法とは何ですか。
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
ご返信ありがとうございます。
神経症≒不安障害にも何種類があるので、微妙に技法が異なりますが、認知療法と行動療法を組み合わせたものです。

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例えば、わまりやすいところでパニック障害(≒心臓神経症)に対する行動療法ですが、例えば以下のような方法がとられます。
もっとも多く見られ、説明もしやすいので、「1人で電車に乗れるようになる」ことを目標とした例をあげますが、これを患者様ごとにアレンジしたものが行われます。

具体的には、以下のように行います。

安定剤を飲んだ30分後に空いている時間帯に各駅停車に1駅分、誰かと一緒に乗る。
⇒これで発作が起こらなければ、同じ条件で2駅分乗る
⇒やはり発作が起こらなければ、安定剤を飲んだ30分後に各駅停車に2駅分、1人で乗る
⇒安定剤は飲まず、しかし持参して(水なしでも安定剤を飲めるようにしておくと便利です。できなければペットボトル持参)、発作の予兆があったら服用することにして各駅停車に2駅分、1人で乗る
……というふうにステップアップしていきます。

元も子のない、というか、ある意味わかりやすいアプローチではないでしょうか。
これがパニック障害に対する行動療法です。行動療法で大切なのは「成功し続けること」です。

電車に乗ってパニック発作が起こると、次に乗るときも「また発作が起きるのではないか?」と無意識に思ってしまうでしょう。

これを「予期不安」といいます。

予期不安はパニック発作の呼び水となり、発作を起こしやすくします。そのような状態で電車に乗れば、またパニック発作が起きてしまいます。
すると、「やはり電車に乗ると発作が起きるんだ」という確信が深まってしまい、その次に電車に乗る時の予期不安をより強いものにし、より発作が起こりやすくなります。
このようにして条件反射の悪循環が生じ、電車に乗るのが怖くなってしまうのです。

行動療法はこの循環を逆に回し、電車に乗っても発作が起きない経験を積むことで予期不安を小さくしていきます。

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次に強迫性障害(強迫神経症)に対する行動療法ですが、これはまた異なる技法が用いられます。
これについては以下のサイトが参考になると思います。

【九州大学病院精神科行動療法研究室】
http://www.npsybt.jp/

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認知療法は全ての不安障害が対象となります。
認知療法という精神療法の根底にあるのは、周囲の環境を変えられなくとも、自分が周囲を理解する(認知する)方法を変えればストレスは軽減される、という思想です(無理にポジティブシンキングをしろという意味ではありません。念のため)。

人間は世界のありのままを観ているのではなく、その一部を抽出し、解釈し、帰属させているなど 「認知」しているのであって、その認知には必ず個人差があり、客観的な世界そのものとは異なっています。
認知療法では、そのため、誤解や思い込み、拡大解釈などが含まれた自らに不都合な認知をしてしまい、結果として様々な嫌な気分(怒り、悲しみ、混乱、抑うつ)が生じてくると仮定しています。
不快な気分や 不適切な行動の背景として「考え方」つまり「認知」に着目し、この不都合な認知⇒気分の流れを紙などに書いて把握すること、また、それらに別の観点を見つ けるべく紙に書いて修正を試みる事が認知療法の根幹になります。ステレオタイプな認知を歪みと命名したりします。

認知療法では認知の歪みに対し、反証や多面的解釈を生み出す手助けをします。
このように自らが認知を修正することによって、身体反応が軽減したり、苦しみの少ない方向に情動が変化したり、より建設的な方向に行動出来るようになったりするとの説があります。

認知療法を受けるには、インターネットなどで検索してこの治療法を行っている心療内科やカウンセラーを探す必要がありますが、患者様が認知療法的な思考方法を身につけるためには、一般の方向けの書籍がたくさん出版されていますから、それを読み、独習するだけでも一定以上の効果が期待できます。

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以上、ご参考になれば幸いです。
質問者: 返答済み 5 年 前.
私が今一番気にしている症状は森田理論における劣等感的差別感というもので
森田療法を自宅で実践していますが、おすすめの認知療法の本を教えてください。
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
おはようございます。
森田療法もよいですが、色々な角度から「神経症」を勉強されてみるのは建設的な努力だと考えます、
私はいつも自分の患者様に以下の2冊をお勧めしています。

こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳

心のつぶやきがあなたを変える―認知療法自習マニュアル

少しうつ病寄りですが、認知療法のエッセンスが一般の方にもわかりやすくまとめられています。
大きな書店の精神医学・心理学のコーナーに今はたくさんの認知療法の書籍がありますから、実際に手に取ってみて決められてもいいかもしれません。
猫山司をはじめその他名の神経科カテゴリの専門家が質問受付中

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