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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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現行の著作権法によると新聞社(団体)によって撮影された写真の保護期間は50年と理解しています。

解決済みの質問:

現行の著作権法によると新聞社(団体)によって撮影された写真の保護期間は50年と理解しています。
⑴だとすると、今の2016年から50年前、1966年よりも以前に撮影された写真については、著作権は消滅していると考えてよいのでしょうか?
⑵この場合、当該新聞社に使用許諾を得ることなく使用したとしても、著作権は侵害していないと考えて良いのでしょうか?
⑶また、仮に何らかの理由によって著作権侵害の恐れがある場合、それを回避するために、当該写真をもとにイラストを描いてこれを使用したとして、著作権上の問題をクリアしたことになるでしょうか?
投稿: 1 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
質問者: 返答済み 1 年 前.
12394;お、当該写真については、昭和20年代に撮影されたものと推察されますが、それを裏付ける確証はありません。但し、写っているものから判断して、1966年よりも以前のものであることは確かです。
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.

知的財産権を専門とする者です。

質問者様のおっしゃるとおり、新聞社(団体)が名義となっている著作物(本件では写真)の保護期間は原則として50年です。

以下に著作物の保護期間についての著作権法を提示します。

「(団体名義の著作物の保護期間)
第五十三条
 法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、その著作物の公表後五十年(その著作物がその創作後五十年以内に公表されなかつたときは、その創作後五十年)を経過するまでの間、存続する。
2 前項の規定は、法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作者である個人が同項の期間内にその実名又は周知の変名を著作者名として表示してその著作物を公表したときは、適用しない。
3 省略」

なお、保護期間の計算は、公表等された日の属する年の翌年(1月1日0時)から起算されますので、今年(2016年)に著作物を利用できるのは、1965年以前に新聞社名義で公表された著作物ということになります(著作権法57条)。

「(保護期間の計算方法)
第五十七条
 第五十一条第二項、第五十二条第一項、第五十三条第一項又は第五十四条第一項の場合において、著作者の死後五十年、著作物の公表後五十年若しくは創作後五十年又は著作物の公表後七十年若しくは創作後七十年の期間の終期を計算するときは、著作者が死亡した日又は著作物が公表され若しくは創作された日のそれぞれ属する年の翌年から起算する。」

そのため1965年公表されたもの(1966年1月1日0時が起算点)は著作権が切れていますが、1966年公表されたもの(1967年1月1日0時が起算点)は著作権が切れていないことになります。

そして、著作権が切れているのであれば、その写真を利用しても問題はありません。

ただし、著作物には財産的権利である著作権の他にも人格権的権利である「著作者人格権」という権利も存在します。
 この著作者人格権とは、著作者が著作物を公表するか否かを決めることができる権利である公表権(著作権法18条)、著作者名を表示するか否かを決めることができる権利である氏名表示権(同法19条)、そして、著作物を意に反して改変させない権利である同一性保持権(同法20条)があります。
 このうち本件で特に注意しなければならないのが同一性保持権です。
 例えば、著作物である絵画や写真のモナリザに髭を付けるといったようなことをしますとこの著作者人格権である同一性保持権の侵害となってしまいます。
 そして、この著作者人格権は、著作者の死後であっても半永久的に保護されることになります(同法60条)。
『(著作者が存しなくなった後における人格的利益の保護)
第60条
著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなった後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。・・・』
 そして、この著作者人格権の侵害に対しては、刑事罰の対象となります(同法120条、123条)。
 したがいまして、パブリックドメインとなった著作物を利用する場合には、この著作者人格権を侵害しない態様で利用する必要がでてきます。
 この点さえ注意すれば、その利用は問題がないと思われます。

なお、著作権の保護期間が切れていない場合において、写真をイラストにして利用することは、翻案権と抵触する可能性がでてきます(同法27条)。

作成したイラストから、原著作物である当該写真を直接想起させる場合には、この「翻案」に該当しますので、翻案にならない程度に、すなわちイラストから元の写真を想起させないほどに変形の度合が進んでいるのであれば問題はありませんが、その判断はどの程度までなら翻案にならないといったようなことを断定することができません。

したがいまして、リスクを回避するためには、元の写真をイメージさせるようなイラストはしない方がよろしいかと思われます。もちろんパロディ化も危険といえます。

質問者: 返答済み 1 年 前.
35443;しいご説明ありがとうございます。
コメントいただいた内容に関して一点確認をさせていただきたいのですが、著作権の保護期間が切れていたとしても、⑴写真としてそのまま使う場合
⑵イラスト化して使う場合いずれにおいても、オリジナルの(旧)権利者について言及しておく必要があるでしょうか?
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.

氏名表示権(著作権法19条)との関係で、言及しておいた方がよろしいかと思われます。

「(氏名表示権)
第十九条
 著作者は、その著作物の原作品に、又はその著作物の公衆への提供若しくは提示に際し、その実名若しくは変名を著作者名として表示し、又は著作者名を表示しないこととする権利を有する。その著作物を原著作物とする二次的著作物の公衆への提供又は提示に際しての原著作物の著作者名の表示についても、同様とする。
2 著作物を利用する者は、その著作者の別段の意思表示がない限り、その著作物につきすでに著作者が表示しているところに従つて著作者名を表示することができる。
3 著作者名の表示は、著作物の利用の目的及び態様に照らし著作者が創作者であることを主張する利益を害するおそれがないと認められるときは、公正な慣行に反しない限り、省略することができる。」

3項の典型的な例としましては、喫茶店の室内音楽やバーなどの生演奏に際していちいち作曲家名をアナウンスする必要がないとか、プログラムを内蔵した家電製品にプログラマーの氏名を記載する必要はないというような場合ですので、本件では写真をどのような用途で使うのかは分かりませんが、一般的に考えますと、表示が必要ではないかと推察されます。

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質問者: 返答済み 1 年 前.
12372;回答ありがとうございます。
疑問が晴れました。
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.

お役に立てて何よりです。

また何かございましたら当方をご指名の上ご質問していただければ幸いです。

なお、ご評価していただきましてありがとうございます。

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