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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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新聞社のWEBサイトに掲載した原稿が、2ちゃんねるに全文転載され、転載した人間も、これは正しい行為だと言い張っております

解決済みの質問:

新聞社のWEBサイトに掲載した原稿が、2ちゃんねるに全文転載され、転載した人間も、これは正しい行為だと言い張っております。
転載先:http://hayabusa8.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1472925964/
元原稿:http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160902-OYT8T50007.html?seq=18
転載者とのやりとり:http://togetter.com/li/1023099
転載者の居直り発言1:http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1473328751/538
転載者の居直り発言2:http://shiba.2ch.net/test/read.cgi/editorialplus/1473608247/161
損害賠償などでなく、発信者に対し法的な警告を送りたいと思います。どういう手段があるでしょうか。
投稿: 10 ヶ月 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 10 ヶ月 前.

知的財産権を専門とする者です。

警告を送る場合には、相手方に対して、自己の行為が侵害に当たることを理解してもらう必要があろうかと思われます。

そのためには、法律の根拠を明示した内容の警告文ないし抗議文とするのがよろしいかと思います。

ご質問に掲載されている転載先と元原稿を見比べましたが、これは明らかに相手方の行為は元原稿の複製となりますので、質問者様がその元原稿について有する著作権のうち複製権と公衆送信権の侵害となります(著作権法21条、23条)。

複製権や公衆送信権の侵害に対しては、権利者である質問者様は、その使用を止めさせる権利である差止請求権(著作権法112)及び損害賠償請求権(民法709条)を有しています。

そのため、相手方に対して、違法であることを法律的な根拠を提示し、かつ、質問者様も弁護士を介して、徹底的に戦う姿勢を見せる必要があろうかと思われます(あくまでも姿勢であって、実際に訴訟をするかは別の問題となります)。

そこで、まず、相手方に対して、以下のような内容の警告を内容証明郵便で送りつけるというのはいかがでしょうか。

『質問者様(以下「甲」とします)の文章は、著作物となります(著作権法2条1項1号、10条1項8号)。

そのため、甲はその文章に関する財産権である著作権(同法21条~28条)及び著作者人格権(同法18条~20条)を有しています。

ここで、著作権法上の複製とは「「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製すること・・・」と規定されています(著作権法2条1項15号)

よって、相手方(以下「乙」とします)が甲に無断で当該文章をサイトに掲載する行為は、文章をサーバーに有形的に再製しているので複製(同法2条1項15号)となり、甲の複製権を侵害する行為となります(同法21条)。

「複製権 著作権法21条 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。」

さらに、文章をサーバーへ複製することにより不特定者がその文章を受信することができるため公衆送信権(送信可能化権を含む。同法23条)を侵害する行為に該当します。

「公衆送信権 著作権法23条 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。」

また、甲の文章の一部を掲載しないまたは改変する行為は、翻案権(同法27条)及び著作者人格権のうちの同一性保持権を侵害する行為にも該当します(同法20条)。

「翻案権 著作権法27条 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。」

「同一性保持権 著作権法20条1項 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。」

これら、著作権や著作者人格権を侵害する行為に対しては、甲は差止請求権(廃棄除却請求権を含む。同法112条)および損害賠償請求権(民法709条)を行使することができます。

また、甲からの警告後も侵害行為を続ける場合には、故意による著作権侵害となるため、刑事罰の適用対象となります(同法119条)。すなわち、刑務所に入っていただく可能性がでてきます。

甲も現在、知的財産権の専門家と相談中であり、今後の乙の対応次第によっては、法的措置も辞さない覚悟です。

そのため、早急に文章の削除、謝罪及び今後甲の文章を無断で利用しないことの確約書を提出していただきますようお願いします。

また、今まで利用した甲の文章に対する損害賠償額の交渉をいたしたく、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。』

以上が警告(案)の内容となります。

警告文の言葉遣いは警告となるよう変えていただくとして、警告の実質的な内容は上記のようなものでいいのではないかと思われます。

なお、「引用」(著作権法32条)についても、触れておいてもいいかもしれません。

元原稿の文章をこの「引用」となるように利用をする場合には著作権の侵害とはなりません。文章を使用する場合や写真を利用する場合には、引用であれば、著作権とは抵触しないことになります。
 この「引用」に該当するには、①公表された著作物であること。②公正な慣行に合致していること、③報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内であること、の3つの要件を満たす必要があります。
 この要件を踏まえた上で、裁判上認められた引用基準というものがございます。以下の5つの要件を全て満たした場合です。
 ①明瞭性→引用する側の著作物(2チャンネルに転載した投稿文)と、引用される側の著作物(質問者様の元原稿の文章)との区別が明瞭であること。例えば、引用部分をかぎかっこで括るなどです。
 ②付従性→引用する2チャンネルに掲載した投稿文が主体で、引用される元の著作物(元原稿の文章)が従たる存在であること。要するに引用した表現部分が2チャンネルの投稿文の中に吸収されており、引用部分がメインであるような内容になっていないということです。
 ③必要最小限→引用の範囲が引用の目的上必要最小限の範囲であること。例えば、美術作品・写真・俳句のような短い文芸作品であれば、全部の引用が可能ですが、学説・論文等については全部の引用はできないというようなことです。
 ④人格権への配慮→著作者の人格権侵害や名誉棄損とならないように配慮する必要があります。
 ⑤2チャンネルの投稿文も著作物であることを要します。高度な独創性は不要ですが、説明文などにおいて何らかのご相手方自身の表現を用いていればいいという程度のものです。
 結構、細かい条件ですが、この判例の条件を全部満たすことで引用が可能になると思われます。
 また、元の著作物(元原稿の文章)を引用するにあたりましては、出所を明示する必要があります(著作権法48条1項1号)。例えば、著作者名(氏名、筆名、雅号、サイン、略称など)、題号、出版社名などの明示が必要です。
 したがいまして、上記に掲げました引用に該当するような場合には、著作権者の承諾を得ずに利用することができるということになります。

本件では、相手方の2チャンネルの投稿文は、ほとんどが質問者様の元原稿の文章の複製なので、この引用の要件は満たしていないといえます。

そして、できれば、相手方が文章を掲載しているサイトをスクリーンショットなどにより、証拠として保存しておくことをお薦めします。万が一、訴訟となった場合の証拠とするためです。

そして、もし訴訟ということになりますと、弁護士さんに依頼することになろうかと思われます。

その際には、日本司法支援センター(通称「法テラス」といいます)にご相談してみるのも一つの方法かと思われます。

これは法務省所管の公的な機関ですので、割安であり、安心してご利用できるのではないかと思われます。

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質問者: 返答済み 10 ヶ月 前.
22823;変参考になりました。どうもありがとうございました。2ちゃんねるの匿名ユーザーなので警告文をどう届けるかはネックですが、何を伝えればいいかはよくわかりました。
専門家:  patent777 返答済み 10 ヶ月 前.

お役に立ててなによりです。

評価していただきましてありがとうございます。

また何かございましたらご質問してください。

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