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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14133
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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子供のころから、物事に集中できなく、満足いくまで 思い切り何かをやり遂げたとこもなく、中途半端で いつもモヤモヤ

解決済みの質問:

子供のころから、物事に集中できなく、満足いくまで
思い切り何かをやり遂げたとこもなく、中途半端で
いつもモヤモヤした気持ちで、40をす ぎる現在まで過ごしています。
現在も、何も自分で楽しみを見出せずにおり、そんな自分に
ずーと嫌気を感じて、中途半端な生きてきています。
カウンセリングにかよったこともあります。
典型的なアダルトチルドレンのようです。

最近、ほとんど引き込みリ気味で、食べることにも興味がなくなっています。
初対面の人と、軽い話くらいはできますが、深く親しくすることが
超苦手で、そのくせ、ひどく孤独感を感じます。
友達とあっていても、時々ひどくしんどい気分になったりします。

実は病気なのではないか・・・と思うこともあるのですが
どういった病院(何科)に行けばいいでしょうか?
現状から、脱して、前向きな気持ちで生きたいのですが・・・。
投薬で、治療できるのしょうか??
会社でウツ診断テストのようなものは、受けたのですが、
ウツとまではいかないようです。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんばんは。
猫山と申します。精神科医です。

結論から申し上げて、まずアダルトチルドレンという概念はお忘れになるべきでしょう。

精神医学の臨床において、ACの概念が出てきてプラスになることはあまりありません。

ACは精神医学上の概念として確立されたものではなく、心理学の世界で、便宜上、機能不全(親のアルコール依存や虐待があるような)な家庭に育ったこどもが心的外傷を残したまま大人になった結果、対人関係がうまく結べなかったり、過度に愛情を求めたりするという性格的特徴をもつ傾向に対して与えられた呼称です。
ACの厳格な定義はなく、精神医学において扱うべき対象ともされていません。

しかし日本では、ACが心理学の分野においても確立した概念ではないことが無視され、「親のせいで苦しみを抱えて成人してしまった人々」という通俗解釈が定着してしまい、マスコミなどで煽情的に取り上げられたことで大流行しました。精神科の外来が自称ACでいっぱいになった時期もあります。

精神科医やカウンセラーの中にもAC信者は少なからずいて、そういう医者は精神医学的診断に関わらず、全ての病因を生育歴に帰して患者様やご家族に説明し、まるで子供のころから人生をやり直さなけれ ば病気が治らないかのようにのたまうようです。

他罰性が強い人格障害者や、両親との関係がうまくいっていないうつ病患者様などにとっては、責任が回避できたり、病気を理由に親を攻撃することができますし、病気を治すための自助努力をしなくてよい理由ができるので、ACと診断されることには「疾病利得」があるわけです。

一方で精神科医やカウンセラーの側も、病気が治らないのは自分の治療の拙劣さのためではなく、患者様の親のせいだということにできるので、これまた利得があります(ACの「診断」を安易に下す精神科医は例外なく藪です)。

このような事情で、ACコミュニティーとも言うべき様相を呈してしまっている病院もあります。

さすがに最近は、治療の役に立たないということがわかってきたためか、AC学派とも言うべき精神科医は目立たなくなっていたのですが、絶滅には至っていません。

ACに限らず、成育歴や過去のエピソードに精神疾患の発症要因を求めるアプローチに医学的な有効性は無いと思います。あったらもっと流行っているはずなので。

現代の精神医学において主流となっている考え方は、「今」「ここで」、何をするのが(しないのが)患者様にとってベストなのかを考える方向でのアプローチです。
いくら思いつめても過去も性格も変わりませんし、病気もよくなりません。

私はよく、過去に固執する患者さんに、
「あなたが道端の石につまづいて転んで、脚の骨を折ったとします。その石をどかしたらあなたの折れた脚の骨はくっつきますか? 骨折した時、つまづいた石の色や形や大きさをああだこうだ議論しても骨折は治りません。折れた脚にギプスを巻いて、骨が癒合するまで安静を保つよう指示するのが必要な治療です。たしかに、普通ならばつまづきそうもない小さな石に何度もつまづくようなら、歩き方に問題があるのかもしれません。しかし歩き方を変える訓練は骨がくっついてからでもいいんじゃないですか?」

という喩え話をします。

相談者様におかれましても、ご自分の現在の状態を生育歴に結び付けて考えるのではなく(ご相談文を拝見する限りは、人格形成に影響が及ぶような特別な養育をされてきたようにはお見受けしません)、これから何をしていくべきかを模索されるべきではないでしょうか。

精神疾患を疑われているのであれば精神科受診をお勧めしますが、何らかの疾患罹患されていたとして、生育歴との因果関係は無いであろうと愚考します。
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
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経験: 医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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  • ネットを通じて、質問、悩みを相談することは、私自身勇気のいることでした。でも、実際に相談してみたら、気持ちがすごく楽になったので、100パーセントではないけれど、友人がなにかなやんでたりしたら、ここを利用してみるのも、一つの選択だと薦めたいです。 東京都 小林
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