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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14384
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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高所恐怖症と閉所恐怖症に悩み、車の運転もしにくくなりました。 飛行機にも乗れないかも?と悩んでいます。(7月に飛行

質問者の質問

高所恐怖症と閉所恐怖症に悩み、車の運転もしにくくなりました。
飛行機にも乗れないかも?と悩んでいます。(7月に飛行機に乗る機会を控えているのですが・・・)
心療内科などに通い、薬を処方してもらうと、飛行機にのれるのかな???と考えています。
どうなんでしょう。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

高所恐怖症や閉所恐怖症は診断分類上は「単一恐怖」という病名で括られます。
文脈からは、相談者様は、広場恐怖の診断基準も満たすかもしれません。

この場合の「広場」とは、広い場所、という意味ではなく、「すぐには逃げ出せない、助けを求められない場所」という程度の意味です。飛行機などは典型ですし、電車(特に新幹線や特急)、バス、地下鉄、人ごみなどもこれに当てはまります。

単一恐怖も広場恐怖も、昨今は薬物療法が治療の主体となりますが、それだけでは治りきらないこともあります。

相談者様の場合も、まず薬物療法で恐怖症症状を一定以上までコントロールした後に、行動療法を用いて行動範囲を広げていく必要があると思います。

恐怖症の薬物療法の定石は、まずSSRIと呼ばれるカテゴリーの薬剤と安定剤を適切に用いて恐怖感とそれに伴う症状をコントロールすることです。

症状による行動制限が緩和されてきたところで、行動療法を並行して行います。

ここでは、もっとも多く見られ、説明もしやすいので、「1人で電車に乗れるようになる」ことを目標とした例をあげますが、これを患者様ごとにアレンジしたものが行われます。

具体的には、以下のように行います。

安定剤を飲んだ30分後に空いている時間帯に各駅停車に1駅分、誰かと一緒に乗る。
⇒これができれば、同じ条件で2駅分乗る
⇒それもできたら、安定剤を飲んだ30分後に各駅停車に2駅分、1人で乗る
⇒安定剤は飲まず、しかし持参して(水なしでも安定剤を飲めるようにしておくと便利です。できなければペットボトル持参)、恐怖が強まったら服用することにして各駅停車に2駅分、1人で乗る
……というふうにステップアップしていきます。

元も子のない、というか、ある意味わかりやすいアプローチではないでしょうか。
相談者様の場合は、これを自動車の運転や、高いところに登る行為に当てはめればよいわけです。
さすがに飛行機はぶっつけ本番にならざるをえないでしょうが、安定剤を服用することでクリアできる課題だと考えます。

これを行動療法的アプローチといいます。行動療法で大切なのは「成功し続けること」です。

いちど電車に乗れない体験をすると、次に乗るときも「また乗れないのではないか?」と無意識に思ってしまうでしょう。

これを「予期不安」といいます。

予期不安は恐怖症症状の呼び水となり、恐怖を起こしやすくします。そのような状態で電車に乗れば、また恐怖症症状が起きてしまいます。
すると、「やはり電車に乗ると症状が起きるんだ」という確信が深まってしまい、その次に電車に乗る時の予期不安をより強いものにし、より症状が起こりやすくなります。
このようにして条件反射の悪循環が生じ、電車に乗るのが怖くなってしまうのです。

行動療法はこの循環を逆に回し、電車に乗っても症状が起きない経験を積むことで予期不安を小さくしていきます。

薬物療法だけではなく、行動療法も指導してくれるような心療内科/精神科に通われるのがベストと考えます(JustAnswerでは特定の医療機関の推薦・紹介はしておりません。ご了承ください)。
そうした医療機関が見つからなければ、ご自分で行動療法的に行動範囲を広げていく努力をされるようにすべきだと考えます。

くれぐれも失敗しないように、ですが。

単一恐怖、広場恐怖のような病気は、治療が進むにつれて医者や薬の果たす役割は減っていき、患者様自身の病気との向き合い方が重要な要素になっていきます。

薬物療法は期待以上に効果があるかもしれませんが、一生お薬を飲み続けなければならない病気では本来はありませんから、行動療法的な発想は常に頭の隅に置かれておくべきでしょう。

以上、ご参考になれば幸いです。

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