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AE, 行政書士
カテゴリ: 法律
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父(80代)に代わりご相談します。父には妻(70代),私(長女),長男,次女の3人の子供がおります。約25年前に長男

解決済みの質問:

父(80代)に代わりご相談します。父には妻(70代),私(長女),長男,次女の3人の子供がおります。約25年前に長男に大学奨学金250万円、結婚費用500万円、新居購入費用600万円を資金提供しました。これは長男としての責任(姓を継ぐ、親の老後の面倒を見るなど)を果たすことを期待して提供したものであり、資金提供時に特に文書を交わしてはおらず、当時の振込み等の記録も残っておりません。また長男は贈与としての納税はしておりません。長女と次女にはこのような資金提供はしておりません。長男として期待したにも関わらず、長男は遠方(嫁の実家近く)に居を構えました。父は20年ほど前に発症し、現在要介護5状態で障害1級の認定を頂いており、2年前に介護施設に入所いたしましたが、父母の面倒はほぼ全て嫁いだ長女と次女に任せきりで、年に3,4回ほどしか顔を見せません。母は、一人で暮ら しています。父は自分が亡くなった後の母の生活を心配しており、少しでも多くの現金を残したく、長男に提供した資金を貸した金だとして、長男に返済させたいと思っているそうですが、返済させることは可能でしょうか。長男は、父、母、姉妹の前で一度は「返済する」と明言したものの、その後、返済する必要のない金であると、態度を変えております。ちなみに長男は地方公務員、妻と2人の子(共に成人、学生)がおり、自宅の他、他県にもう一軒家を所有しております。長男の財産状況やローンの詳細などは判りません。
返済してほしいという意思の表示として、父は長男に請求書を送りましたが、無視されているようです。稚拙な文章で申し訳ありませんが、長男に返済を要求することは可能か、可能であるならば、実際に返済させるためにどのような方法を取ればよいかご教示いただければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。
投稿: 3 年 前.
カテゴリ: 法律
専門家:  AE 返答済み 3 年 前.

まず結論から申し上げると、25年前に長男に提供した1350万円について、長男が拒む場合に裁判所に訴えを起こすなどして返済を強制することは極めて困難です。
ご存じのとおり、無償でお金をあげることを法律上は贈与といいますが、贈与の内容を文書に残さないものについては相手にお金を渡してしまうとその時点で完結し、後からこれを取り消して返してくれと言うことはできないからです。この結論に贈与税を支払っていないことは影響しないですし、また長男が当初の期待を裏切ったことも原則として影響はないのです。


極めて例外的に、長男に一生の面倒をみることを条件に自宅を贈与したところ、その後一方的に出て行って贈与を受けた不動産を売ろうとした場合であるとか、結婚を機に義理の息子に生活費等を贈与したところ、浮気をしてすぐに離婚してしまった場合であるなど、忘恩行為があり贈与の効力を維持することが極めて不当である場合には、裁判所が取り消しを認めて返還させることが可能な場合があります。
ただし今回お書きいただいた事情からするとそこまで悪質な忘恩行為とまでは言えないように見受けられますし、25年前というかなり以前のことでもあるため難しいでしょう。

返済させることは困難ですが、お父様にもしものことがあったときに備えてお母様のためにできることがあります。それは、お父様が遺言書を作成し、遺産をお母様に多く相続させることや、長男の相続分を0とするという意思をハッキリと残すことです。
もし遺言を残さない場合、お母様2分の1、お子さん達は各6分の1が法定相続分となるため、長男が6分の1相当の遺産を欲しいといえば渡す必要があるところ、遺言によってこれと異なる割合を定めた場合には遺言が優先するからです。

 

ただしそれでも長男には遺言によっても奪うことのできない遺留分という12分の1を相続する権利が残ります。これに対しては、遺言に25年前に1350万円を贈与していることと、その分を長男の「特別受益」とするよう記載しておきましょう。
特別受益というのは生前に一部の相続人が生活の資本として贈与を受けていた場合に、その分を遺産の前渡しと考えて他の相続人との公平をはかろうという制度です。つまり、長男は生前に遺留分に相当するお金を前渡しで受け取っているので、お父様の遺産を相続する権利はないという主張をするわけです。
長男の遺留分12分の1が1350万円を超える場合にはその分は渡す必要があることと、当事者で合意ができない場合に特別受益にあたるかどうかの判断をするのは家庭裁判所になるため、遺言に書けば100%認められる訳ではないのですが、お父様の意思がはっきり残っていれば争いになっても認められやすいですし、長男が自ら諦めることも十分あり得ますので、やっておいて損はないです。

 

遺言書はお父様が自らの意思で書いたかどうか争いになることを防ぐためにも、一番厳格な方式である公正証書遺言で作成することをおすすめします。
一度、お近くの公証役場に遺言を作成したいと相談してみましょう。お父様が公証役場に出向くのが難しい場合、相談は代わりの方で構いませんし、作成のときは公証人に出張しくお父様の元に来てもらうことも可能です。

AE, 行政書士
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