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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14368
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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初めまして。家族(40代後半の女性、独身)のことで相談します。 5年くらい前の当初、自分でうつ病ではないかと一人で

質問者の質問

初めまして。家族(40代後半の女性、独身)のことで相談します。
5年くらい前の当初、自分でうつ病ではないかと一人で通院していた そうです。その後、幻聴や妄想のような発言が多くなり、職場でも変な発言し、家族も統合失調症ではないかと気づきました。
家族の薦めで別の病院で見てもらい、投薬してもらい、仕事も4ヶ月ほど休みました。その間はほとんど家から出ず、食欲もなかったらしく、やせていきました。その後仕事に復帰し、しばらくは良かったのですが、薬を飲むとぼうっとしてしまうとことで飲まなくなってしまいました。するとまた、妄想や幻聴があり、周囲との関係もまた危うい状況です。
これまでの病院は本人と話す時間は2.3分程度で、投薬中心でした。本人は独身ですし、仕事もほぼ一人きりでするような仕事です。もっと話を聞いてくれる病院に変えたいのですが、自分が悪い、病気と思っていないので、どう病院に連れて行ったらよいのか、教えてください。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

まず病院ですが、統合失調症であれば、「初回は30分、以後は本人と話す時間は2.3分程度で、投薬中心」という治療は残念ながら標準的な時間配分と治療内容です。
よって「もっと話を聞いてくれる病院に変えたい」というご希望をかなえるのは難しいと考えます。

病識(自分が病気だという認識)がない、現在のこの患者様を治療に繋げるためには、おそらく入院治療が必要です。一度や二度、何とかなだめすかして外来通院させても、あまり意味は無いからです。

この2つの条件が受け入れ可能であれば、患者様を治療に繋げる方法は提示できますが、いかがお考えでしょうか。
質問者: 返答済み 5 年 前.

 来院すら難しいのに、入院なんて、とても無理だと思います。本人は病気に詳しい仕事についているので、余計に対応が難しいのです。心療内科に行かせたいのですが、職業的に近くには知り合いが多く、行きたくないと思っているようです。

  また、本人の幻聴や妄想に対してどう接していいのやら…否定すると何も相談しなくなり、世の中の全てを疑い、敵だと思ってしまうようです。かといって、非現実的なことを職場でも言っているようで職場の方でも困っているようです。悪化していく前に何とかしたいのですが方法がわかりません。

専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
一応回答をお示ししておきます。

病識のない統合失調症患者様をいかに治療に導入するか、は精神科臨床の古くからのテーマです。

解決方法はそう多くはありません。
いずれにせよ、入院治療は前提とされるべきでしょう。

過去には、数人の医師と看護師で「往診」して、患者様を拉致同然に連れて行き入院させる病院もありました。
今は人権問題になりますのでそれをする医療機関は恐らくありませんが、「患者搬送代行」を謳って患者様を病院まで連れて行く「サービス」を提供する警備会社等はあるようです。
この話を持ち出したのは、そうした業者の利用を勧めているわけでは決してなく、そのような商売が成り立つほどにこの問題が一般的なものであることをわかっていただきたかったからです。

統合失調症であっても、患者様を説得して、同意していただいて治療するというのが現在の精神科医療の流れですが、幻覚や妄想が激しい急性期において、それが難しい患者様がおられるのも厳然とした事実です。

現在では正式なシステムとしての「移送制度」が確立しています。
http://www.tokyo-psw.com/seishin/34tebiki.htm
残念ながらどこの地域でも十全に機能しているとは言えないのが現実ではありますが、まずは保健所に相談をされるべきでしょう。

患者様が移送システムの対象とならなかった場合の次善の策としては、「水液」を用いての精神症状の改善⇒入院という方法がありえます。

これは抗精神病薬の液剤で、ある程度の味や匂いはありますが、飲み物や食べ物に混ぜることで患者様にそれとは知られずに飲ませることができる剤形です。

非告知投与と呼ばれる方法で、理想的なやり方ではありませんが、それを行わなければならない状況があるのも確かです。

患者様には受診歴・入院歴がありますので、主治医に相談された上で、抗精神病薬の水液を処方してもらい、食べ物や飲み物に混入して少しずつ患者様に投与し、落ち着いたところで病院に連れて行くのがよいと思います。

この場合、連れて行った際に即入院させてもらえるよう話をつけておくことが望ましいでしょう。
それを了承してもらえないのであれば、入院を受けてくれる病院を紹介してもらえないか、交渉はしてみるべきです。
それでも埒があかなければ、地域のお役所――保健所や区役所などで「精神保健相談」をしていることがありますので、そうした機関に入院先を紹介してもらえないか相談することもできます。

残念ながらご家族のようなタイプの患者様を現在の状態で規則的に外来で治療することは困難であり、まずはとにかく入院させて、症状の改善と疾患教育(自分 が統合失調症であり、生涯に渡る服薬が必要であることを認識していただくことです)を行ってもらい、徐々に外来で治療が行えるように移行していくのが無難 かと存じます(経験的には、それでも相当数の患者様が断薬⇒病状再発を何度かは繰り返します)。

いささか乱暴に思われるかもしれませんが、本音で、現実的な方法を提示したつもりです。

統合失調症は、これも綺麗ごとではなく、未治療のままだと自傷他害に至る患者様もおられる精神疾患です。
将来的なことを考えても、現時点で、多少強硬に思えても、患者様を治療につなげる方法を選択すべきであると愚考いたします。

乱筆乱文をお許しください。

ご参考まで。
薬物療法のインフォームド・コンセントと看護
http://dspace.lib.niigata-u.ac.jp:8080/dspace/bitstream/10191/6080/1/18_0018.pdf

168ページから169ページにかけて、非告知投与の判例が示されています。

また、私とは異なる観点でこの問題に関するマニュアルを作成・公開している精神科医もいますので、こちらも参考になさってみてください。
「受診拒否!」 ご家族の対応マニュアル(統合失調症編)
http://www.dr-yagi.com/manual1.pdf

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