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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14293
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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双極性感情障害Ⅱ型の患者です。発病して4年と9ヶ月になります。 主症状は、急激に訪れるうつ症状(気力と体力低下によ

解決済みの質問:

双極性感情障害Ⅱ型の患者です。発病して4年と9ヶ月になります。
主症状は、急激に訪れるうつ症状(気力と体力低下により、寝たきり状態になる。自責感や追い込まれ感が強く、自殺企図あり)ですが、①抗うつ薬に反応がなかったこと
②発病当初(約5年前) に「一泊旅行して買い物三昧」を2度ほどあり、当疾患と診断され、以後デパケンR200を一日2回にソラナックス等の抗不安薬で、波はありましたが、最近の1年は安定していました。
 約4ヶ月前に、主治医が急死し診療医を変わることになり、
現在までは、バルプロ酸ナトリウム200mg×2回とタンドスピロンクエン酸塩錠20mg×2回とレキソタン1mg×2錠(全一日量)で、維持を図っていたところ、
約1週間前に極度の不安と自責感、気力低下が出現し、職場を休養しても改善が無かったので、
本日受診したところ、炭酸リチウム錠100mg×2回とリフレックス錠15mg×1錠・・を追加
処方されました。

・・・私自身は、とても酷いうつ状態と認識しているので、炭酸リチウムを今更処方される意図が納得できません。

でも、今の主治医は高齢で説明を求めると気分を害されそうで怖くて仕方がありません。

双極性Ⅱ型のうつ状態が酷い場合でも、炭酸リチウムを処方されている例はあるのでしょうか。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。猫山と申します。精神科医です。

恐らく相談者様の主治医は双極性障害の治療について、適切な知識と技術をお持ちでないのだと思われます。
そのせいか、相談者様もまた、双極性障害の治 療について誤解をされておられます。

双極性障害のうつ状態に抗うつ薬は効きません。
うつ病のうつ状態と、躁うつ病(双極性障害)のうつ状態は臨床的には区別がつきませんが、この両者は全く異なる病態であって、抗うつ薬が効くのは前者に対してだけです。
双極性障害のうつ状態に対して、抗うつ薬が使用された場合、無効であるばかりか、躁転や急速交代化といった、難治で患者様にとっても辛い症状が出現することがわかっています。このため、国際的な治療ガイドラインでも、我が国の治療ガイドラインでも、双極性障害の患者様に対して十分な血中濃度に達した気分安定薬を併用せずに抗うつ薬を投与することを固く禁じています。
ちなみに「急激に訪れるうつ症状」は急速交代化した双極性障害の特徴的症状で、相談者様の場合も、不適切な治療のために病態が複雑化している可能性があるのではないかと考えます。

上述した気分安定薬とは、相談者様も服用しているデパケンやリーマスのことですが、これらには有効血中濃度と呼ばれる、個々の患者様にとっての適正量があるため、少量から開始して、しばらく経ってから採血をして血中濃度を測り、有効血中濃度に達していなければまた増やして、採血して……というプロセスを繰り返して、適正量を決めなければなりません。
相談者様はバルプロ酸400mg/日で維持されてきたわけですが、これはそういうプロセスを経て決まった用量でしょうか? 血中濃度はどれくらいでしょう?
私の経験では、600mg/日未満の用量でバルプロ酸が有効血中濃度に達することは極めて稀です。

ここまでを理解していただいたうえで、そもそもの回答ですが、リーマスの追加投与が許容されるのは、現在の用量でバルプロ酸が既に有効血中濃度の上限に達していて、バルプロ酸では相談者様の病相を予防できないと主治医が判断して、別の系統の気分安定薬であるリーマスを併用しようと考えている場合のみです。
炭酸リチウムもまた、200mg/日程度では有効血中濃度に達することはまずありませんから、今後、増量と採血を繰り返して適正量まで増量される必要がありますが。

ただ、恐らくこれは有り得なさそうですから、主治医は有効血中濃度という概念を知らずに「双極性障害の薬だから」というだけの理由で炭酸リチウムの「ちょい出し」をしているだけでしょう。
リフレックスが処方されているのは既述の理由で問題外です。

現在の相談者様の薬物療法においてまずなされるべきことは、バルプロ酸を有効血中濃度まで増量することです。

以上、ご参考になれば幸いです。
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