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AE, 行政書士
カテゴリ: 法律
満足したユーザー: 748
経験:  民事法務専門
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生活保護を受けている母子家庭の親子がいて、子(未成年)が世帯から抜けてからも母親がそれを自治体に隠して不正に子の分の保護費を受給し続けた場合、成人した後に不正請求の分を子自身が自治

解決済みの質問:

生活保護を受けている母子家庭の親子がいて、子(未成年)が世帯から抜けてからも母親がそれを自治体に隠して不正に子の分の保護費を受給し続けた場合、成人した後に不正請求の分を子自身が自治体から請求されるということは法律上あり得るでしょうか?その子供は母親が不正受給した分はもちろんのこと、家を出てから母親から金銭的援助は全く受けていません。

  私は精神科クリニックで働いている臨床心理士ですが、関わっているクライエント(22歳男性)が上記の状態で自治体から220万円の請求を受けました。母親はその数か月前に失踪しており、現在もコンタクトが取れません。自治体は母親にももちろん請求はしたようですが、同時に?か母親が失踪したためか?一人暮らしをしていたクライエント本人(当時20歳)にも請求が来たようです。クライエントが母親のもとを離れたのは16歳の頃です。その頃にクライエントは知的障害の手帳を交付されているので障害者加算もされていた模様です。 ちなみに、母親はこの件に関して 確信犯で、家を出たことは絶対に口外するなとクライエントに固く口止めし、口外したら自殺するというような脅迫もしていました。母親自身、自殺未遂の既往もある重い精神障害者で当クリニックの患者で、主治医にもクライエントは家にいると言い続けてしらを切り通しました。当時まだ未成年だったクライエントはこのような秘密を強要されていることが原因で情緒不安定になり当クリニックにかかっていました。私自身はこれ自体が精神的虐待であると思っていたくらいです。非常に複雑な母子関係で母親を弾劾することがクライエントの不安を引き起こすのでクリニックも打つ手がない状態でした。
 クライエントはバイトで生計を立てて自活しておりましたが、220万円という法外な借金を負う形になり、そのショックで働けなくなり、現在は生活にも困窮しております。この220万円という請求の詳細な経緯などに当クリニックのケースワーカーなどがかかわって自治体に問い合わせなどしたいのですが、個人情報保護のため、本人が出向かないと何も調べることもできません。そこで、本人が動けるようになるためにも、このような請求が一般的にありうるものなのかどうか、法律の専門家のご意見をお聞きしたいのです。よろしくお願いいたします。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 法律
専門家:  AE 返答済み 4 年 前.

クライエントの母親がクライエントを脅迫するなどして行ったことは、ご存知のとおりいわゆる不正受給です。
不正受給に対する制裁としては、1.刑事罰、2.返還請求の2つの問題があり、これらは関連するものの別の問題として考える必要があります。

 

まず刑事罰についてですが、刑法第246条の詐欺罪として「10年以下の懲役」、または生活保護法第85条により「三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金」という範囲の罰則が定められており、詐欺罪はより重い法定刑が規定されている分その要件も厳しく、他方、生活保護法第85条は法定刑は詐欺罪よりも軽いものの、その要件は詐欺罪よりも緩くなっています。
悪質な不正受給の事案があった場合には、福祉事務所は警察署と相談のうえで告発して捜査したうえで、逮捕・起訴されるものも少数ですがありますが、今回お書きになっている事情では自治体側もそこまで悪質なものとは考えていないようですので、刑事罰についてはあまり気にする必要はないでしょう。

 

次に2.返還請求についてですが、最初に申し上げたとおり刑事罰を課されるかどうかとは別の問題ですので、刑事責任を追及されない場合でも返還請求はされますし、一般的にも刑事罰が課されるほど悪質なものは少なく、返還請求のみがされることがほとんどです。
自治体が返還を求める根拠となるのは生活保護法第63条に基づく費用返還請求と、第78条に基づく費用徴収であり、前者は過失により受けるべきでないものを受給してしまった場合も含めて不正の度合いが低いものに適用し、後者はより悪質性の高い、不実不正な手段によりされた受給に適用するという形で使い分けられています。

ご質問のような事情であれば、78条に基づく費用徴収ではないかと思います。

 

生活保護費は原則として世帯単位で世帯主に対して支給されますが、世帯員であるクライエントも被保護者であり、被保護者は生活保護法第61条により収入、支出その他生計の状況についてや、居住地若しくは世帯の構成に異動があつたときは速やかに福祉事務所に届け出る義務を負っていますし、78条の費用徴収では「他人をして受けさせた者」も費用徴収の対象になりますので、自分が利益を受けていなくても請求がされてしまいます。
ご本人の精神状態の問題や母親からの口止め・脅迫など届出を妨げる事情があったことは考慮される べきだと思いますし、実際にそういった事情を考慮して減額や一部免除を認めるという運用もできるはずですのでクライエントの立場に立って言えばもう少し事情を汲んでくれても良いのではないかとも思いますが、現実に届出義務を怠り、または(本意ではないとはいえ)虚偽の届出に協力して本来受給することができない保護費を受給していたのも事実ですので、自治体としては法律にのっとって返還請求をしていますし、保護費は税金により支払われているものですから自治体の義務としてはむしろ返還請求をしなければならないとさえ言えます。
福祉事務所である程度事情を汲んだ弾力的な運用は可能ですが、最近は芸能人の家族の不正受給が大きく取り上げられたりといった社会情勢の影響もあり、どこもかなり厳しくなっているようですね。
返還や費用徴収を決定する処分がされた場合には、実質的にはやむを得ない事情だったということは審査請求で争ったり、その後の取消訴訟で主張するというのが法律的な建前です。

 

●生活保護法
(届出の義務)
第六十一条  被保護者は、収入、支出その他生計の状況について変動があつたとき、又は居住地若しくは世帯の構成に異動があつたときは、すみやかに、保護の実施機関又は福祉事務所長にその旨を届け出なければならない。

(費用返還義務)
第六十三条  被保護者が、急迫の場合等において資力があるにもかかわらず、保護を受けたときは、保護に要する費用を支弁した都道府県又は市町村に対して、すみやかに、その受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。

 

(費用の徴収)
第七十八条  不実の申請その他不正な手段により保護を受け、又は他人をして受けさせた者があるときは、保護費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その費用の全部又は一部を、その者から徴収することができる。

 

(罰則)
第八十五条  不実の申請その他不正な手段により保護を受け、又は他人をして受けさせた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。ただし、刑法 (明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法 による。

質問者: 返答済み 4 年 前.

AEさま


ご回答ありがとうございました。


生活保護法、および詐欺罪等についての一般的な知識に関しましてはよくわかりました。


 


ただ、一つ大きな疑問が残るのは、当時クライエントが未成年だったということが全く考慮されないのか?という点です。あらゆる契約事をする際に未成年者は保護者の承諾を求められるように未成年者にはそういった社会的な責任が負えないというのが一般的な理解なのではないかと思われます。


 


それでも、


>現実に届出義務を怠り、または(本意ではないとはいえ)虚偽の届出に>協力して本来受給することができない保護費を受給していた


 


ということになるのでしょうか?


つまり届出義務が未成年者だったクライエントにあったと言えるのでしょうか?


極端な話をすれば、もしも彼が0歳の頃から母のもとを離れていたとして途中からその事情を知った場合、0歳からの20年間分を請求されるなどということがあり得るだろうか?という疑問です。そうでないとすればいくつから義務が生じるのでしょうか?18歳からですか?


質問文にも書きましたように彼は軽度とはいえ知的障害による障害手帳も当時は持っていました。知的障害を持つ10代の子供に届出義務があり得るでしょうか?ちなみに母親は彼が生活保護から自分を抜いて欲しいと懇願した際に「障害手帳を持っていると抜けない」というような言い訳もしていました。(もちろんこれは嘘ですね)


 


これらの点も含めてどのようにお考えでしょうか?教えていただけると幸いです。


 

専門家:  AE 返答済み 4 年 前.

0歳であれば物事の是非を判断するどころか行為を認識をすることさえできませんから、当然責任を負わされることはありません。しかしこれが16歳であれば、未熟ではあっても物事の是非の判断は付くはずであり、全く責任がないと言うことは困難でしょう。
なお、返還請求については5年の時効がありますので、それ以上遡って請求されることはありません。

契約を一人で単独で行う能力である「行為能力」と、他人を傷つけたり、損害を与えるなどした場合 にその責任を負う「責任能力」は別の概念です。契約は単独でできない高校生であっても、他人に損害を与えれば本人がその損害を賠償する責任を負います。決して、未成年者であれば常に社会的責任を負わないなどということはのないです。行為能力は未成年者であれば一律に制限されていますが、責任能力の有無は画一的に決まる訳ではなく、個々の当事者の実情により上下します。一般的には12歳前後が1つの目安だとされていますが、知的障害があったことも考慮すればもう少し上の年齢が分岐点になるかもしれません。それでも、バイトで生計を立てて一人暮らしができるという状態で全く責任能力が無かったというのはかなり難しいのではないかと思います。
口止めされて不安になったのは不正の疑いを持ったからであるとか、生活保護から自分を抜いて欲しいと懇願したのは不正に荷担しているという認識があったからではないか、という見方もできますよね。
自分の行為の是非を(ぼんやりとでも)認識しているのであれば自らの意思で正しい行動を取れた可能性もあるのであり、一定の責任は負わされてもやむを得ないとの判断もあり得ると思いませんか。

決してクライエントが悪いと言っているのではなくて、自治体の側から見れば客観的な不正受給の事実、つまり収入があるのに申告していない、世帯の構成に異動があったのを隠して受給を続けていたという事実がある以上、法律上の届出義務を負っているクライエントにたいしても返還請求をするのは法律に則った手続きですし、税金を預かっている以上追求できる責任は追及しなければならないということです。
既に返還ないし徴収の処分が決定された以上は、不正に関与していない、届出をしないのはやむを得なかった、責任が無かったというのはクライエントの側で主張して戦うか、時効期間が経過するまで何もしてこないのを祈ってじっと待つ以外、支払の義務は消えないのですよ。

今は自治体の側で事情を汲んで請求してきていないのかもしれませんが、担当者の異動などでその態度が変わったり、時効が迫ってくれば再度督促をしてくることもあります。
本人にとってまた請求されるかもしれない、借金を返さなくてはいけないという不安な状況は全く解消されていませんので、いま楽観的な話をしてしまって再度請求などされたら、本人の落胆はより大きいのではないでしょうか。

先に受けた回答と全く違うことに戸惑われているかもしれませんが、内容を良く読んでいただければわたしの回答が適切かどうかはご理解いただけると思います。

今後の動きは、本人の不安解消のためには弁護士に依頼して処分の取消を求めるか、あるいは自己破産した方が良いのではないかと思いますよ。
処分の取消や免責がされれば支払う義務がなくなり、不安定な状況が一気に解消されますから。
お書きになっている事情からは一部ないし全部が取消される可能性もあると思いますし、破産での免責も受けられるでしょう。
本人と一緒に法テラスに行き、弁護士に相談することをおすすめします。

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