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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14384
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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主人がアルコール依存症です。5年前に神経科に入院しましたがやはりお酒は辞める事ができず仕事も解雇されました。主人姉に

解決済みの質問:

主人がアルコール依存症です。5年前に神経科に入院しましたがやはりお酒は辞める事ができず仕事も解雇されました。主人姉に相談しても、断酒会に入る事しかいわれません。
入院か断酒会に入るしかないんでしょうか?本人は、全然そのつもりはなく、もう辞めると言います。簡単には辞められないと思いますが、その方法しかないのでしょうか?
以前は、お酒が飲めなくなる薬も飲んでいましたが、勝ってに辞めてしまいました。
そんな生活にも疲れはて、昨日初めて死にたいといいました。
治る方法はあるでしょうか?
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

入院は必ずしも必要ありませんが、断酒会には入られた方が断酒成功率が飛躍的にたかまります。

①ご主人はなぜ断酒会に入るのを拒まれるのでしょうか。なぜ嫌酒薬を止めてしまったのでしょう。

②5年前に入院していた神経科はアルコールの専門病棟ですか?

③現在も通院されているのでしょうか。通院先はアルコール専門外来ですか?

④ご主人は肝臓や膵臓にはダメージは無いのでしょうか。

まず以上、確認させていただけますと幸いです。
※ご返信のタイミング次第で回答は少し遅くなるかもしれません。ご了承ください。



【「評価」「再投稿」「オプトアウト」の使い分けがわからないままこれらの機能を使わないで下さい。回答にご不明点がある場合は、「評価」をせずに返信機能でご質問下さい。評価は「最終評価」です。マイナス評価を賜った場合には、より有意義に相談を進めていただくために、私はオプトアウトさせていただきます】
質問者: 返答済み 4 年 前.
一度、話はききましたが、体験談を話さないといけないので自分をさらけ出さないといけないので嫌みたいです。

専門病院です。有名な先生みたいですが、実験にされている。と言ってた事があります。

再就職するから通院できないと辞めました。

肝硬変、一歩手前と言われています。
専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.
ご返信ありがとうございます。

アルコール依存症の治療のゴールは断酒で、スタートは患者様ご本人に「正しい」治療意欲を持っていただくことです。
アルコール依存症の場合、一般的には、周囲は困っていたり心配したりするものの、患者様ご自身はご自分が病気であることを認めたがらないため、治療に導入・継続できないことが少なくありません。
ご主人の場合も、アルコールの専門外来に通ってはいたものの、正しい治療意欲を持っていたとは言えないと思います。

結論から申し上げますが、「その方法しかないのでしょうか?」というご質問に対する回答は「その方法しかありません」ということになります。
アルコール専門外来に通い、断酒会に入って活動に参加することが、ほぼ唯一無二のアルコール依存症の治療方法です。

結局のところ、患者様ご自身がお困りにならなければなかなか本当の治療意欲は持てません。
肝機能障害や膵炎を起こして身体的につらくなる、仕事に支障が及ぶ、家族生活に支障が生じて離婚を迫られる、警察のお世話になる、といった切迫した状況を繰り返して初めて患者様は治療の必要性を本当の意味で感じ始めます。

治療を行う場合、外来治療も入院治療も行われますが、患者様の治療意欲が無い段階ではどちらにせよ長続きはしませんし、効果も現れません。
強制的に入院させても退院すれば(ご主人がそうだったように)再飲酒しますから、入院治療を受けられるとしても、これはご本人がそれを望んだ場合ということになります。

アルコール依存症の治療は、風邪をひいた時のように、一定期間病院に通えばよいとか、一定期間入院すればよいというものではありません。再飲酒のリスクは生涯続きますから、アルコール依存症の治療もまた生涯続きます。
必然的に、治療は、最終的にはどの患者様でも外来治療になります。
入院治療は初期の治療導入のための教育入院か、再飲酒時の治療立て直しのための入院となることがほとんどです。
教育入院は一般的に3ヶ月程度です。

アルコール依存症の治療は、失敗を繰り返すものだとあらかじめご理解ください
一回の入院で断酒の意思を固め、その後は外来通院しながら生涯断酒を貫ける患者様は皆無です。
全ての患者様が、何度も再飲酒をし、外来通院を中断し、または再入院をして……といった過程を経て、ようやく断酒に行く着くという経過をたどるといっても過言ではありません。

従いまして、ご家族が治療導入からその後の定期的通院に至るまで、一貫して患者様を説得し、必要ならば病院に連れて行くことを繰り返さなければなりません。
それがアルコール依存症の治療の現実です。

ご主人が、断酒会では「自分をさらけ出さないといけないので嫌」、主治医には「実験にされている」、「再就職するから通院できない」といって治療を中止してしまったのは、すべてご主人がまだ疾患を正しく理解されておらず、正しい治療意欲を持てていないことの証左にほかなりません。

「治る方法はあるでしょうか?」というご質問に対しては、「あるけれども近道はありません」という回答になります。
今後、ご主人は失敗を繰り返し、辛い目に遭いながら、次第に正しい治療を選ばざるを得なくなっていくでしょう。

以上、ご参考になれば幸いです。
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