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スポーツの書籍(書籍Aとします)の内容を解説した動画DVDを販売したいと思っております。 この場合、私の方で書

解決済みの質問:

スポーツの書籍(書籍Aとします)の内容を解説した動画DVDを販売したいと思っております。
この場合、私の方で書籍Aを購入し、動画DVD購入者の方へ書籍Aと動画DVDを送付するようにした場合、
書籍Aの著作権の侵害にはならないでしょうか。
動画DVDが売れた分だけ、書籍Aを購入することになるので、
著作権侵害にはあたらないと思いますが、いかがでしょうか。
投稿: 1 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.
知的財産権を専門とする者です。
結論から申しますと正規に購入した書籍Aを転売する行為は違法とはなりません。
ただし、書籍Aを解説した動画DVDの販売については注意が必要となります。
詳しい説明は後ほど送ります。もう少しお待ちください。
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.
1.書籍Aの販売(転売)が著作権の侵害にならない理由
著作権者には、譲渡権という権利があります(著作権法26条の2第1項)。
この譲渡権とは、著作権者だけが著作物(本件では書籍A)を「公衆」に譲渡することができる権利です。
「著作権法26条の2第1項
著作者は、その著作物・・・をその原作品又は複製物・・・の譲渡により公衆に提供する権利を専有する。」
本件で申しますと著作物である書籍Aはその著作者だけが公衆に譲渡することができるということになります。
ここに「譲渡」とは、有償・無償を問いません。有償であれば販売となりますし、無償であれば贈与ということになります。いずれの場合も「譲渡」となります。
また、「公衆」とは、典型的な「不特定多数」のみならず、「不特定少数」や「特定多数」も著作権法上は公衆に含まれます。公衆に含まれないのは「特定少数」の場合だけです(同法2条5項)。
したがいまして、質問者様が書籍Aを販売する行為は、公衆への譲渡ということになろうかと思われますので、「原則」としてこの譲渡権の侵害になります(同法26条の2第1項)。
しかし、この譲渡権については、その権利の行使が制限される場合があります。
その譲渡権の権利行使が制限される場合の1つに譲渡権の「消尽」という考え方があります。
この「消尽」とは以下のような考え方をいいます。
譲渡権というのは著作物またはその複製物を購入しても著作権者の承諾がなければそれを公衆に譲渡することができないという権利ですので、この譲渡権は著作物またはその複製物の所有者(本件では書籍Aを購入した質問者様)の所有権に対する制限となり、商品の自由な流通を阻害することになります。
そこで、原則として1回の「適法」な譲渡によって譲渡権はその効力を失う、すなわち「消尽」することとしたものです(このような考え方を「ファースト・セール・ドクトリン」といいます)。
「著作権法26条の2第2項
前項の規定(譲渡権の規定)は、著作物の原作品又は複製物で次の各号のいずれかに該当するものの譲渡による場合には、適用しない。
一 1項に規定する権利(譲渡権)を有する者又はその許諾を得た者により公衆に譲渡された著作物の原作品又は複製物
二~四 省略」
そのため、著作権法上は、この26条の2第2項1号の規定により、適法に購入した書籍Aについては、譲渡権は消尽しており、質問者様は著作権者の承諾を得ずに当該商品を譲渡(転売)することができるということになります。
以上が質問者様が「正規に」購入した書籍Aを販売する行為が侵害とならない理由です。
(ただし、適法に購入した書籍Aを質問者様が複製して、その書籍Aの複製物を販売する行為は消尽とはなりませんのでご注意ください)。
2.書籍Aの内容を解説した動画DVDを販売について
著作権者には、上述した譲渡権の他にも複製権という権利があります(著作権法21条)。
この複製権とは、著作者のみが著作物(本件では書籍A)を複製することができる権利です。
「(複製権)
第21条
著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。」
ここで、複製とは著作権法上、著作物を有形的に再製するものであればどのような方法であっても「複製」となります。
「著作権法2条第1項15号 複製
印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいい、・・・」。
そのため、動画DVDにおいて、書籍Aの内容の全部または一部を映し出したり、読み上げたりしたものが録画・録音されている場合には、著作物である書籍Aを動画DVDに有形的に再製したものとなり、「原則」として複製権の侵害となってしまいます(同法2条1項15号、21条)。
ただし、この複製権においても、その権利行使が制限される規定が著作権法に存在します。
その一として著作権法上の「引用」の条件を満たした場合には、著作権者の承諾を得ずに複製することができます(同法32条)。
(なお、著作権法上には、この引用の他にも「私的使用目的の複製(同法31条)」など、複製権が制限される規定が存在しますが、本事案とは関係がないと思われるので、それらの説明は省略させていただきます。)
この「引用」に該当する場合とは、端的に申しますと、引用される著作物(本件では書籍A)がメインではなく、副次的な状態であって、引用する著作物(本件では動画DVD)がメインとなっており、そのメインである動画DVDの中に書籍Aが吸収されている状態となってれば、著作権法上の「引用」となり、著作権者の承諾を得ずに書籍Aの内容を動画DVDに複製することができることになります(同法32条)。
この引用の条件を厳密に申しますと以下のようになります。
引用ができる場合とは、①公表された著作物であること。②公正な慣行に合致していること、③報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内であること、の3つの要件を満たす必要があります。
この3要件を踏まえて、過去の裁判では引用を認める場合の判断基準として、おおよそ以下のような要件を判示しており、この要件を全て満たした場合には、著作権者の許可を得ずに引用できるとしているものが多く存在します。(裁判によっては全てを要件としていないもの、あるいは他の要件を提示しているものも存在します)。
①明瞭性→引用する側の著作物(動画DVD)と、引用される側の著作物(書籍A)との区別が明瞭であること。
②付従性→引用する側の著作物(動画DVD)が主体で、引用される他人の著作物(書籍A)は従たる存在であり、引用された著作物(書籍A)が引用先である質問者様の著作物(動画DVD)の中に吸収されており、他人の著作物(書籍A)が大部分で質問者様の創作部分がそれより少ないということがないこと。
③必要最小限→引用の範囲が引用の目的上必要最小限の範囲であること。例えば、美術作品・写真・俳句のような短い文芸作品であれば、全部の引用が可能ですが、学説・論文等については全部の引用はできないというようなことです。
④人格権への配慮→著作者の人格権侵害や名誉棄損とならないように配慮する必要があります。
⑤引用をするときには、出所を明示する必要があります(著作権法48条1項1号・3号)。
これらすべての要件を満たす場合に、「引用」が認められるということになります。
したがいまして、動画DVDにおいて書籍Aの説明をするときは、なるべく書籍Aの文章をそのまま転用する箇所をできるだけ少なくして、質問者ご自身の文章表現を多くするといった内容の動画DVDを作成されることが望ましいかと思われます。
質問者: 返答済み 1 年 前.

詳細なご回答いただきありがとうございました。

動画DVDを購入していただいた方に対して、書籍Aを譲渡すると、

書籍Aの内容については、著作権の侵害にならないと思っておりましたが、

複製権の関係で引用の範囲でしか教材の中身に触れられないとすると、

書籍Aを譲渡しても、しなくても同じという認識でよろしいでしょうか。

専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.
質問者様のおっしゃるとおりです。
本件におきましては二つの著作権が関わってくるということになります。
その一つは、書籍Aの譲渡権であり、もう一つは動画DVDの複製権と譲渡権ということになります。
この二つの著作権は各々別個独立のものとして捉えた方が理解しやすいと思います。
動画DVDを購入した方に書籍Aを譲渡する行為は、書籍Aがそれを正規に購入したもの譲渡である限り書籍Aの譲渡権の侵害にはならないということになります(正規に購入した書籍Aの複製物の譲渡は違法となります)。
一方、動画DVDにつきましては、書籍Aを譲渡するか否かとは関係はなく、さきほどご説明した著作権法上の「引用」の要件を満たしていれば、書籍Aを動画DVDに複製することができ(著作権法32条)、かつその動画DVDを譲渡することができるということになります(同法47条の10)。
反対に「引用」の要件を満たしていなければ、書籍Aの内容の全部または一部を動画DVDに複製できず、かつ、そのような動画DVDを公衆に譲渡することもできなということになります。
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