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patent777, 弁理士
カテゴリ: 特許・商標・著作権
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ある古い学術書を購入したのですが、その本があまりに現代で読みにくいため、

解決済みの質問:

ある古い学術書を購入したのですが、その本があまりに現代で読みにくいため、
自分で現代の文章に翻訳して、その翻訳したわかりやすいのを
他の第三者のすごくほしいという方に有償で提供することは
違法でしょうか?
もし、翻訳したものを販売したい場合どのような手続きを取れば
可能でしょうか?
宜しくお願い致します。
ちなみに初版は
大正五年七月十五日付で太霊道本院出版局より刊行され
、大正十年までに十三版を重ねていて、
その後平成13年5月2日より八幡書店より原文そのままの復刻版が刊行化されています。
投稿: 5 ヶ月 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 ヶ月 前.

知的財産権を専門とする者です。

まずは、著作物たるその学術書の著作権について、保護期間があるのか又はないのかによって事情が異なってきます。

著作権の保護期間は、原則として著作者の死後50年までです(著作権法51条)。

また、無名または変名(ペンネーム等)の著作物の場合は、原則として、公表後50年までです(同法52条)。

さらに、法人などの団体が著作の名義を有する場合には、原則として、公表後50年までです(同法53条)。

「(保護期間の原則)

第51条
 著作権の存続期間は、著作物の創作の時に始まる。
2 著作権は、この節に別段の定めがある場合を除き、著作者の死後(共同著作物にあつては、最終に死亡した著作者の死後。次条第一項において同じ。)50年を経過するまでの間、存続する。」

「(無名又は変名の著作物の保護期間)
第52条
 無名又は変名の著作物の著作権は、その著作物の公表後50年を経過するまでの間、存続する。ただし、その存続期間の満了前にその著作者の死後50年を経過していると認められる無名又は変名の著作物の著作権は、その著作者の死後50年を経過したと認められる時において、消滅したものとする。
2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当するときは、適用しない。
一 変名の著作物における著作者の変名がその者のものとして周知のものであるとき。
二 省略。
三 著作者が前項の期間内にその実名又は周知の変名を著作者名として表示してその著作物を公表したとき。」

「(団体名義の著作物の保護期間)
第53条
 法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作権は、その著作物の公表後50年(その著作物がその創作後50年以内に公表されなかつたときは、その創作後50年)を経過するまでの間、存続する。
2 前項の規定は、法人その他の団体が著作の名義を有する著作物の著作者である個人が同項の期間内にその実名又は周知の変名を著作者名として表示してその著作物を公表したときは、適用しない。
3 省略」

そして、著作権の保護期間が残っている場合には、財産権としての翻案権(同法27条)と著作者人格権としての同一性保持権(同法20条)の二つの権利があることにより、また、著作権の保護期間が切れている場合には、翻案権は消滅しているのですが、同一性保持権があることにより、古い学術書を翻訳したり改変したりする行為は、基本的には、かかる翻案権ないし同一性保持権の侵害となってしまいます。

著作権法では翻案権(同法27条)及び同一性保持権(同法20条)を以下のように規定しています。

「(翻訳権、翻案権等)
第27条
 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。」

「(同一性保持権)
第20条
 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。
2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
一 省略
二 省略
三 省略
四 前三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」

ここでいう「翻案」と申しますのは、先行する原著作物(本件では学術書)に修正増減を施し、新たに創作性のある表現を付加しても、それが、原著作物に依拠し、かつ、原著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することができる場合をいいます。(この場合、後発の制作物である質問者様の翻訳本に創作性が認められますと、その翻訳本は、原著作物に対する二次的著作物となります。)

すこし、ややこしい表現で理解し難いかもしれませんが、大雑把に言いますと、そっくりそのままの複製といえるほどには原著作物と近似していないが、全く別の著作物ともいえない著作物。あるいは、複製といえるほどではないが、それでもなお、二次的著作物から原著作物を直接想起させるほどに似ているといったような感じです。

実際には、どのような行為が翻案に該当するかは、著作物の種類や表現態様などによって異なり、確定的な基準は存在せず、ケース・バイ・ケースで判断せざるをえませんが、質問者の翻訳本から原著作物たる学術書の内容を直感させるようですとこの翻案に該当し、翻案権と抵触することになってしまいます。

しかし、原著作物たる学術書の内容を直接感得することが困難なくらいに翻訳の程度が進んでいる場合には、もはや別の著作物となり、学術書の著作権とは抵触しないことになります。

一方、著作者人格権としての同一性保持権につきましては、著作物は創作により著作者の著作物として完結しており、これに意に反する改変等を加えられることは著作者の人格的利益を害することからこの権利が認められています。

そして、基本的には、原著作物の表現に変更を加える行為はすべて「改変」にあたってしまいます。また、原著作物の創作部分に変更はなく創作部分でない箇所にのみ変更を加えた場合も「改変」にあたります。

ただし、翻案と同様に、原著作物の表現形式上の本質的な特徴を感得させないほどに変更の度合が進んだ場合には、もはや「改変」にはあたらず、それは異なる著作物の新たな創作ということになりますので、この同一性保持権とは抵触しないことになります。

また、同一性保持権が適用されない場合として「著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」がありますが(20条2項4号)、この判断につきましては、過去の判例では、加算の誤りの訂正と明らかな誤植の訂正は2項4号に該当(=非侵害)としましたが、振仮名の振り方の変更や句読点の削除、変更、改行の変更は2項4号に非該当(=侵害)としており、また、平仮名の漢字への変換、軽微な文書の一部削除、加筆、変更も2項4号に非該当としており、更には、振仮名の振り方、中黒の追加、削除、旧字体の新字体への変更も同一性保持権の侵害としております。

そのため、本件では古い学術書の表現を現代の文章に翻訳(改変)するということですので、かかる場合には、この同一性保持権と抵触する可能性が高いのではないかと推察されます。

そして、この著作者人格権につきましては、著作者の死後におきましても保護されることになっています。

著作権法では以下のように規定されています。

「(著作者が存しなくなつた後における人格的利益の保護)
第60条
 著作物を公衆に提供し、又は提示する者は、その著作物の著作者が存しなくなつた後においても、著作者が存しているとしたならばその著作者人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。」

この但書にあります「ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該著作者の意を害しないと認められる場合は、この限りでない」につきましては、遺族の要請があるのかそれとも遺族は反対しているのか、改変をする必要性の程度、改変の度合い、発行部数、営利目的の有無、遺族への利益の還元の有無、善意か悪意か等の一切の事情をいい、社会的事情の変動とは社会的な価値観や著作物を取り巻く事情の変遷、社会的な必要性等をいい、それら一切の事情を考慮した上で、著作者が生存していたとすればその行為に同意を与えたか否かを想定して判断されます。

そのため、この但書に該当しない場合には、本件の古い学術書を翻訳する行為は、この同一性保持権と抵触することになろうかと思われます。

質問者: 返答済み 5 ヶ月 前.
35443;しい内容ありがとうございます大変難しく理解が非常に困難なのですが。。もう少し詳しくお伝えしますと
学術書の現代語訳をするので
原文そのままになります。
また、著者は昭和四年になくなっているので
死後50年以上は経っています。ただ復刻版が八幡書店から出ているのでその辺の著作権が発生している可能性があるのかないのか?ということと現代語訳で販売した場合法に触れるかどうかもう一度うかがってもよろしいでしょうか?
専門家:  patent777 返答済み 5 ヶ月 前.

ご説明が少し専門的すぎたようでして大変申し訳ございません。

簡潔にご説明しますと、著者の死後50年が経過しています、また、初版が大正5年7月15日付で太霊道本院出版局より刊行されていますので、公表後50年以上経過しております。

そのため、財産権である翻案権を含む著作権(著作権法21条~28条)は消滅していますが、同一性保持権は著作者の死後も保護されます(同法20条、60条)ので、同一性保持権は存続しています。

そして、著作者人格権である同一性保持権は著作者に一身に専属し譲渡することができません、

したがいまして、八幡書店その他いかなる者や社も著作権および同一性保持権はもっていません。

ただし、同一性保持権は、著作者の死後も保護されるので、現代語に翻訳する場合には、この同一性保持権と抵触する可能性があるということになります。

すなわち著作権法に触れる可能性があるということです。

そのため、八幡書店も原文そのままの復刻版しか刊行していないと推察されます。

質問者: 返答済み 5 ヶ月 前.
12354;りがとうございます。よくわかりました☆確かに八幡書店さんの復刻版はそのままの原文でした。もし、現代語訳で販売し著作権法に触れた場合
どこから訴えられて
またどれくらいの損害賠償を請求されると見込まれますでしょうか?また、現代語訳にしてすこしだけ文章を変えたぐらいでは
やはり著作権触れてしまいますでしょうか?
たとえば、原文に使われている写真などをそのまま使用するとか。宜しくお願い致します。
専門家:  patent777 返答済み 5 ヶ月 前.

遺族がご存命であれば、遺族から、翻訳本の出版差止請求と損害賠償請求がなされる可能性があります(著作権法60条、同法112条、同法116条、民法709条)。

損害賠償額につきましては、実損分相当額となるのでしょうが、その算定は難しいので、通常は著作権法に規定されている損害額の算定方法に基づいて算出されることが多いようです(著作権法114条等)。

例えば、販売数量に単位数量当たりの利益額を乗じた額をベースに、そこから権利者が販売することができない事情がある場合には、その事情に相当する数量に応じた額を減じた額を損害額としたり、翻訳本の販売により質問者様が得た利益額を損害額としたり、といったように算出します。

また、遺族が存命していない場合であっても、刑事罰として、500万以下の罰金の対象となります(同法60条、120条)。著作権法120条に規定される刑事罰につきましては、非親告罪ですので、利害関係人による告訴がなくても、警察なり検察なりが、悪質と考えた場合などには、刑事罰を適用することができます。

実際には、著作権侵害において限度額500万円もの金額を罰金として科することはあまりないようですが、可能性としてはあり得るということになります。

また、「現代語訳にしてすこしだけ文章を変えたぐらいでは、やはり著作権触れてしまいますでしょうか?たとえば、原文に使われている写真などをそのまま使用するとか」につきましては、最初にご説明したとおりです。

繰り返しになりますが、加算の誤りの訂正と明らかな誤植の訂正は侵害とはならないとしましたが、振仮名の振り方の変更や句読点の削除、変更、改行の変更は侵害としており、また、平仮名の漢字への変換、軽微な文書の一部削除、加筆、変更も侵害としており、更には、振仮名の振り方、中黒の追加、削除、旧字体の新字体への変更も同一性保持権の侵害としております。

「すこしだけ文章を変えたぐらい」がどの程度のものかによりますが、上述した過去の判例から判断していただくことになります。

ただし、「原文に使われている写真などをそのまま使用するとか」につきましては、【そのまま使用する】のであれば、改変しているわけではありませんので、同一性保持権に抵触することにはなりません。すなわち違法ではないということになります。

専門家:  patent777 返答済み 5 ヶ月 前.

本件に関しまして、何かご不明な点がございましたらご質問してください。

特に不明な点がなければ評価していただきますようお願いします。

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質問者: 返答済み 5 ヶ月 前.
12362;返事が、遅くなってすみません。ありがとうございました。

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