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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 医療
満足したユーザー: 14357
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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初めて利用させていただきます。 ただいま、いわゆる「記憶喪失」について色々調べております。 ドラマや映画

解決済みの質問:

初めて利用させていただきます。

ただいま、いわゆる「記憶喪失」について色々調べております。

ドラマや映画で、登場人物が交通事故→記憶喪失→自分の名前すらも忘れる状態になる→突然全てを思い出す!!みたいな、プロセスが描かれていることがよく見受けられるのですが、こちらは現実的にありうることなのでしょうか?

こうした「記憶喪失」が治癒する理由としては…

①事故の程度にもよるのでしょうが、脳の損傷した部位が治癒されることで全てを思い出す。(脳の機能の回復)

②リハビリなどで、失った記憶を再度入れなおし、つじつまが合うことで全てを思い出す。(記憶の穴埋め)

など、素人発想で考えられるのですが、医療的観点からご指摘いただければと思います。

また、そうした「記憶喪失」患者へのリハビリの実践内容や、周囲の人間(家族や友人)の患者への接し方の注意事項なども合わせて教えていただけますと幸いです。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 医療
専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.
おはようございます。猫山と申します。精神科医 兼 神経内科医です。

> 登場人物が交通事故→記憶喪失→自分の名前すらも忘れる状態になる→突然全てを思い出す!!みたいな、プロセスが描かれていることがよく見受けられるのですが、こちらは現実的にありうることなのでしょうか?
ありえません。ドラマの脚色もしくは誤解です。

> ①
これもありえません。
脳を含む中枢神経は、再生しませんので、損傷部位が回復することはありません。

> ②
これもありえません。
「失った記憶を再度入れなお」す医学的技術はありません。

恐れ入りますが、どのような背景でこのご質問をなさっているのかを教えていただけないでしょうか? それによって回答に求められるレベルも異なってくると思われますので。

また、既にインターネット等でお調べになっていて知識がおありであるのであれば、それについても教えて下さい(回答しても「そんなことは自分でネットで調べて知っています」というご返信をいただくことが時にあるからです)。

以上、確認させていただけますと幸いです。
※ご返信のタイミング次第で回答は少し遅くなるかもしれません。ご了承ください。



【「評価」「再投稿」「オプトアウト」の使い分けがわからないままこれらの機能を使わないで下さい。回答にご不明点がある場合は、「評価」をせずに返信機能でご質問下さい。評価は「最終評価」です。マイナス評価を賜った場合には、より有意義に相談を進めていただくために、私はオプトアウトさせていただきます】
質問者: 返答済み 4 年 前.

ご連絡ありがとうございます。


 


ただ今の私の境遇としましては、


 


出版社にて漫画誌の担当をしております。


 


その漫画の展開の中で、記憶喪失に関するエピソードが登場するため、


 


医学的に誤りの無きよう、ご相談させていただきました。


 


 


色々調査したところ、いわゆる精神面から来る「記憶喪失」だと回復して、全てを思い出すことはあるということまではたどり着きました。


 


高次脳機能障害から来る記憶障害では、全快はありえず、後遺症がほぼ必ず残るという事も他方面から伺いました。


 


 


漫画的な展開としては、「事故(脳に損傷無し)→記憶喪失→ご都合のタイミングで記憶が戻る」という風にしたいと考えております。


 


質問①:そもそも事故によって、脳に損傷無しで記憶喪失にはなりうるか?(事故による精神的なショックにより記憶喪失発病はありうるのか?)


 


質問②:そうした事態がありえるとしたら、そうした患者への接し方やリハビリの実践はどうなるのか?


 


以上を、回答いただけますと幸いです。


 


 


お忙しい中、大変恐縮なのですが、専門家様のご意見を頂戴したく何卒お願い申し上げます。


 


 


 


 


 


 

専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.

ご返信・追加情報ありがとうございます。

事情は了解いたしました。

既に知識として上積みされた分も含めて説明させて下さい。

まず、記憶喪失と呼ばれているものには、「外傷性健忘」と「解離性健忘」があることをご理解ください。
外傷性健忘は、交通事故などで頭を強く打った場合の記憶喪失です。ボクサーが試合中に強い打撃を受けて記憶が飛ぶのもこれに含まれます。

>質問①:そもそも事故によって、脳に損傷無しで記憶喪失にはなりうるか?(事故による精神的なショックにより記憶喪失発病はありうるのか?)
記憶を司る脳部位が損傷されれば、新しく何かを記憶することや、過去の記憶を想起することはできなくなります。この場合は、脳は再生しませんので、記憶喪失は永久に治りません。
http://www.nayaclinic.com/bias/factsheets/post_traumatic_amnesia.pdf

頭部への衝撃が、脳が破壊されるほどには強いものではなかった場合(いわゆる脳震盪のレベルにとどまった場合)は、脳の、記憶を司る海馬という部分が一時的に機能不全を起こすために記憶障害が起こります。短期記憶を長期記憶に移行できなくなるので、周囲の人々に同じことを何度も尋ねたりします。しかし、時間が経てばそうした症状は無くなります(特にリハビリテーションは必要なく、放っておけば元に戻ります)。
しかし、記憶する機能が停止していた、頭部に打撃を受けた前後30分程度の記憶は回復しません。

従いまして、外傷性健忘では、失われた記憶が完全に回復することはありません。
事故で頭を打つことで起こる「記憶喪失」において、「突然全てを思い出す!!」ことはありません。

「突然全てを思い出す!!」ことがあるとしたら、それは解離性健忘の方です。
これは昔で言うヒステリーで、辛い記憶を無意識の働きで封じ込める心理的規制で起こります。脳が損傷を受けているわけではありませんので、記憶の全回復はあります。
http://merckmanuals.jp/home/解離性健忘
これは、脳というより心の問題ですから、リハビリテーションではなくカウンセリング的なアプローチが必要になります。

「事故による精神的なショックにより記憶喪失発病」となりますと、事故によって、頭部外傷ではなく、精神的なショックをうけて、外傷性健忘ではなく解離性健忘を起こす、という状況ですから、リアリティをもってこれを描くことは難しいであろうと予想します(私にはそのような臨床経験はありません)。

「ご都合のタイミングで記憶が戻る」という風にされたいのであれば、当初ご記載されていた交通事故ではなく、心理的なトラウマが生じるようなエピソードをトリガーにされるべきではないでしょうか。

> 質問②:そうした事態がありえるとしたら、そうした患者への接し方やリハビリの実践はどうなるのか?
上述したように「そうした事態」はございませんので、こちらのご質問への回答もございません。

解離性健忘に対するリハビリテーションということになりますと、それが起きた状況によって様々です。

催眠療法などについては学派によって賛否両論あり、もっとも多いのは普通に生活をしているうちに少しずつ記憶を取り戻していくパターンです(あまりドラマチックなことは臨床では怒らないのです)。

以上、ご参考になれば幸いです。

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専門家:  猫山司 返答済み 4 年 前.
一部表現を修正いたしました。
よろしければご再読ください。

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