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kionawaka
kionawaka, 行政書士
カテゴリ: 法律
満足したユーザー: 1375
経験:  中央大学法学部法律学科卒 行政書士事務所経営
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民法177条の第三者は、抵当権者は第三者に含まれ、抵当権未登記の債権者は第三者に含まれないのは、何故ですか?

質問者の質問

民法177条の第三者は、抵当権者は第三者に含まれ、抵当権未登記の債権者は第三者に含まれないのは、何故ですか?
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 法律
専門家:  kionawaka 返答済み 5 年 前.

 わが民法上、登記は物権変動の対抗要件とされています(民177条)。ここで「対抗することを得ず」の意味内容が問題ですが、通常の用語例としては、物権変動をもって第三者に「主張することができない」という意味です。

 

 しかし、これだけでは、二重譲渡の法的構成を説明するに十分でないため、多くの学説が主張されるに至りました。

 

 甲が乙に自己所有不動産を譲渡したが、未登記の間に、同一不動産を丙に譲渡し登記を済ませた場合、177条を適用すれば、丙が乙に優先して不動産所有権を取得することになります。

 

 これに対し、甲は乙に完全に譲渡した以上、甲は無権利者となるから、甲から譲り受けた丙は、登記に公信力なき結果、所有権を取得しえないのではないか、その議論が生ずる余地があります。

 

 そこで、債権的効果説、相対的無効説、不完全物権変動説、第三者主張説、公信力説等が主張されるにいたりました。この議論は常識の範囲内ですので割愛します。

 

 ご質問の趣旨は、第三者が登記ずみなら第三者になり、未登記なら第三者にならないのは何故か、ということだと思います。

 

 ア上述の議論は、丙は登記済み、乙は未登記の場合、です。

 

 イ丙は登記済み、乙が登記済みの場合は、先に登記したものが優先します(通判)。

 

 ウ丙が未登記、乙が登記済みの場合は、乙が優先します。

 

 エが未登記、乙が未登記の場合は、イと同じです。

 

 

質問者: 返答済み 5 年 前.
事件のケースとして二重譲渡時に虚偽表示が行われていた場合を想定してみます。
この場合ですと、虚偽表示による第三者保護という視点が発生します。

一般債権者から差押債権者となった場合において、一般債権者時においては第三者に当たらず、無権利者においては虚偽表示による当事者取引無効により差し押さえが出来ず、権利外観理論が使えず、第三者に成り上がるにはどうしても一つ障害が発生してしまい回避する理論が出て来ません。綺麗にまとめられるでしょうか。
専門家:  kionawaka 返答済み 5 年 前.

  登記なくば対抗しえない第三者の範囲をどう画するか、の一般論から入って考察するのがよいかと思います。

 

 第三者とは、当事者およびその包括承継人以外のものを指しますが、民177条の「第三者」は更に制限的に解すべきことに問題はありません。

 

 そこで第三者の範囲を制限すべき基準ですが、ここでは「登記欠缺を主張する正当の利益を有する者」(判例)、又は物的支配を相争う相互関係に立ち、かつ登記に信頼して行動すべきものと認めれる者に限る(舟橋)と解しましょう。

 

 登記なくば対抗しえない第三者の具体例としては、

 

 物権取得者として、抵当権者があります。乙が甲から所有権を譲り受けて登記がないと、乙は、同一不動産上に抵当権の設定を受けた第三者丙に対抗できないとされます(大判大4.12.3、大判昭7.5.27)。

 

 また差押など直接一種の支配関係を取得した債権者もその例です。

なぜなら、特定不動産の移転を請求しうる債権者であろうと、その他の一般債権者であるとを問わず、債権者が、当該不動産につき直接一種の支配関係を取得するに至ったときは、他の物権取得者と物的支配を相争うにいたり、よって他の物権取得者の権利を否認することにより自己の権利が生かされる関係を生ずるようになるのだから、「第三者」に概要するというべきだからです。

 

 

 これに対し、登記なしに対抗しうる第三者の例としてあげられるものに、

 

 虚偽表示)(民94条1項)による転得者(大判昭5.4.17、最判昭34.2.12)、およびこの者からの悪意の転得者があります。後者については、悪意の場合は、虚偽表示の無効をもって対抗されますから(民94条2項)、結局無権利者から譲り受けたことになって、「第三者」に該当しません。

 

 転得者が善意の場合は、無効をもって対抗されず、実質的に権利が移転したものとして取り扱われるから、「第三者」に該当します(大判大15.9.9、大判昭2.4.8)。

 

 なお、甲乙間の譲渡が虚偽表示でも乙からの転得者丙が善意の場合は、甲からの二重譲り受け人丁が、乙丙間の移転につき登記欠缺を主張しうるか、というに、

 

 判例は、虚偽表示の無効は善意の第三者に該当しえないから、丙から見れば、甲乙間の売買は有効であり、乙が所有権」を取得したことになる、よって、丁は無権利者となるのであって、丁は丙の登記欠缺を主張しうる第三者には該当しない、としています(大判大9.7.23)。

 

 虚偽表示の場合の第三者保護は、第三者が背信的悪意者でない、など保護に値する状況であるときに生ずるのであって、虚偽表示イコール直ちに保護すべきとの結論が導かれるわけではないと考えます。これはあくまで当事者間の公平、当事者の意思解釈などの観点から導かれる事後的救済であると思います。繰りかえしになりますが、物的支配を相争うもの、登記に信頼して行動したものといえるかどうか、等の見地から判断するということだと思います。

 

 

 

 また質問者様は、権利外観理論を持ち出して見えますが、その要件を充足しない事例が多いのではないでしょうか。同理論も一般条項的色彩が強いものであって、軽々に論ずることができないことはご存知と思います。

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