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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14191
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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49歳の妻と7歳の娘がいます。自分は46歳。結婚して約15年。 過去に何度となく大きな喧嘩に発展するような夫婦ゲン

解決済みの質問:

49歳の妻と7歳の娘がいます。自分は46歳。結婚して約15年。
過去に何度となく大きな喧嘩に発展するような夫婦ゲンカをしています。
何度も離婚騒動にまで発展しかねない喧嘩になります。
で、最近も大げんかになりましたが、か なり気になる点が。
というのも、例えば、夕飯を家族で食べている時、彼女は必ずビールを飲みます。(正確には発泡酒です。)。
で、最初のうちはご機嫌な様子ですが、だいたい500ミリ缶で3本を超えると、急に態度がキツくなり、攻撃的に。。
娘も、「ほんの一瞬前まで笑っていたのにどうして?」とびっくりします。
そこで、「何か怒ってるの?」と聞いたりすると突然逆上して大声をあげたり、物を乱暴に扱ったり。。
自分はしがない音楽家なので、自分の収入も少なくそれがストレスではといつも思っていましたが、過去には飲んだあと暴れて、その後、「死にたい。。死にたい。。」とうわ言のように繰り返したり、「殺してやる!」と叫んで包丁を振り回したりしました。
休みの日には起き抜けからビールを飲んでいて、「休みの日ぐらい飲ませてよ」と言ってきたり。。
ついに昨日はそれから急に不機嫌になり、娘にきつく当たっていたので、たしなめたところ、修羅場になりました。
過去のことからお話するとあまりにもたくさんのことがありすぎて。。。
ひょっとしたらアル中なのではないかと思いご相談しました。
もしもそうであるとしたら?と思い、病院検査にも連れて行こうと考えていますが、「アルコール依存症の検査に行きましょう」と言っても絶対に拒否することは目に見えています。
このままでは間違いなく家族崩壊してしまうのではと不安ですし、自分が不在の時に娘に何かあったらと心配です。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.
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こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

ご記載を拝読する限りは、奥様がアルコール依存症や病的酩酊といった診断基準を満たす可能性は高いと考えます。

アルコール依存症の治療のゴールは断酒になります。
「適量で済ませられるようになる」という治療ゴールは絶対に達成できないとお考え下さい。
まずこのことを患者様ご本人に理解していただき、治療意欲を持っていただくことが治療のスタートになります。
しかし、アルコール依存症の場合、一般的には、周囲は困っていたり心配したりするものの、患者様ご自身はご自分が病気であることを認めたがらないため、治療に導入できないことが少なくありません。

結局のところ、患者様ご自身がお困りにならなければなかなか治療には繋がりません。
肝機能障害や膵炎を起こして身体的につらくなる、仕事に支障が及ぶ、家族生活に支障が生じて離婚を迫られる、警察のお世話になる、といった切迫した状況になって初めて患者様は治療の必要性を感じ始めます。

治療を行う場合も、患者様の治療意欲が無い段階ではどちらにせよ長続きはしませんし、効果も現れません。
強制的に入院させても退院すれば再飲酒しますから、入院治療を受けられるとしても、これはご本人がそれを望んだ場合ということになります。

アルコール依存症の治療は、風邪をひいた時のように、一定期間病院に通えばよいとか、一定期間入院すればよいというものではありません。再飲酒のリスクは生涯続きますから、アルコール依存症の治療もまた生涯続きます。
必然的に、治療は、最終的にはどの患者様でも外来治療になります。
入院治療は初期の治療導入のための教育入院か、再飲酒時の治療立て直しのための入院となることがほとんどです。
教育入院は一般的に3ヶ月程度です。

また、アルコール依存症の治療は、失敗を繰り返すものだとあらかじめご理解ください。
一回の入院で断酒の意思を固め、その後は外来通院しながら生涯断酒を貫ける患者様は皆無です。
全ての患者様が、何度も再飲酒をし、外来通院を中断し、または再入院をして……といった過程を経て、ようやく断酒に行く着くという経過をたどるといっても過言ではありません。

従いまして、ご家族が治療導入からその後の定期的通院に至るまで、一貫して患者様を説得し、必要ならば病院に連れて行くことを繰り返さなければなりません。
それがアルコール依存症の治療の現実です。

受診される先は一般の精神科・心療内科ではなく、アルコール依存症治療の専門施設である必要があります。

【全国アルコール関連問題専門医療機関紹介】
http://www.kochi-al.org/url/hospital.html

アルコール依存症の疑いがあるからといって強制的に医療機関を受診させる法的な制度はありませんから、結局はご家族の説得次第、ということになってしまいます。

奥様の場合に用いることができるかもしれない搦め手としては、お嬢様に対する虐待として児童相談所に相談に訪れて、介入してもらうことです。養育能力なしと判断されれば強制的に母子分離されますから、それを恐れて治療に気持ちが向かうかもしれません。

以上、ご参考になれば幸いです。
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14191
経験: 医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
猫山司をはじめその他名の精神科カテゴリの専門家が質問受付中
質問者: 返答済み 4 年 前.
丁寧なご回答ありがとうございます。
より詳しく知りたいのですが、アルコール依存症には初期段階から始まって、中期、末期のようなものがあると聞いていますが、具体的にはどのような症状なのでしょうか?

質問欄には書ききれないほど、普通にみれば異常な行動がしばしばあります。

逆上したかと思うと急に笑い出したり、包丁を振り回すほどの暴れ方をしても、次の日には何もなかったかのような態度になったり。。。
また、対して飲んで いないように見受けられても、話をするとまるで噛み合わず、そのうちに逆上し始めてまた叫んだり、号泣し始めたり。。

自分が不在の時に飼っている犬を蹴り飛ばしたり、娘に目覚まし時計を投げつけたりもしているようです。
娘には「パパには黙ってろよ!」と口止めしていたことも、偶然、娘と話している時に知りました。

また、アルコールを飲んでいない時にも、周りの人間が悪いから自分が不幸だ。というようなこともしばしば口にします。

感情があまりにもクルクル変わるので不安ですし、話し合いをしようとすれば逆上するし。。。

アルコールからさらに違う病気を併発したりすることはあるのでしょうか?
例えば、すぐに死ぬことや殺すことを口にしたり、自分は誰にも必要とされていないというようなことを言い出したり。。。
よくは分かりませんが鬱病的な要素もあるような気がするのですが。。。


専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.
ご返信ありがとうございます。

アルコール依存症では今回追加でご質問いただいたような症状は現れません。あくまでアルコールへの依存であって、お酒を手に入れるために言動が荒くなったりすることはありますが、行動異常が必ずしも伴うわけではありません(最下段の診断基準をご参照ください)。

それらの行動異常・気分の異常は「異常酩酊」の症状として理解されます(前述した病的酩酊もこの中に含まれます)。
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-004.html

「アルコールからさらに違う病気を併発」しているわけではなく、アルコールそのものに対する異常反応です。

異常酩酊であるにせよアルコール依存症であるにせよ、治療目標が断薬であることは共通しています。

「より詳しく知りたい」というお気持ちはわかりますが、アルコールに伴う問題を網羅すれば本が1冊書けてしまいます。他のユーザー様との兼ね合いもありますので、病気そのもの詳細については、成書などを渉猟するか、アルコール問題の家族会などで学ばれて下さい。

******************************************************
現在、精神科領域でもっとも一般的に用いられているDSM-IV-TR(精神疾患の診断・統計マニュアル)におけるアルコール依存症の診断基準を以下にお示ししておきます。

本来、精神科疾患の診断はこのようなチェックリストに当てはめて考えるべきものではありませんが、このようなネット相談では使い勝手がいいので。あくまでご参考まで、ですが。

【アルコール依存症】

以下の3つ(またはそれ以上)が、12カ月の期間内のどこかで起こることによって示される。

(1) 耐 性
(a) 酪酎または希望の効果を得るために、著しく増大した量の飲酒が必要となる。
(b) 同じ量の飲酒により、著しく効果が減弱する。

(2) 離 脱
(a) 飲酒に特徴的な離脱症候群がある。
(b) 離脱症状を軽減したり回避したりするために、飲酒する。

(3) はじめに考えていたより大量に、またはより長い期間、飲酒することがよくある。
(4) 飲酒を中止、または減量しようとする持続的な欲求または努力の不成功のあること。
(5) 飲酒するために必要な活動、飲酒、または、酔いからの回復などに費やされる時間が長いこと。
(6) 飲酒のために重要な社会的、職業的または娯楽的活動を放棄、または減少させていること。
(7) 精神的または身体的問題が、飲酒によって持続的、または反復的に起こり、悪化しているらしいことを知っているにもかかわらず、それでも飲酒を続ける。

ユーザーの声:

 
 
 
  • ネットを通じて、質問、悩みを相談することは、私自身勇気のいることでした。でも、実際に相談してみたら、気持ちがすごく楽になったので、100パーセントではないけれど、友人がなにかなやんでたりしたら、ここを利用してみるのも、一つの選択だと薦めたいです。 東京都 小林
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  • まずは親身になって回答をして頂ける専門家であったこと。説明が簡潔でわかりやすく、質問者が気持ちの整理をしやすい配慮が伺えた。 岐阜県 石川
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