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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14293
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
61645565
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横浜市在住、30代OLです。 6年前の夏に会社のエアコンが直接当たることが原因で、 「急行電車に乗れない」「

解決済みの質問:

横浜市在住、3 0代OLです。

6年前の夏に会社のエアコンが直接当たることが原因で、
「急行電車に乗れない」「人込みが不安」になってしまったので近所の心療内科にかかりました。
典型的な、でも症状の軽いパニック障害と診断され、
ソラナックス0.4mgの半分を朝、夜(電車に乗る前)に飲むよう処方されました。
数回の診療後、さらにパキシル10mgを寝る前に飲むよう加えて処方されました。
それから6年経った今も、3~4週間に一度通っています。
ここ半年から1年くらいは、不安になることもほぼなく、薬を飲み忘れてしまうこともしばしば。
先生に「いつまで通うんですか?」と聞いたところ、終わりはないような類のことを言われました。
薬をやめて、1年後などにまた発作が起きてぶりかえしてしまう人がいるから…と言われました。
確かに、薬を飲まなくなったらどうなるんだろう?と不安はありますが
一生薬漬けになってしまうのは、嫌なのです。

他の病院だったら、だんだん薬を終わらせる治療をしてくれたりするものでしょうか?
それとも、パニック障害になった人のほとんどは、一生通院しているのでしょうか?
心療内科は、他のところに行った事がないので実際はどんなものなのかと思い質問させていただきました。

ちなみに、通院している病院は血液検査など一切せず(器具等全くありません)
毎回、1分程度話をして終了です。
「最近はどうですか?」と聞かれ
「映画に行った」「美容院に行った」「飛行機に乗った」「電車が止まって別の線で通勤した」
など、何か答えて
「では、いつもと同じ薬でいいですね」
…という内容です。

よろしくお願いいたします。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

ありがちと言えばありがちなケースですが、6年間は通いすぎですね。
「典型的な、でも症状の軽いパニック障害」なら、半年で終診コースだと思います。
薬物療法だけで治そうとするから「一生……」のような話になってしまうのかもしれませんが。

相談者様の場合、診断は「広場恐怖を伴うパニック障害」ということになるでしょう。
この場合の広場とは、広い場所、という意味ではなく、「発作が起きてもすぐには逃げ出せない、助けを求められない場所」という程度の意味です。飛行機などは典型ですし、急行・特急電車、高速バス、人ごみなどもこれに当てはまります。

治療は薬物療法が主体になりますが、それだけでは広場恐怖が治りきらないこともあります。

まず薬物療法でパニック発作を一定以上までコントロールした後に、行動療法を用いて行動範囲を広げていく必要があります。

パニック障害の薬物療法の定石は、まずSSRI(パキシルがSSRIです)と呼ばれるカテゴリーの薬剤と安定剤(ソラナックスがこれに当たります)を適切に用いて発作をコントロールすることです。

平素は発作が起こらなくなってきたあたりで、行動療法を並行して行います。

ここでは、もっとも多く見られ、説明もしやすいので、「1人で電車に乗れるようになる」ことを目標とした例をあげますが、これを患者様ごとにアレンジしたものが行われます。

具体的には、以下のように行います。

安定剤を飲んだ30分後に空いている時間帯に各駅停車に1駅分、誰かと一緒に乗る。
⇒これで発作が起こらなければ、同じ条件で2駅分乗る
⇒やはり発作が起こらなければ、安定剤を飲んだ30分後に各駅停車に2駅分、1人で乗る
⇒安定剤は飲まず、しかし持参して(水なしでも安定剤を飲めるようにしておくと便利です。できなければペットボトル持参)、発作の予兆があったら服用することにして各駅停車に2駅分、1人で乗る
……というふうにステップアップしていきます。

元も子のない、というか、ある意味わかりやすいアプローチではないでしょうか。

これを行動療法的アプローチといいます。行動療法で大切なのは「成功し続けること」です。

電車に乗ってパニック発作が起こると、次に乗るときも「また発作が起きるのではないか?」と無意識に思ってしまうでしょう。

これを「予期不安」といいます。

予期不安はパニック発作の呼び水となり、発作を起こしやすくします。そのような状態で電車に乗れば、またパニック発作が起きてしまいます。
すると、「やはり電車に乗ると発作が起きるんだ」という確信が深まってしまい、その次に電車に乗る時の予期不安をより強いものにし、より発作が起こりやすくなります。
このようにして条件反射の悪循環が生じ、電車に乗るのが怖くなってしまうのです。

行動療法はこの循環を逆に回し、電車に乗っても発作が起きない経験を積むことで予期不安を小さくしていきます。

本来パニック障害の治療は、薬物療法だけではなく、行動療法も指導してくれるような心療内科/精神科で受けられるのがベストです。
そういう治療を受ければ、次第にお薬に量を減らしていくことができ(最終的には止めます)、行動療法的なアプローチで、患者様がご自分で症状をコントロールできるようになっていくからです。再発の確率もきわめて低くなります。

相談者様の場合は、残念ながら行動療法などは頭から考えていないような心療内科医のもとで6年間も薬物療法のみの治療を受けられてしまったわけですが、これからでも遅くはないので、ご自分で行動療法的に行動範囲を広げていく努力をされるようにすべきだと考えます。

くれぐれも失敗しないように、ですが。

パニック障害のような病気は、治療が進むにつれて医者や薬の果たす役割は減っていき、患者様自身の病気との向き合い方が重要な要素になっていきます。

パニック障害の行動療法の本はたくさん出版されていますので、相談者様に関してはお役に立つと思います。

お薬を飲み忘れながら、もし症状が起きたら、行動療法的にアプローチしてそれを解消していくのもひとつの方策かとは思います。
ただ、本来は行動療法的アプローチを取り入れた医療機関に転院されて、断薬の医師を告げ、医師の指導の下に行動療法とお薬の減量が行われることがベストですが(JustAnswerでは特定の医療機関の推薦・紹介はしておりません。ご了承ください)。

以上、ご参考になれば幸いです。
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