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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14290
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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アルコール外来についてお尋ねします。どのような状態の方がどんな治療になるのでしょうか?私は、アルコール量をコ

解決済みの質問:

アルコール外来についてお尋ねします。 どのような状態の方がどんな治療になるのでしょうか? 私は、アルコール量をコントロール出来ずにいますので禁酒を始めます。出勤日や仕事前など仕事中に、お酒を飲まないことは可能です。しかし、憂さ晴らしなどで飲酒量が多くなりと記憶が飛び、かなりの量を飲みほします。またその時の行動はまったく記憶にはありません。 この先トラブルを起こさないようにと思い禁酒を始めました。出来るなら薬に頼らずに禁酒したいのです。アルコール外来に通院すると薬を処方されるのでしょうか? なお、肝臓の健康診断の値などは正常値(良好)。泊まり勤務の為、飲酒回数は一週間に3-4日です。よろしくお願いします。なお自力で無理な場合は薬の服用も必要になると覚悟しています。記憶を飛んでから酒屋に買いに行き21本のビール350ミリリットルを飲酒。レシートで購入した酒屋を知ったのです。

投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 2 年 前.
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こんにちは。猫山と申します。精神科医です。
アルコール依存症、もしくは飲酒のために問題行動が認められ、社会生活上の支障が生じている方がアルコール専門外来での治療対象になります。
かといって、そのような方々が皆さん治療を受けられるわけではありません。
アルコール依存症やアルコール関連障害(以下、まとめてアルコール依存症と記載します)の治療のゴールは断酒になります。
「適量で済ませられるようになる」という治療ゴールは絶対に達成できないとお考え下さい。
まずこのことを患者様ご本人に理解していただき、治療意欲を持っていただくことが治療のスタートになります。
しかし、アルコール依存症の場合、一般的には、周囲は困っていたり心配したりするものの、患者様ご自身はご自分が病気であることを認めたがらないため、治療に導入できないことが少なくありません。
結局のところ、患者様ご自身がお困りにならなければなかなか治療には繋がりません。
肝機能障害や膵炎を起こして身体的につらくなる、仕事に支障が及ぶ、家族生活に支障が生じて離婚を迫られる、警察のお世話になる、といった切迫した状況になって初めて患者様は治療の必要性を感じ始めます。
治療を行う場合、外来治療も入院治療も行われますが、患者様の治療意欲が無い段階ではどちらにせよ長続きはしませんし、効果も現れません。
強制的に入院させても退院すれば再飲酒しますから、入院治療を受けられるとしても、これはご本人がそれを望んだ場合ということになります。
アルコール依存症の治療は、風邪をひいた時のように、一定期間病院に通えばよいとか、一定期間入院すればよいというものではありません。再飲酒のリスクは生涯続きますから、アルコール依存症の治療もまた生涯続きます。
必然的に、治療は、最終的にはどの患者様でも外来治療になります。
入院治療は初期の治療導入のための教育入院か、再飲酒時の治療立て直しのための入院となることがほとんどです。
また、アルコール依存症の治療は、失敗を繰り返すものだとあらかじめご理解ください。
一回の入院で断酒の意思を固め、その後は外来通院しながら生涯断酒を貫ける患者様は皆無です。
全ての患者様が、何度も再飲酒をし、外来通院を中断し、または再入院をして……といった過程を経て、ようやく断酒に行く着くという経過をたどるといっても過言ではありません。
それがアルコール依存症の治療の現実です。
嫌酒薬は断酒のために用いられるのではありません。
断種を達成した患者様が「もう飲酒をしない」というご自分やご家族への宣言のような意味合いで儀式的に用いられることが多いのです。
断酒継続にもっとも効果的なのは、断酒会への参加などの集団精神療法だと言われています。
以上、ご参考になれば幸いです。
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