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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14357
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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初めて質問します。実は、産科クリニック勤務のものです。 統合失調症の妊婦さんがいまして、そろそろ予定日なので心配し

解決済みの質問:

初めて質問します。実は、産科クリニック勤務のものです。
統合失調症の妊婦さんがいまして、そろそろ予定日なので心配しています。
現在、症状はなく薬も内服していないそうですが、産後はそれでなくても精神不安定になるので、どのように注意.看護していったらいいのでしょうか?
妊産婦の統合失調症合併で検索してもなかなかしっくりした答えにあたりません。よろしくお願いします。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
おはようございます。猫山と申します。精神科医です。

統合失調症も含めた精神科疾患一般において、妊娠中は症状が安定する傾向があります。
妊娠中のホルモンバランスが脳保護的に働くのと、周囲が母子の安全に気遣って保護的に接することがその理由だと考えられています。

ただ、出産後ただちにホルモンバランスが大きく変動し、同時に妊婦から母親へと立場も大きく変わることで、「それでなくても精神不安定になる」わけです。

統合失調症女性患者様の妊娠の場合、普通は利害得失を考慮して、薬物療法を止めることはしません。このことに関してガイドラインがあるわけではありませんが。
そもそもが一生の服薬を必要とする疾患ですので、器官形成期に薬を止めることが出来れば止めますが、他の時期は最少用量を服用してもらい、予定日に向けて少しずつ増量していき、出産後はむしろ一時的に薬を増量した方が無難です。

向 精神薬には胎盤移行性がありますし、低いながら催奇形性もありますから(FDA Pregnancy Risk CategoriesでカテゴリーCからD)、お薬を使うのであれば、それを患者様とご家族に予め説明され、同意を受けておく必要もあります。同時に、服 薬を止めた状態で妊娠と出産を行う場合の利害得失も説明されていなければなりません。

妊娠が判明した時点で、お薬の調整をどうするのかを含めて、患者様とご家族、産科主治医、精神科主治医の間で相談して方針を決定し、何かトラブルが起きた時に産科と精神科の連携がとれるよう情報共有の体制を整えておくことが重要です。

ご 相談の、産後のケアは非常に難しものになる可能性があります。患者様の精神症状が悪化すれば、子育てが難しくなるでしょうし、その場合にただちに抗精神病 薬を中心とした薬物療法を開始しなければなりませんが、精神科主治医が即応してくれるかどうかが懸念されるところです。服薬すれば、向精神薬は母乳移行性 がありますので、母乳栄養が不可になりますが、これがトラブルになることもあります(母乳栄養に拘る方もおられるので)。

日本では統合失調症は発症したら一生入院、退院できても結婚・妊娠など考えられない、という時代が続きましたから(優生保護法があったくらいの国です)、統合失調症患者様が結婚し、妊娠するという状況になったのは、ノーマライゼーションが進んだ、ごく最近のことです。
精神科医も産科医もこの問題についての経験が乏しく、研究も進んでいません。ネットで検索しても使えそうな情報が得られなかったのはそうした事情もあるでしょう。

本 来は妊娠が判明した時点で、3者間でありうるトラブルとその対処についての対応が定められているべきですが、今からでも遅くはないので、産科主治医と精神 科主治医との間で連絡をとってもらい、産後の対応について合意していただき、患者様の同意を理解を得ておくべきでしょうね。
「ケア」だけで対処するには手に余る問題が起こる可能性は高いと予想します。

以上、ご参考になれば幸いです。
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