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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 精神科
満足したユーザー: 14342
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
61645565
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息子が被害妄想で困っています。体の中にチップみたいなものを入れられて リモコンで操作されてるとか、自分の留守の間に

質問者の質問

息子が被害妄想で困っています。体の中にチップみたいなものを入れられて
リモコンで操作されてるとか、自分の留守の間に誰かが家に入ってきてると言ったり。
息子は一人暮らしです。生活保護を受けていますが病識がなく病院に行くことは
行っても医者のいうことは聞かず薬も飲みません。
どうしたらよいか教えてください。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 精神科
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
診断は統合失調症であるという前提のもとで回答いたしますが、これは自傷他害の恐れがある疾患ですので、当然現在の状況が続くのは望ましくありません。
病院に通われてはいる点に一筋の光明があるようにも思われますが、基本的には入院治療に導入すべきケースだと考えます。

相談者様がご子息を医療保護入院(いわゆる強制入院です)させるご意向があるのであれば、とりうる方策について助言することができると思いますが、そこまでの踏ん切りはついていますでしょうか。
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質問者: 返答済み 5 年 前.
保健所等で相談するのですが何か事件とか人に迷惑が掛かるような出来事とかが
起こらなければ入院させることは難しいと言われました。
医療保護入院させるにはどうしたらよいか教えてください。
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
保健所には既に相談されているんですね。
実は保健所の対応にはかなり地域差があるのですが、あまり感心しない説明の仕方ですね。
ご子息が「何か事件とか人に迷惑が掛かるような出来事」を起こしてしまったら、措置入院という、都道府県知事の同意に基づく強制入院となります。
医療保護入院とは、治療の必要性を認識を認識できない患者様を、保護者(ご子息が独身成人であればご両親)の同意に基づいて入院させる方法です。

現在とりうる方策について述べさせていただきます。

ひとつのハードルは、相談者様がご子息と同居されていないことです。
食住をともにしていない分、入院治療導入への困難度は少し上がります。

病識(自分が病気であるという認識)のない統合失調症患者様をいかに治療に導入するか、は精神科臨床の古くからのテーマです。

残念ながら、解決方法はそう多くはありません。

過去には、数人の医師と看護師で「往診」して、患者様を拉致同然に連れて行き入院させる病院もありました。
今は人権問題になりますのでそれをする医療機関は恐らくありませんが、「患者搬送代行」を謳って患者様を病院まで連れて行く「サービス」を提供する警備会社等はあるようです。
この話を持ち出したのは、そうした業者の利用を勧めているわけでは決してなく、そのような商売が成り立つほどにこの問題が一般的なものであることをわかっていただきたかったからです。

統合失調症であっても、患者様を説得して、同意していただいて治療するというのが現在の精神科医療の流れですが、幻覚や妄想が激しい急性期において、それが難しい患者様がおられるのも厳然とした事実です。
そうした場合の次善の策としてしばしば用いられるのが「水液」です。

これは抗精神病薬の液剤で、ある程度の味や匂いはありますが、飲み物や食べ物に混ぜることで患者様にそれとは知られずに飲ませることができる剤形です。

非告知投与と呼ばれる方法で、理想的なやり方ではありませんが、それを行わなければならない状況があるのも確かです。

本来ならば、ご子息は受診歴がありますので、主治医に相談された上で、抗精神病薬の水液を処方してもらい、食べ物や飲み物に混入して少しずつご子息に投与し、落ち着いたところで病院に連れて行くのがよいと思います。
ただ、上述したように、同居されていないご子息にどこまで相談者様が水液を飲ませられるか、ですね。

この場合、連れて行った際に即入院させてもらえるよう話をつけておくことが望ましいでしょう。
それを了承してもらえないのであれば、入院を受けてくれる病院を紹介してもらえないか、交渉はしてみるべきです。
地域のお役所――保健所や精神保健センターなどで入院先を紹介してもらえないか相談することもでるのですが、相談者様の住まわれている地域ではあまりこちらの協力は期待できないかもしれませんね。しかし病院の紹介くらいはしてくれるかもしれません。

残念ながらご子息のようなタイプの患者様を初めから規則的に外来で治療することは困難であり、まずはとにかく入院させて、症状の改善と疾患教育(自分が統合失調症であり、生涯に渡る服薬が必要であることを認識していただくことです)を行ってもらい、徐々に外来で治療が行えるように移行していくのが無難かと存じます(経験的には、それでも相当数の患者様が断薬⇒病状再発を何度かは繰り返します)。

入院の確約をしてくれた病院にご子息を連れていけてさえしまえば、後は入院導入は病院の方でやってくれます。
医療保護入院の手続きもケースワーカーや事務の方が教えてくれるでしょう(家庭裁判所での手続きが必要です)。

統合失調症は、これも綺麗ごとではなく、未治療のままだと自傷他害に至る患者様もおられる精神疾患です。
将来的なことを考えても、現時点で、多少強硬に思えても、ご子息を治療につなげる方法を選択すべきであると愚考いたします。

ご参考まで。
薬物療法のインフォームド・コンセントと看護

168ページから169ページにかけて、非告知投与の判例が示されています。

また、私とは異なる観点でこの問題に関するマニュアルを作成・公開している精神科医もいますので、こちらも参考になさってみてください。
「受診拒否!」 ご家族の対応マニュアル(統合失調症編)

以上、少しでもお役に立てば幸いです。

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