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猫山司
猫山司, メディカルアドバイザー
カテゴリ: 医療
満足したユーザー: 14357
経験:  医師。国立大学医学部卒業後、臨床と研究に10数年間従事
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小学校4年生(4月から5年生)女子ですが、未だにおねしょがあります。 現在、鍼灸にも通い始めて半年ほどになり、家で

解決済みの質問:

小学校4年生(4月から5年生)女子ですが、未だにおねしょがあ ります。
現在、鍼灸にも通い始めて半年ほどになり、家でもお灸をしたりしております。
若干無い日も増えはしましたが、まだの様です。
一時点鼻薬のようなものを小児科で処方してもらったこともありましたが、あまり効果はありませんでした。
医師(鍼灸医)の薦め等により、本人に意識させる方向で、オムツ等は極力しないで寝せておりますが、このところはほぼ毎日になっていますし、夜中に毎日布団を替えたり、着替えさせたりと、嫁の方が参りつつあります。
何か良い手立ては無いでしょうか。

千葉県在住
osyou
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 医療
専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
こんにちは。猫山と申します。小児精神科医です。

おねしょ(夜尿症)は実は非常に専門性の高い疾患領域です。
夜尿症には以下にお示しするように複数の病因があるとされており、それらを鑑別し、病因に合わせた治療を行う必要があります。
東洋医学的なアプローチを頭から否定する立場にはありませんが、専門外来をもつ小児科がありますので、鍼灸医よりもそういった医師を頼られるべきでしょう。

夜尿症は膀胱機能、睡眠因子、内分泌因子、遺伝的因子、精神的因子といった要因が絡まり合って悪化したり改善したりします。

■膀胱機能:お子様の成長とともに膀胱の発達していき、4~5歳になると夜間トイレに一度も行かなくてもよい位の寮の尿をためられるようになります。夜尿症の子どもの中には、膀胱が未発達で、十分量の尿を溜められないことがあります。

■睡眠因子:成人の場合は、膀胱に一定量以上の尿が溜まると睡眠が浅くなり、覚醒します。子どもでは睡眠が深いため、この膀胱内の尿量増加⇒覚醒という機能が十分に働かないことがあります。これは必ずしも異常所見ではありませんが、年齢不相応であればある種の訓練が必要とされる場合があります。

■内分泌因子:抗利尿ホルモンという、尿を出にくくするホルモンの分泌リズムの障害が夜尿症の原因となる場合があります。抗利尿ホルモンは通常、昼間の分泌量が少なく、夜になると分泌量が多くなるため、夜間の尿量が抑えられます。夜尿症のお子様の25%で、夜間の抗利尿ホルモンの分泌がむしろ低下することが知られています。

■遺伝的因子:両親がともに夜尿症であった場合は77%、どちらか一法が夜尿症だった場合は44%の確率でお子様が夜尿症を呈するというデータがあります。

■精神的因子:ストレスにより自律神経の働きが不調となることが排尿のコントロールに影響することがあります。特に夜尿症の場合、夜尿そのものがストレスになり、悪循環を呈することが少なくありません。

治療も、それぞれの因子の軽重を判断した上で複数の治療を組み合わせていく必要があります。
しかし、これらの5つの要素すべてを改善しなければならないわけではありません。

5つの錘がついて舞い上がれずにいる気球を想像してください。
この気球を宙に浮かすにはどうすればよいでしょうか。
5つの錘すべてを小さくしたり取り除いたりする必要はありません。5つのうちのいくつかを外したり小さくしたりして、総量としての錘の重量を軽くできれば、気球は空に飛ぶはずです。
例えば遺伝的因子はご子息ご本人やご家族の努力でどうこうできるものではありません。
よって、膀胱機能、睡眠因子、内分泌因子、精神的因子の4つに働きかけて負荷を減らしていく必要があります。

まずは飲水量・排尿習慣のコントロール、就寝時排尿の習慣化といった生活指導が行われます。

膀胱機能と内分泌的因子に問題がある場合は、薬物療法が第一選択治療となります。
抗利尿ホルモンの点鼻薬が夜尿症に対して保険適応を有しており、就寝前の点鼻で、抗利尿ホルモンの分泌不足を補うことができます。
また、三環系抗うつ薬の有効性も広く確認されています。これはその抗うつ作用や抗不安作用のために夜尿症に効くわけではなく(したがって精神的因子にはあまり関係がありません)、尿意覚醒を促進する作用、排尿抑制作用、尿量減少作用などによって多面的に夜尿症に対する薬理作用を発揮すると考えられています。
病態や改善の有無に合わせて、これらの薬を切り替えたり組み合わせたりして最善の薬物治療をみつけだす必要があります。

膀胱機能障害に対しては、排尿抑制訓練なども有用とされています。ベッドの上に敷いたり、下着や体に直接装着して水分を感知すると警報が鳴る夜尿アラームは広く推奨されている夜尿症治療法の一つですが、この装置は、尿意による覚醒を促すことによって睡眠因子に働きかけるのではなく、睡眠中の尿の保持力を増加させることで尿意覚醒をせずに朝までもつようになる膀胱機能への作用が大きいと考えられるようになっています。

また、精神的因子に関しては、「自分の意思とは関係無く夜尿をするため、本人に非は無い。それでも落ち込んだりコンプレックスを持ったりするため、叱ったりせず、家族でサポートすることが重要」という親の見守りが基本姿勢となります。両親の離婚、転居、いじめ、弟妹が生まれたといった環境の変化が明らかに影響していると思われる夜尿症の場合は、カウンセリングが行われることもあります。夜尿症治療におけるカウンセリングではそのための専門知識が必要ですから、普通の心理士がその役割を果たすのは難しいでしょう。

生活指導も功を奏さず、一定の年齢になっても夜尿症が続くお子様は、薬物療法、非薬物療法、カウンセリングを組み合わせて改善を図る必要があります。夜尿症では、治療的介入を行った場合、3年後には90%の症例で改善が得られます。
しかし普通の小児科医に上述したような複合的な治療を期待するのは難しいでしょう。
その場合は夜尿症専門外来がある施設の受診が必要となります。以下のサイトで専門施設を地域別に検索することができます。
相談ができる医療機関 | 夜尿症-おねしょ-ナビ
http://www.kyowa-kirin.co.jp/onesho/search/index.html

以上、ご参考になれば幸いです。
質問者: 返答済み 5 年 前.

猫山先生

 

早々にご回答を頂きありがとうございます。

夜尿症は立派な病気であることが、改めて理解できました。

以前、小児科にて検査をした際は、腎臓系の以上はないと言うことでした。

要因に関しては、専門医の診察を受けてみなければなんとも言えないと思いますが、

通院に対する子供が感じるストレスや、小学生の中学年から薬物治療を行う事による

副作用等への恐れ等から、現状は東洋医学的なアクセスしかできていない状況です。

※点鼻薬を使用した際も、水分を取ると水中毒?になる可能性があるということで、

 夏場(猛暑)で寝る前の水分を押さえることは、脱水症状を引き起こす恐れもあり、

 結局、使用を中止した経緯もあります。

 

子供や家族とも話し合い、受診してみるべきか、このまま自然治癒を待つか、はたまた

違う方法を考えるか、検討してみたいと思います。

 

難しい問題ですね・・・

専門家:  猫山司 返答済み 5 年 前.
ご返信ありがとうございます。

仰る通り、夜尿症は難しい問題なのです。
小学校4(~5)年生という年齢も難しいところです。中学生で夜尿が続いていたら間違いなく専門的治療を受けることをお勧めすると思うのですが、小学生ですと、どこまで病的なものなのか判じかねるところもあります。
いま受診していただくとしたら、経過観察してよい夜尿なのか、継続的治療が必要な夜尿なのかを鑑別する意味合いが強くなると思います。

一方で、女の子で5年生ともなれば、精神的な成熟度は男子よりは高くなりますので、夜尿が続いていることの自己評価への影響も大きなものになる可能性がございます。

さまざまな要素をお含みおきの上、関係各位で相談され、良い決断を下されることを祈念しております。

何かまたご質問がありましたらお気軽にご指名でご相談ください。
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