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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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ネット販売をしています。 日本の百貨店で正規購入したバカラに名入れサービスをして、 転売した場合法律的な問題はあ

解決済みの質問:

ネット販売をしています。
日本の百貨店で正規購入したバカラに名入れサービスをして、
転売した場合法律的な問題はありますか?
投稿: 1 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 1 年 前.
知的財産権を専門とする者です。
当方は知的財産権の専門ですので、その立場から結論を先に申しますと、違法行為とはなりません。
知的財産権(特許、実用新案、意匠、商標、著作権、不正競争行為)のうち、技術的な観点から発明や考案を保護する特許や実用新案は本件とは関係がありません。
また、著作権は「思想又は感情を創作的に表現したもの」である著作物を保護対象としており、バカラのような実用的なクリスタルガラスである応用美術(実用的な工芸品など)は、保護対象とはしていないので、著作権との関係もございません。
そのため、本件で法的に関係してくるのが、意匠法、商標法、不正競争防止法となります。以下に、それぞれについてご説明します。
1意匠法との関係
意匠法上の意匠とは、「物品・・・の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって、視覚を通じて美感を起こさせるもの」をいいます(意匠法2条1項)。
すなわち意匠とは「物品の形態」をいいます。
形態には「形状」も含みます。
そのため、クリスタルガラスの形状も、物品の形態として、意匠法の保護対象となります。
意匠権で保護されるためには、バカラ社が日本で意匠の出願をして、意匠権を取得していなければなりません。
意匠権は保護を求める各国ごとに出願をして、審査に合格して、各国ごとに意匠権を取得する必要があります。
世界共通の一つの意匠権なるものは存在しません。
そのため、バカラ社が日本で意匠権を取得していなければ、バカラに名入れをしても、法的な問題は生じません。
一方、バカラ社が日本で意匠権を取得していた場合であっても、意匠の「実施」および、「消尽」という二つの側面から、意匠法とは抵触しないこととなります。
意匠の「実施」とは、意匠法上では「意匠について『実施』とは、意匠に係る物品を製造し、使用し、譲渡し、貸し渡し、輸出し、若しくは輸入し、又はその譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為をいう。」と規定されています(意匠法2条3項)。
そのため、意匠に係る物品であるクリスタルガラスに、「名入れ」をする行為は意匠法上の「実施」には該当しないので、意匠権に侵害とはなりません。
また、「消尽」とは、「権利者が意匠品を適法に拡布したということは、すでに意匠権はその目的を達成し、消尽しているため、同一物につき再び意匠権を主張することができない」という考え方です。
適法に購入した製品については意匠権者はもはや意匠権を主張することができないので、正規に購入した者は、その製品を譲渡(転売)しても、意匠法とは抵触しないことになります。
以上により、バカラに名入れをして、転売しても意匠法上の問題は生じないということになります。
2.商標法との関係
商標も先の意匠と同様に、バカラ社が日本において商標の出願をして商標権を取得していなければ問題はありません。
また、日本で商標権を取得していた場合であっても、商標法上の「使用」に該当しないので、問題はありません。
商標法上の「使用」には、商品商標の使用と役務(サービス)商標の二つの使用があるのですが、本件と関係する商品商標の使用についてのみご説明します。
商標法では「この法律で標章について『使用』とは、次に掲げる行為をいう。
一 商品又は商品の包装に標章を付する行為
二 商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為
三~十 省略」(商標法2条3項)。
要するに「バカラ」等の登録商標が存在する場合に、登録した指定商品やその包装紙や包装箱などに、バカラなどの登録商標を付けたり、付けたものを販売などしたりする行為が登録商標やその類似商標の「使用」となり、商標権の侵害になるということです。
そのため、バカラの真正品に「名入れ」する行為は商標法上の「使用」とはならず、商標権と抵触することにはなりません。
また、バカラ製品に付されている登録商標を剥がして転売したり、バカラ製品にバカラの登録商標が付されていないのに、勝手にバカラの登録商標を付ける行為、さらにはバカラ製品ではないものにバカラなどの登録商標や類似商標を付する行為は侵害となりますが、本件ではそのような行為にも該当しません。
また、バカラの正規品を転売する行為自体は、先にご説明した意匠における「消尽」と似ている考え方(同じ考え方ではないのですが、似ている考え方です。)から、それを転売する行為は商標権とは抵触しないことになります。
3.不正競争防止法との関係
不正競争行為に該当する場合には、不正競争防止法と抵触することになりますが、本件における行為と関係のありそうな不正競争防止法上の不正競争行為としましては、以下のものがあります。
「この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
一 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為不正競争防止法2条1項1号)
二 自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為」(不正競争防止法2条1項2号)
ここでいう「商品等表示」には、バカラのクリスタルガラスの形状も入る「可能性」があります(あくまで可能性です)。
しかし、仮にその形状がここでいう「商品等表示」に該当するとしても、それに「名入れ」する行為は不正競争行為となならず、また、転売する行為も、それが知的財産権である意匠権や商標権との関係で違法となるものではないものを、不正競争行為とすることは考えられないので、不正競争防止法との関係でも、問題はないことになります。
もちろん、需要者に対して、バカラ製品でないものにバカラ製品であるとして、名入れをして販売したり、その名入れが、他社の登録商標名であったりするような行為は違法となる可能性がありますので、注意が必要です。
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