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patent777
patent777, 弁理士
カテゴリ: 特許・商標・著作権
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研修やセミナーなどの講師をしています。先日、ある企業から研修の依頼と同時に「依頼する研修の模様をビデオ撮影し、後日、DV

質問者の質問

研修やセミナーなどの講師をしています。先日、ある企業から研修の依頼と同時に「依頼する研修の模様をビデオ撮影し、後日、DVDとして販売したい」との打診を受けました。この場合、私が実施した研修の模様を企業側が撮影したビデオや、それを企業側が販売用に編集したDVDの著作権は、どのようになるのでしょうか。企業が撮影したビデオや販売用に編集されたDVDにも研修を実施した私の著作権が発生する、と聞いたことがあるのですが、その解釈は正しいでしょうか。また、私の研修を撮影し、DVDとして製作・販売する企業には「著作にかかわるどのような権利」が発生するのでしょうか。小説などを映画化したような場合に発生する『二次的著作物』となり、『二次的著作物』としての権利がその企業に発生するようなことがあるのでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: 6 ヶ月 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 6 ヶ月 前.

知的財産権を専門とする者です。

研修内容が著作物に該当するのであれば、質問者様の行う研修そのもに著作権が生じます。

少しご説明内容をまとめてから回答しますので、もう少しお待ちください。

専門家:  patent777 返答済み 6 ヶ月 前.

先ほどの続きをご説明します。

まず、質問者様が行う研修やセミナーに著作権が生じるか否かについてですが、

著作権は「著作物」に生じます。「著作物」でなければ著作権は生じません。

ここで「著作物」とは、著作権法上、以下のように規定されています。

「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」(同法2条1項1号)。

特に「創作性」と「表現したもの」という点が重要なのですが、この「創作性」につきましては、模倣ではなく独自に創り出すという意味でして、独自に創り出したものであれば偶然に他に同一又は類似のものがあっても創作的にあたり、また原則として高度の芸術性や創作の困難性も必要ありません。単純にいってしまえば、ありふれたもでなく、また、他人の模倣でなければ、「創作性」があるとされます。

また、「表現したもの」につきましては、「表現したもの」でなくてはならないので、単に頭に浮かんだものやアイディアではだめですが、表現が物に固定される必要はないので(例外的に映画の著作物のみ固定が必要、)、瞬時に消え去る講演や即興音楽でも創作性があれば著作物となります。

したがいまして、質問者様の研修やセミナーにおいて、質問者様が独自に作成したテキストに基づいて話されている内容そのものや、テキストなどがなくても、その研修やセミナーで質問者様が話されている内容そのものに「創作性」がある限り、その話されている内容そのものにが「著作物」となり、著作権が生じることになります。

そのため、企業が、研修の模様をビデオに撮影したり、DVDを制作して販売する行為は、著作物たる質問者様の研修内容をビデオテープその他の記録媒体に録音すること、すなわち「複製」することになります。

著作権法では「複製」を以下のように規定しています。

「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいい・・・。」(同法2条1項15号)。

そして、著作権者である質問者様には、著作財産権の一つである「複製権」を有しています。

複製権とは著作権法上、以下のように規定されています。

「著作者は、その著作物を複製する権利を【専有】する。」(同法21条)。

そのため、企業が質問者様に無断で研修内容を録音(複製)することは、この複製権と抵触することになります。

また、質問者様の研修内容を編集して撮影した場合には、その撮影した映像は質問者様の研修内容を原著作物とする二次的著作物になると思われます。

その場合には、質問者様に無断で研修内容を編集すると質問者様の有する翻案権とも抵触することになります。

翻案権とは著作権法上、以下のように規定されています。

「著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。」(同法27条)。

さらには、著作財産権のほかに、著作者人格権と抵触することにもなります。

著作者人格権には、その著作物を公表するかしないか等を決める権利である公表権(同法18条)、著作物に氏名を表示するかどうか、表示するとすれば本名かペンネーム等かをきめる権利である氏名表示権(同法19条)、著作物の内容を勝手に改変されない権利である同一性保持権(同20条)があります。

そのため、質問者様の許諾を得ずに研修内容を撮影し、DVDで販売する行為は、この著作者人格権とも抵触することになります。

したがいまして、質問者様は企業に対して本回答の内容に基づいて、上記に掲げる権利を有することを伝え、そして、著作物の利用の許諾契約(金銭、利用方法、利用期間、契約の解消条件、契約の更新、利用場所など)を結び、後々の揉め事が起こる懸念を解消しておくことがよろしいのではないかと思われます。

patent777, 弁理士
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質問者: 返答済み 6 ヶ月 前.
38750;常に良くわかりました。どうも有り難うございました。
専門家:  patent777 返答済み 6 ヶ月 前.

お役に立ててなによりです。

また何かございましたら当方をご指定の上ご質問してください。

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