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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 医療
満足したユーザー: 14293
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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猫山司がオンラインで質問受付中

72歳の主人のことです。脊柱管狭窄症で9/1に手術をしました。入院中なかなか痛みも取れず歩行も困難で、リハビリ中に、

解決済みの質問:

72歳の主人のことです。脊柱管狭窄症で9/1に手術をしました。入院中なかなか痛みも取れず歩行も困難で、リハビリ中に、パーキンソン病の疑い有りとの診断で、現在も治療薬(ネオドバストン朝のみ1錠)も服用しております。
40日後に退院し自宅療養しておりますが当初、痛み止めの薬(ロキソニン朝、昼、晩)(トラムセット朝、晩)を服用しておりましたが、胃に負担が怖いので今はトラムセット朝、晩のみとの指導です。
家の中でかろうじて移動したりしていますが、どの体勢でもつらく、特に臀部とふくらはぎがひどく痛み、モーラステープは四六時中貼付していますがほとんど脂汗をかいてうずくまってる状況です。
このままでは筋肉もどんどん固くなってほんとうに歩けなくなってしまいそうで可哀そうです。なにか良い治療法はないものでしょうか。よろしくお願い致します。
投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 医療
専門家:  猫山司 返答済み 2 年 前.
こんにちは。猫山と申します。神経内科医です。

少し補足情報を下さい。

①ご主人は、手術後の方が、手術前よりも状態が悪くなってしまったのでしょうか? それとも、手術をしても状態が改善しなかったということでしょうか。

②ご主人が脊柱管狭窄症の症状を自覚されるようになったのはいつ頃だったでしょう?

③整形外科の主治医からは痛みの原因についてどのように説明を受けられていますか?

まず以上、確認させていただけますと幸いです。
※ご返信のタイミング次第で回答は少し遅くなるかもしれません。ご了承ください。

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質問者: 返答済み 2 年 前.

①手術をしてもほとんど状態は改善されません。

②腰の痛みは2年程前からですが、 当初、地元の整形外科では坐骨神経痛  と診断され牽引等をしておりました。脊柱管狭窄症を自覚し始めたのは昨年五月ごろからです。

③主治医は、パーキンソン病のため痛みの回復に時間が掛かっていると言っていますが、このまま治らず年をとって亡くなっていくのでは…と私は心配です。

専門家:  猫山司 返答済み 2 年 前.
ご返信ありがとうございます。

坐骨神経痛は症状名であって特定の病名ではありません。
腰椎の4番・5番周辺で脊髄や腰髄神経が圧迫されると起こる症状ですので、ご主人の脊柱管狭窄症は2年ほど前には既に発症していたものと思われます。

ご主人の場合、残念ながら手術のタイミングが遅すぎたのだと考えます。

脊柱管狭窄症は、加齢に伴う背骨の変形やずれ軟部組織にの骨化によって背骨の中の脊髄の通り道が狭くなって圧迫され、そのため下半身の痺れや痛みが現れる病気です。
脊柱管狭窄症もまた単一の疾患ではなく、椎間板ヘルニアや腰椎変性すべり症、黄色靭帯骨化症といった複数の理由によって起こる狭窄の総称です。

狭窄した脊柱管によって圧迫され続ける神経には、時間経過とともに不可逆的な変化が起こり続けます。不可逆とは、元に戻らないという意味です。
脊柱管狭窄症は、もちろん、初期には保存的治療(非手術的治療)が行われます。手術に踏み切る際のひとつの目安になる症状は、安静時にしびれや痛みが現れているかどうかです。

「持続した圧迫による不可逆性の神経障害のために起こる安静時のしびれは手術でも改善が得られにくい。手術を考慮するのであれば、安静時のしびれが出現する前 が適応であることを常に念頭におくべきである。久留米大学における調査では、手術を受ける患者の約95%が、安静時にも常に痛みやしびれを感じている重症 例で、約70%が歩行距離が100m以下という結果であった。高齢者が多いため、手術を望まない患者が多い現実が反映されているものと考えられる」(http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/ds-pharma/prorenal1113.pdf より引用)。

「手術では神経を圧迫しているものを取り除きますが、取り除くだけでは背骨のずれなどが余計にひどくなりますので、金属を使って背骨を固定しなければなりませ ん。除圧だけの手術よりも規模がやや大きくなります。手術の結果、8 割程度の症状はなくなり、たいていの方には満足、あるいはほぼ満足と答えていただけます。不満足と回答された方の問題は、手術の時期が遅すぎたために神経が麻痺してしまったことによる遺残症状、あるいは他の病気が合併していることから腰の問題が解決しただけでは日常生活動作が改善しない方々です。 (中略)骨粗鬆症がひどくなると手術後にトラブルが生じる危険性があります。年齢が高くなりますと、内臓の予備能力が低くなりがちです。今回、お話しいた します病気は自然経過が大体判っている病気ですので、体力があまりなくならないうちに、また、症状が不可逆性にならないうちに手術を選択するグループが出 現し始めました」(http://www.fujita-hu.ac.jp/~fushimin/11th.pdf より引用)。

昨今は、上述のように、「日常生活に支障はあまりない」うちに手術に踏み切る方向に舵が切られ、これが主流となりつつあります。その方が後遺障害が遥かに少なくて済むからです。

「手術をしてもほとんど状態は改善され」ないということは、ご主人の場合は、日常生活に支障が生じるよう(「家の中でかろうじて移動したりしていますが、どの体勢でもつらく、特に臀部とふくらはぎがひどく痛み、モーラステープは四六時中貼付していますがほとんど脂汗をかいてうずくまってる状況」)になってからやっと手術をしたために、神経に不可逆的な変化が起こり、そのために手術をしても後遺症として痛みが残存しているのだと思われます。

手術そのものは成功したのだと思われますから、整形外科における治療ではこれ以上の変化は望めない可能性が高いでしょう。
整形外科主治医に紹介状を作成してもらい、ペインクリニックを受診されることをお勧めいたします。
リリカ(神経因性痛治療薬)、ノイトロピン(神経因性痛治療薬)、メチクール(ビタミンB12)、オパルモン(血流改善剤)といった薬物療法、そして神経ブロック注射が有効な場合がございます。

下記のサイトから、ペインクリニックを検索することができますので、通いやすい場所の医療機関を探していただければ、お困りの症状についてレベルの高い診療を受けられる可能性が高いと考えます。現在の主治医に紹介状を作成してもらって受診されて下さい。

【全国|ペインクリニック≪痛みの治療専門医≫検索|PAIN.NE.JP(ペインクリニックジャパン)】
http://www.pain.ne.jp/
↑↑↑クリックしていただくと説明ページが開きます↑↑↑

以上、ご参考になれば幸いです。
質問者: 返答済み 2 年 前.

ペインクリニックがあるというのは分かっていましたが、そこでどれだけ回復するかが未だ疑問です。もちろん行ってみないと分からないのですが本当に治るのでしょうか?とにかく治るという希望が欲しいのです。

専門家:  猫山司 返答済み 2 年 前.
ご返信ありがとうございます。

実際にご主人を診察・検査できないインターネット相談では診断行為は行えませんし、医学には0%も100%もありませんので、この場でペインクリニックでの治療効果の保証をすることはできません。一方で、希望が無いとも申し上げられません。

ただし、変性してしまった神経に対する薬物療法の効果は限定的であることがほとんどです。
可能性としては、ペインクリニックでの治療によっていくらかの症状改善が認められるかもしれませんし、全く改善が認められないかもしれませんが、完全に症状(痛み)が消失することはないのではないかと考えます。

「治るという希望が欲しい」というご心情は理解いたしますが、医師として、安請け合いになりかねない回答はできませんことをご斟酌いただければと思います。
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