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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14290
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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17歳の息子が2月の初めに統合失調と診断されました。 その数日前に「クラスで友人が悪口を言っているような気がする。

解決済みの質問:

17歳の息子が2月の初めに統合失調と診断されました。
その数日前に「クラスで友人が悪口を言っているような気がする。でもそんなはずないとも思っている。」と打ち明けられ、すぐにメンタルクリニックを探し最初に予約が取れたところにかかっています。
最初は学校にも行けていたし幻聴以外はいつもと変わらない様子だったので、気のせいでは?とも思い ました。1ヶ月投薬治療を続け、幻聴は消えたそうです。
今は消耗期の症状かと思われます。元気が無く疲れやすくたくさん眠っています。
でも受験を気にして塾に行こうとし、勉強もしようとします(学校はもう休みに入ったので、時間は短いです)。息子に病気のことは詳しく伝えていません(私が不安があるので)。
「疲れてバランスが上手く取れなくなってるから薬を飲んでのんびりしてね。」と言ってもなかなか聞き入れてくれません。お医者様にも「疲れない程度なら」と言われていますが、本人が勉強がはかどらず(集中できないそうです)あせっているのがわかります。
4月から学校が始まれば無理をするのが目に見えているのでゆっくり休ませたいのですが、病気のことを詳しく伝えると将来への希望をなくしてしまうのではないかと思い怖いです。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
おはようございます。猫山と申します。
大学病院在籍時は児童・思春期症例を診察するグループで臨床と研究に従事していました。

ご懸念のように、思春期症例への病名告知は非常に繊細な問題です。
部分的には、私はご子息の主治医の方針に賛成です。これは精神科領域に関わらず、病名告知は治療の一環でもありますから、医師が医師の責任のもとに行うものです。
昔は、統合失調症と告知されることがむしろ患者様ご本人の心の傷となり、悪影響を及ぼすのではないかという懸念から、未告知のまま治療を続けることが少なくありませんでした。
しかし統合失調症であるならば、生涯に渡る薬物療法を必要とする疾患ですから、患者様ご本人が疾患を理解し、主体的に服薬をしてくれなければ、いつかどこかで病院に来なくなったり、服薬を怠るようになって、症状が再発します。
統合失調症の治療においてもっとも警戒しなければならないのがこの「再発」で、再発を繰り返すたびに回復後のレベルが低くなり、また難治化することが知られています。
そういった事実がわかるようになるにつれ、現在では、統合失調症に関しては、「告知するメリットがしないメリットを大きく上回る」と考えられています。

しかしもちろん、告知の仕方には心が砕かれるべきです。
17歳の患者様に「あなたの診断は統合失調症で、一生お薬を飲まなければいけません」と告げることが正しい告知だとは思い ません。事実を受け入れる能力や、ストレスを処理する能力が、思春期の患者様ではやはりまだ未成熟だからです。「患者さんはたいてい病気のせいか驚くほど『そうですか』と淡々とした反応です」という見解は、一部同意しますが(そういう患者様もいる、という意味です)、それは患者様がまだ告知の意味を理解できない状態でいるうちに告知しているのであって、タイミング的に正しい告知を行っているのかどうか、疑問は残ります。
また、診断の妥当性の問題もございます。ご子息の年代の患者様は、思春期特有の心性と人格の未成熟のために成人とは異なる症状の現れ方をすることがあるため、診断から難渋することがしばしばあります。
「クラスで友人が悪口を言っているような気がする」という被害妄想は統合失調症に典型的なものではありますが、特異的なものではありません。統合失調症以外の病気や状態でも一時的にそのような症状が現れることがありますし、ご子息の場合は「でもそんなはずないとも思っている」と、病識(自分の考えが奇異であるという認識)もあるので、仮に統合失調症であったとしても軽症例であるといえるでしょう。

結論といたしましては、告知はなされるべきであると考えます。
統合失調症の治療薬は多かれ少なかれ、眠気や集中力低下の副作用がございますの で、なぜそうしたお薬を服用しなければならないのか、説明が曖昧なままだと、勉強の邪魔になると考えて、ご子息が服薬を自己中断してしまうかもしれません。そうなった段階で再度服薬を開始しても回復には時間がかかりますし、そこで初めて「実はあなたの診断は統合失調症で、お薬を止めるわけにはいかない」のだと説明すれば、ご子息の受けられるショックは、現時点で告知されるよりも大きなものになるでしょうし、裏切られた様な思いも持たれるかもしれません。

あくまで私ならば、ですが、「現在まだあなたの診断は確定していない。しかし主な症状が被害妄想だったことから、統合失調症という病気である可能性があると考えている。(病気の説明)。被害妄想があったからといって統合失調症とは限らないのだが、統合失調症として治療す るのが安全策だと思う。統合失調症ならば長期間の服薬が必要になるが、このお薬には眠気や集中力低下のような副作用が若干なりともあるので、勉強の妨げになる可能性もある。しかし被害妄想が再発するよりは、眠気がありながらも服薬を続けた方が総合的にはメリットがあるので、服薬は続けてほしい。私も、副作用が最低限で済むように処方の調整は行っていきたいと思う。いまのあなたの年齢で、今の段階で確定診断を下すのは難しい。はっきりとした診断を付けるためにはお薬を飲みながら通院を続けてもらい、経過を観察させてほしい」という、段階的告知の方法をとるであろうと思います。

告知は行う方向で、主治医と「どう告知するか」を相談されるべきかと考えます。

以上、ご参考になれば幸いです。
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