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bengoshimailme, 弁護士
カテゴリ: 法律
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知人の建物賃貸借契約の連帯保証人になりました。契約書には、ペット飼育不可の記述がありましたが、いつの間にか賃貸人承諾

解決済みの質問:

知人の建物賃貸借契約の連帯保証人になりました。契約書には、ペット飼育不可の記述がありましたが、いつの間にか賃貸人 承諾のもと、ペットの飼育をしているのです。
賃貸人に対し、自分はペット飼育に関して同意していないので、ペットによる損害については保証できない旨を通告しました。
しかし、賃貸人からは、連帯保証契約をしているのだから賃借人の債務は全て負わなければならないと言われてしまいました。
自分が連帯保証した契約書の内容と異なる、全く別の契約を賃貸人・賃借人間で締結したものと思うんですが・・・
どうしても納得できないので、アドバイスをお願いいたします。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 法律
専門家:  bengoshimailme 返答済み 5 年 前.
 賃貸借関係のような継続的契約関係から生じる債務の保証を継続的保証と呼び,特に賃貸人の債務を保証するような場合,信用保証とか身元保証といいます。賃貸借契約では,この身元保証について単純保証ではなく連帯保証契約が結ばれる場合が多く,本件の場合もこの身元保証の連帯保証契約であると解されます。

 さて,ご相談の趣旨は,賃貸人との間で交わした連帯保証契約の前提となった当初の賃貸借契約によれば,ペット飼育禁止が特約として内容となっており,そうした事情も考慮して連帯保証人になったという経緯があるため,その後賃貸人と賃借人との間で上記特約が廃止されたことから生じるペットによる部屋の汚損の損害の賠償責任までも,連帯保証人が負うというのは酷ではないか,ということではないかと思います。
 確かに,連帯保証人になられた方の心情として,そう感じられるのも無理はないと思います。

 ところが,先に述べたように,賃貸借契約の保証というのは「身元保証」だというのが一般的な民法上の解釈です。これは,この賃借人の保証人(連帯保証人)は,賃貸借契約関係から生じる賃借人の一切の債務を保証します,という意味で賃貸人と締結するものなのです。一般的には,賃貸人の賃料未払ですとか,それよりも進んで,賃借人が一方的に行方不明になった際の数ヶ月分の未払賃料についてまでも保証するものなのです。
賃借人が勝手に行方不明になって賃料を滞納するなどということは,当然賃貸借契約の前提になどなっているはずはないですし,連帯保証人になる人にしても,いきなり行方不明になる人の保証などするつもりで連帯保証人に就任することは(心情的に は)一般的ではないと思います。ですが,こんなにいきなりで,賃借人都合の身勝手な行方不明の場合でも,連帯保証人は賃借人の賃料債務を代わって履行しなければなりませんし,連帯保証人を立てさせる賃貸人の意図としては,まさにこのような場合に自分が損をしないようにするリスク回避策のためなのです。
 そうしたことを踏まえれば,本件のような場合に,ペットを飼育したことから生じた損害分についても,連帯保証人の責任は及ぶとされる可能性が高いのではないでしょうか。

 とはいえ,本件のような場合に実際にどう扱われるかということは,一概にはいえません。事例が乏しく,判例・裁判例にも,そのものズバリのものはありません。
 なお,「自分が連帯保証した契約書の内容と異なる、全く別の契約を賃貸人・賃借人間で締結したもの」という主張は通りにくいと思います。賃貸借契約の目的である建物及び,契約当事者,契約期間が同一である以上,契約の主要な要素に変更がなく,契約には同一性があるという扱いが法律上は一般的です。ペット不可の条項は,通常,付帯条項ないし特約条項にあたり,契約の従たる部分ですから,ここに変更があったとしても,契約そのものが,別個と評価されるような,新たな契約だとは判断されないと思われます。

 若干の安心材料として東京地方裁判所昭和51年7月16日判決があります。事例としてはまったく異なるのですが,判示には「(明渡執行ができるのにそれをしないで明渡しまでの損害金を請求するのは,)みずからの権利不行使により増大した損害を保証人に負担させようとするものであるから信義誠実の原則に著しく反するものであり許されない」という趣旨の部分があり,この結論部分を拡張すれば,(若干強引ですが)以下のように言えるかもしれません。すなわち,”賃貸人としては当初禁止していたペット飼育を,その禁止を継続することを妨げるような事情もないのに,後に,その禁止を解除することにより,賃貸目的物に損害が生じる可能性の高まるような契約内容の変更を自らなしたのであって,それにより増大した損害を保証人に負担させることは信義誠実の原則に反するものであり許されない”。賃貸借契約が終了して,実際にペットによる汚損が生じ,その損害の賠償責任を連帯保証人に追及された場合に,私が裁判で主張するとすれば,このようになると思います。(ただし,ダメ元での主張とお考え下さい)

 そういうことにならないためには,一度は賃貸人から断られたようですが,根気よく交渉して説得することをお勧めします。実際に裁判になれば結果がどうなるかは,確立した見解や判例があるわけではないという上記の説明を交えて話されると良いのではないでしょうか。また,賃借人の方に対しても,ペットで生じる損害までも保証するのはイヤだから,そういうことが生じないようにして欲しいことをきっちりお願いすべきでしょう。場合によっては,予め,賃借人から,退去時の原状回復費用の増大分のお金を預かっておくというのも手ではないかと思います。
bengoshimailme, 弁護士
カテゴリ: 法律
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