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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14313
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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こんにちは私は47歳の兼業主婦です。  仕事は自営業で、海運関係の仕事をしております。 今から23年前突然の呼吸困

質問者の質問

こんにちは私は47歳の兼業主婦です。  仕事は自営業で、海運関係の仕事をしております。
今から23年前突然の呼吸困難に襲われ、二日間程呼吸が出来なくなり 、記憶もありませんでした。
その時は病院には行かず、霊媒師の方にお祓いをしなさいと言われ致しました。症状はその時治まりました。
しかしその後1年位して急な呼吸困難に襲われ死んでしまうのではという恐怖感に襲われました。
頻繁に起きるようになり救急車で何度も運ばれましたが異常はないと言われ続け苦しみました。
熊本県の医大で初めて、過呼吸だと病名が付けられました。 病状が改善されぬまま、また医者に診てもらわぬまま、現在に至っております。家族の理解も得られていない状況にあります。 家族で旅行に行ったり、以前のように
自力で思うままの行動をとれるようになりたいです。 気が付けば私も47歳今の年齢のうちに早くもとの自分に成りたいです。でも決して諦める事はありませんでした。絶対に良くなると信じていますし、思いっきり色んな事にチャレンジしたいです。ただ薬を服用する事が、怖いと言う気持ちがあり、風を引いても自然治癒力などと称し本当は怖いだけなのです。 こんな私では治療は難しいですか?
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんにちは。猫山と申します。精神科医です。

ご記載を拝読する限りは、現在の診断基準に照らすならば、「パニック障害、広場恐怖」ということになると思われます。

薬物療法と、行動療法と呼ばれる心理療法が治療の中心になります。

精神科/心療内科に継続的に受診して処方を受けて服薬する必要がありますが、それができて、主治医の指示を守ることができれば治療は可能ですが、いかがしょうか。
質問者: 返答済み 5 年 前.

原因としては何が考えられますか? 乗り物や高速道路も今は一切だめですが

 

可能になりますか?

 

副作用はありますか?

 

不安症ではないのですか?

専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
原因は、最近では「脳の病気」として捉えられるようになっていますので、体質、ということになるでしょう。

乗り物に乗れないのは広場恐怖の一症状ですが、改善は期待できると思います。

お薬の副作用はもちろんありますが精神科のお薬としては副作用は少ない方です。眠気と吐き気が気になるかもしれません。

昔、不安症や不安神経症と呼ばれていた疾患を最近の診断基準では不安障害というカテゴリーに分けているのです。
質問者: 返答済み 5 年 前.

お忙し中本当にありがとうございます。

とても不安で病院ンへ行くのか行かないのか 拒む自分がいます

先生は医者としてやはり早期治療を進めますか?

 

もし病院に行かないならやはり酷くなりますか?

昔に比べれば良くはなったと自分で思っています。

 

副作用はキツイですかね?

何度も本当に回答を求めてごめんなさい。

専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
恐らくお知りになりたいことはたくさんおありでしょうから、いくつかに分けて回答いたします。

まず、現在の標準的なパニック障害の治療について述べます。

パニック障害の標準的治療は、まず薬物療法でパニック発作を抑制し、平素は発作が起きなくなったら次第に薬を減らしながら行動範囲を広げていき、最終的には薬を飲まずに元通りの生活が送れるようになることを目指します。

薬物療法はSSRI(選択的セロトニン再取り込阻害薬)と呼ばれる抗うつ薬/抗不安薬と精神安定剤の併用で開始し、SSRIを増量しつつ、次第に安定剤を頓服薬にするなどして減らしていきます。

SSRI は服用を開始して十分量に増やしてから有効性が現れるまでに数週間かかります。今日飲んだら明日効くというタイプのお薬ではないのです。
一方で安定剤は、飲めばその時その時でパニック発作に効きます。一方で定時服用を数週間以上続けたら依存が生じます。
この2つのタイプの薬の特性をうまく利用し、SSRIが効くまでは安定剤で繋ぎ、SSRIが効いてきたら依存が生じる前に安定剤を減量していくわけです。

SSRIを速やかに増量して、改善後は速やかに減量するのがパニック障害の治療における薬物療法の良手です。

調子が悪い状態が長引くと二次的・三次的に種々の問題が生じてきますので、早期治療が大切です。
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
次に、広場恐怖を伴うパニック障害に対する行動療法について述べます。

この場合の広場とは、広い場所、という意味ではなく、「発作が起きてもすぐには逃げ出せない、助けを求められない場所」という程度の意味です。飛行機などは典型ですし、高速道路、電車、バス、地下鉄、人ごみなどもこれに当てはまります。

治療は薬物療法が主体になりますが、それだけでは広場恐怖の部分が治りきらないこともあります。

相談者様の場合も、まず薬物療法でパニック発作を一定以上までコントロールした後に、行動療法を用いて行動範囲を広げていく必要があると思います。

薬物療法により、平素の不安感が抑えられてきたあたりで、行動療法を並行して行います。

ここでは、もっとも多く見られ、説明もしやすいので、「1人で電車に乗れるようになる」ことを目標とした例をあげますが、これを患者様ごとにアレンジしたものが行われます。

具体的には、以下のように行います。

安定剤を飲んだ30分後に空いている時間帯に各駅停車に1駅分、誰かと一緒に乗る。
⇒これで発作が起こらなければ、同じ条件で2駅分乗る
⇒やはり発作が起こらなければ、安定剤を飲んだ30分後に各駅停車に2駅分、1人で乗る
⇒安定剤は飲まず、しかし持参して(水なしでも安定剤を飲めるようにしておくと便利です。できなければペットボトル持参)、発作の予兆があったら服用することにして各駅停車に2駅分、1人で乗る
……というふうにステップアップしていきます。

元も子のない、というか、ある意味わかりやすいアプローチではないでしょうか。

これを行動療法的アプローチといいます。行動療法で大切なのは「成功し続けること」です。

電車に乗ってパニック発作が起こると、次に乗るときも「また発作が起きるのではないか?」と無意識に思ってしまうでしょう。

これを「予期不安」といいます。

予期不安はパニック発作の呼び水となり、発作を起こしやすくします。そのような状態で電車に乗れば、またパニック発作が起きてしまいます。
すると、「やはり電車に乗ると発作が起きるんだ」という確信が深まってしまい、その次に電車に乗る時の予期不安をより強いものにし、より発作が起こりやすくなります。
このようにして条件反射の悪循環が生じ、電車に乗るのが怖くなってしまうのです。

行動療法はこの循環を逆に回し、電車に乗っても発作が起きない経験を積むことで予期不安を小さくしていきます。

薬物療法だけではなく、行動療法も指導してくれるような心療内科/精神科に通われるのがベストと考えます。
そうした医療機関が見つからなければ、ご自分で行動療法的に行動範囲を広げていく努力をされるようにすべきだと考えます。

くれぐれも失敗しないように、ですが。

パニック障害のような病気は、治療が進むにつれて医者や薬の果たす役割は減っていき、患者様自身の病気との向き合い方が重要な要素になっていきます。

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