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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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官公庁の調達情報を扱う有料サイトを利用しています。 その利用規約には、「本サービスを通じて入手した情報は、会員の内部資料としての利用に限定するものとし、当社が承認した場合を除き本

質問者の質問

官公庁の調達情報を扱う有料サイトを利用しています。
その利用規約には、「本サービスを通じて入手した情報は、会員の内部資料としての利用に限定するものとし、当社が承認した場合を除き本サービスを通じて入手したいかなる情報も、 複製、無断掲載、販売、配布、出版を行う等、内部利用の範囲を超えて使用することを禁止」と記載されています。
このサイトから調達情報をデータベース形式でダウンロードした場合、そのファイルは、この利用規約上、内部利用外の使用が禁止されたものと考えています。
しかし、そもそもこのファイルの利用禁止を定めた利用規約自体は、譲渡権の消尽を定めた著作権法第26条の2第2項第1号に抵触しないのでしょうか?
一方、仮に著作権法上無効であったとしても、了解して契約した以上は、この利用規約は有効となるのでしょうか?
よろしくご教示お願いします。
投稿: 1 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.
知的財産権を専門とする者です。
譲渡権を制限する規定に著作権者やその許諾を得た者から正規に購入した著作物製品については、承諾なく転売することができるというものがあることは質問者様もご存じのとおりです(同法26条の2第2項1号)。
いわゆる「消尽」という考え方は、譲渡権というのは著作物またはその複製物を購入しても著作権者の承諾がなければそれを公衆に譲渡することができないという権利ですので、この譲渡権は著作物またはその複製物の所有者の所有権に対する制限となり、商品の自由な流通を阻害することになるので、それを防ごうという考えに基づくものです。
そこで、原則として1回の「適法」な譲渡によって消尽することとしたものです(このような考え方を「ファースト・セール・ドクトリン」といいます)。
そのため、著作権法上は、この26条の2第2項1号の規定により、適法に購入した商品については、譲渡権は消尽しており、質問者様は著作権者の承諾を得ずに当該商品(調達情報 調達内容を記載した文章・書類)を譲渡することができるということになります。
ここで問題となるのは、この著作権法の消尽の規定(同法26条の2第2項1号)を当事者間の契約で変えることができるのか否かということです。
すなわち、著作権法上は消尽規定により、商品を適法に購入した質問者様は、当該商品をその後に販売する場合は、著作権者の承諾を得ずに自由にできるはずであるが、それを契約によって転売することができないようにすることができるのか否かということです。
このような場合には民法91条に従って処理することになります。
「民法91条(任意規定と異なる意思表示)
法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う。」
法律の規定を契約で変えることを「オーバーライド」といいますが、法令中の規定と異なる意思(契約)を表示したら、その意思(契約)に従う」というのがこの条文の骨子となっています。
つまり、契約で交わされたルール(意思)が著作権法等の法律のルール(規定→本件では著作権法26条の2第2項1号)と異なる場合は、契約が優先されるというのが原則となります。
ただし、この民法91条には例外があります。それが「公の秩序に関しない規定」という部分です。
この「公の秩序に関しない規定」については、契約が優先されるのですが、反対に「公の秩序に関する規定」(強行規定)との間では、契約で法律内容を変更することはできないということになります。
一般的に公序良俗違反や弱者保護の規定はこれに該当するといわれており、規定の立法趣旨からいって、これに反する規定を有効にすることは、社会公平上、望ましくないというような規定のことをいいます。
そして、著作権法の消尽規定(同法26条の2第2項1号)は、商品取引の安全確保の見地から強行規定であって、26条の2第2項1号に該当する場合であっても、譲渡権が消尽しないこととするといったような当事者間の特約は無効になるということです。
したがいまして、ご質問にある「官公庁の調達情報を購入した質問者様がそれを転売する行為は契約(利用規約)違反になるのか?」と問われれば、契約違反ということになります。
また、「そもそもこのファイルの利用禁止を定めた利用規約自体は、譲渡権の消尽を定めた著作権法第26条の2第2項第1号に抵触しないのでしょうか?」というご質問に対しましては、民法91条及び著作権法26条の2第2項1号を根拠としまして、そのような契約を結ぶことは可能ですが、そのような契約は無効になるということになります。
ただし、消尽するのはあくまでも譲渡権だけですので、その他の著作権につきましては消尽しないことに注意する必要がございます。
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質問者: 返答済み 1 年 前.

追加の質問が可能であればお願いします。

この有料サイトの利用規約には、「本規約のいずれかの条項に違反した場合、当社は事前の通知及び勧告することなく利用資格の停止及び抹消をすることができる。また、当社が損害を被った場合、当社は利用者に対し相当の損害賠償を請求できる」と書かれています。

こちらが、そのサイトから、データベース形式でダウンロードした調達情報のファイルを譲渡することは、著作権法及び民法に違反しないと理解しました。

一方、この利用規約の「当社」が、上記の規約文を根拠に、こちらの利用資格を停止することと、こちらに損害賠償を請求することは、有効と言えるでしょうか?

ファイルの利用禁止を定めた利用規約は、譲渡権に関して無効とのことですが、無効な利用規約の部分についての違反を、別の利用規約で参照できるのでしょうか?

よろしくお願いします。

専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.
あくまでも適法に購入した情報そのもの(複製したものではなく購入した情報が記載された真正の文章ないし書類)を転売する行為は違法性はなく、転売を禁ずる契約(利用規約)は無効ということになりますので、契約違反にはならず、債務不履行(民法415条)を問われることはないということになります。
しかし、違法ではないのですが、利用規約で禁止している転売をする者に対して、以後のサイトの利用を禁止するというような行為を行うことはサイト運営者の自由意志ということになろうかと思われます。
また、著作権法上の違法行為ではない転売行為が、民法上の不法行為となる場合には、損害賠償請求の対象となります。例えば、同じような情報を扱う同業他社が、質問者様が購入した情報のサイト運営者の営業妨害をすることを知っていて、そのような同業他社に購入した情報を転売するような場合には不法行為となる可能性が出てきますので、転売行為が不法行為とならないように注意する必要があります。
また、サイトからダウンロードした情報を複製して多数人に転売する行為は、消尽の対象とはならないことに注意してください。
なお、一度、回答に対する承諾をした後に、質問をする場合には、再度、料金を提示して別の質問として質問をすることになっております。今回はサービスという取扱いにさせていただきます。
今後ともよろしくお願いします。

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