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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 医療
満足したユーザー: 14345
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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スルピリド錠50mg 「サワイ」の効果、副作用についてお知らせください。 軽い鬱的な症状があり、担当医に相談したところ、サインバルタ20mgを処方され、数か月前から 飲んでいま

質問者の質問

スルピリド錠50mg 「サワイ」の効果、副作用についてお知らせください。
軽い鬱的な症状があり、担当医に相談したところ、サインバルタ20mgを処方され、数か月前から
飲んでいます。しかし、この薬を継続して服用していると胃痛を起こすので、痛みを抑える薬の処方を要求したところ、スルピリド錠50mg 「サワイ」とテプレノンカプセル50mg「サワイ」を処方されました。
スルピリド錠の作用等を家で読んだところ、神経の興奮を抑え、不安や緊張を鎮め、精神状態を安定させ、低下した精神活動を活発にする、とありました。医師より何の説明、断りもなくこの薬を処方されたことで、不信感を持たざるを得ません。サインバルタ以外にスルピリド錠が必要なら、まず、説明があるべきとおもいますが、この薬の効果、必要性、副作用をお知らせください。
投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 医療
専門家:  猫山司 返答済み 2 年 前.
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こんにちは。猫山と申します。精神科医です。

私見を申し上げるならば、スルピリドは不要だと思います。

まず、スルピリドというお薬の用法・用量を以下に引用します。

=======================================
胃・十二指腸潰瘍:1日150mgを3回に分割経口服用する。
うつ病・うつ状態:1日150~300mgを分割経口服用する。1日600mgまで増量することができる。
統合失調症:1日300~600mgを分割経口服用する。1日1200mgまで増量することができる。
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スルピリドは中枢移行性が低い薬で、たくさん飲まないと脳まで届きません。
低い用量では首から下に効いて胃薬として、すこし用量を上げると抗うつ薬として、さらに上げると抗精神病薬として作用するといったユニークな薬です。

この守備範囲の広さのために、診断能力が低い精神科医にとっては「とりあえず処方する」薬としては重宝されています。精神科版「葛根湯医者」といったところでしょうか(http://www.eisai.co.jp/museum/herb/familiar/plant.html の(2)の意味です)。

かなり古い薬なので、一定年齢以上の精神科医に好んで使われることが多い印象がありますが、治験がおおらかな方法で行われていた時代に承認されたお薬ですので、現在の水準で治験を行ったら承認は下りないだろうと私は思っています。

また、脳そのものには届かないのに脳下垂体(人間のホルモン分泌の中枢です)には届き、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)を上昇させるので、女性化乳房のような副作用をしばしば引き起こします。体重増加もよく見られるスルピリドの副作用です。

そもそも効果が低い薬を、ぎりぎりの低用量で用いられているわけですから、効果は期待できません。

うつ症状が改善されないのであればサインバルタを増量すべきですし(サインバルタの有効用量は1日40mg以上です)、サインバルタの副作用で胃腸症状が現れているのであれば「ちゃんとした」胃薬を処方すべきです。

以上、ご参考になれば幸いです。

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