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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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結婚式で上映するムービー製作の事業を行っている者です。

解決済みの質問:

結婚式で上映するムービー製作の事業を行っている者です。
今後、葬儀で上映するムービー製作も行っていきたいのですが、それに際しての質問です。
現在結婚式は、ゲストからご祝儀という名の入場料をもらって行うため商売を目的としたイベントとして捉えられ、ムービー上映時のBGMはISUMという著作権団体にお金を支払う必要があります。
これが葬儀だと、どうなるのでしょうか?やはり商用目的のイベントとして捉えられるのでしょうか?ということは、厳密に言えばBGMを使用すると著作権団体にお金を払う必要があるのでしょうか?
今現在は、数年前の結婚式のようにグレーゾーン、黙認状態かと思いますが、法的にはどう解釈されるのかを伺いたいです。
投稿: 1 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.

知的財産権を専門とする。

結論から先に申しますと、葬儀においてBGMをご使用になる場合には、営利を目的としている以上は、著作権の管理団体に対して、使用料を支払わなければなりません。

BGMで流される楽曲につきましては、保護期間が切れている古いものを除きましては、その作曲家や作詞家に著作権が原始的に生じています。

そして、著作権には、楽曲を再生する(BGMで流す)権利である演奏権が含まれます(著作権法22条)。

「著作権法22条 著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として・・・上演し、又は演奏する権利を専有する。」

そして、この「演奏」につきましては、演奏が録音されたものを再生することも含みます(同法2条7項)ので、市販のCDを再生する行為も演奏権と抵触してしまうことになります。

また、市販のCDに録音されている楽曲を別の媒体に録音した後に葬儀でその楽曲をBGMとして流す場合には、この演奏権の他に、著作権である複製権と抵触し(同法21条)、さらには、実演家の権利である録音権(同法91条)やレコード製作者の権利(通称「原盤権」)である複製権(同法96条)とも抵触することになります。

そのため、楽曲をBGMとして利用する場合には、これらの権利の処理が必要となります。

一方で、営利を目的としない演奏の場合には、権利者の承諾を得ずに利用することができます(同法38条)(ただし、非営利でも複製はできません。複製が可能となるのは私的使用目的の場合です。同法30条)。

この非営利の公への演奏が認められるための要件とは、「公表された楽曲であって、営利を目的とせず、聴衆・観衆から料金を受けず、かつ、演奏を行う者に対して報酬が支払われない場合」には、許諾を得ずに、無償で利用できることを意味します。
 ①「営利を目的とせず」という要件は、演奏によって直接的には利益を得なくても、間接的に利益が得られる場合には、営利目的になってしまうということです。
 例えば、入場は無料であっても、演奏会場で何らかの商品の販売や何らかの営利目的のサークル、クラブ、組織への入会、会員の募集をするような場合、ある商品の購入者に入場を限定しているような場合には、その演奏会が、それらの集客を目的に行われていると判断され、営利目的と判断される可能性があります。
 ②「聴衆等から料金を受けない」場合の「料金」は、演奏会での会場整理費、クロークでの一時預かり料金、プログラム料金、飲料料金など、演奏とは関係なく提供されるものの実費ないし通常の料金の範囲内であれば料金ではないと考えられています。
 また、料金はいずれの名目をもってするかを問いませんので(著38条1項かっこ書)、例えば、聴衆から入場料の名目ではなく、寄付金というような形で徴収される場合には、その寄付金は「料金」に当たるとされた東京地裁の判例があります。
 ③演奏を行う者に対して報酬が支払われない場合の「報酬」は、金銭による報酬だけでなく、豪華な記念品や通常の飲食を超える接待なども「報酬」に該当する可能性があります。一方、通常の花束、記念品、食事代、交通費の実費などは「報酬」ではないと考えられています。
 以上の要件をすべて満たすことで著作権者から承諾を得ずに公に演奏することができますが、葬儀でBGMを流す場合には、非営利ということはないと思われますので、この規定が適用されることはないと思われます。

そのため、葬儀においてBGMとして楽曲を流す場合には、その楽曲を管理している著作権管理団体に使用料を収めて承諾を得る必要があります。

質問者: 返答済み 1 年 前.
paten777様ありがとうございます。よく分かりました。ということは、お誕生日会のような営利目的でない私的なパーティで流すムービーの製作を承った場合は、市販されているBGMを使用してムービーを作っても問題はないという認識でよかったでしょうか?
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.

お誕生日会は著作権法では「公衆」に該当する可能性がでてくると予想されます。

著作権法上の「公衆」には、「特定かつ多数の者を含みます」(同法2条5項)。

「特定かつ多数の者」とは同窓会の会員とか企業の従業員とかをいい、最低何人くらい必要かはケースバイケースとなります。

要するに「特定かつ少数人」だけが公衆から除外されますので、そのお誕生日が特定人でかつ少数で行われるような場合には、そのような場は公衆ではないので、そこでBGMを流しても演奏権とは抵触しないことになります(同法22条)。

一方で、結構な人数によるお誕生日会でのBGMということになりますと、「公衆への演奏」となり、演奏権と抵触する可能性が高まります。

そのような場合には、営利を目的としない演奏(同法38条)となるようなBGMの使用をしなければならないことになります。

その場合のポイントとなるのが、ムービーの製作と、BGMを流す行為との関連性が問題となってくると予想されます。

ムービーの製作は金銭をもらって行うことになると思われますが、BGMを流す行為についての金銭も、そのムービーの製作に間接的に含まれているといった判断がなされる可能性もあろうかと思われます。

そう判断されますと、たとえBGMを流す行為に対して金銭を受け取っていなくても、間接的に営利目的の演奏となる可能性がでてきます。

そのため、ムービーの製作とBGMを流す行為の主体を別人にするなどの方策が必要になってくると思われます。

(例えば、主体を別人にするにしても、ムービーの製作会社の社員が実際にはムービーを作成していない社員であっても、製作会社の社員である以上は、主体が同一であるとみなされる可能性もありますので、まったく無関係の人にBGMを流してもらうといったことが必要かと思われます。なお、これは一例にすぎませんことご了承ください)。

patent777をはじめその他名の特許・商標・著作権カテゴリの専門家が質問受付中
質問者: 返答済み 1 年 前.
12424;く分かりました。この度はありがとうございました。また宜しくお願い致します。
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.

ご評価していただきありがとうございました。

また、何かございましたならご質問してください。

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