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yo-shi
yo-shi, 一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)
カテゴリ: 特許・商標・著作権
満足したユーザー: 238
経験:  中央大学法学部・文学部卒業。出版社にて校正・編集業務に10年以上従事。書籍の著作権問題に詳しい。
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パブリックドメインについての質問です。 私は編集者です。パブリックドメインの文学作品の旧字旧かな遣い表記を新字新か

質問者の質問

パブリックドメインについての質問です。
私は編集者です。パブリックドメインの文学作品の旧字旧かな遣い表記を新字新かな遣い表記に改めたり、送り仮名の送り方を現代風に修正したりするなどの編集作業を行った作品を集めた作品集を出版したいと考えています。
編集作業を加えた後の作品(書籍)の著作権は弊社に帰属すると言えるのでしょうか。また、著作権を主張する場合に、弊社が著作権を持つ根拠となるような証明書を作る場合、どのような内容で作成すればよろしいでしょうか。よろしくご回答お願い致します。
投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
ご質問にお答えいたします。
パブリックドメインですから、作品の著作権は消滅しています。
ですから、誰でも自由に出版することができます。
ただし、原則として、その作品をそのまま出版する場合が、OKなので、
仮名遣いや送りがなを変更する場合は、消滅することがない「著作者人格権」の内、「同一性保持権」(著作権法20条)に抵触するおそれがあります。
ただ、20条4項で、「著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」は認められています。
その作品の仮名遣い、送りがなの変更が、上記「やむを得ない」改変に当たるかどうかは、微妙な所です。
実用書なら問題ないでしょうが、文学作品となると、作家によってはこだわりのある場合があるので、作家次第と言えます。
仮に、この編集作業が問題ないという前提で、話を進めます。
編集作業の結果、別の著作物ができたといえるほどの創作性が、その編集作業に認められれば、二次的著作物として、新たに著作権が発生することもあるかもしれませんが、通常、仮名遣いや送りがなの変更程度では、新たな著作物ができたとは言えないと思います。
従って、貴社に著作権が発生することはなく、パブリックドメインのままです。
ただし、その作家の作品群を作品集に収めるに当たり、どの作品を掲載し、どの順番で並べるか、等という“編集”に創作性がある場合、「編集著作物」といって、その素材の選択や並べ方に著作権が発生することがあります。
それが、次に示す12条です。
「編集物(データベースに該当するものを除く。以下同じ。)でその素材の選択又は配列によつて創作性を有するものは、著作物として保護する。」
「素材」というのが、それぞれの作品を指します。
「選択又は配列」にのみ、著作権が発生するのです。
ですから、他者は、貴社の作品集と同じ選択・配列による作品集を出版することができなくなるかもしれません。
ただ、それも「創作性を有する」場合に限ります。
誰が考えても同じ選択・配列になるような場合は、創作性がありませんので、編集著作権も発生しません。
以上、一般論を前提にした回答です。
ご不明な点がございましたら、具体的にお示しいただければ、改めてご説明いたします。
よろしくお願いいたします。
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書籍の著作権問題には特に精通しています。「著作権は怖いモノ」という意識が少しでも軽くなるお手伝いができれば、と思います。
ご質問の解決につながりましたら、評価を入力していただきますよう、お願いいたします。
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質問者: 返答済み 2 年 前.

わかりやすいご返答をありがとうございます。

パブリックドメイン作品の、送り仮名の変更は著作権に触れる可能性があるのですね。

そして、もし「選別や配列にのみ著作権が認められる」としても、

パブリックドメインとして出版することになるということですね。

編集作業の例は、「向う」を「向こう」に「決って」を「決まって」「終り」を「終わり」に変えたりするように、古い時代に慣例として使われていた表現を現代風に改めたというものです。

幻想に(ロマン)とルビが振られているような、その作家さんに特有と思われる表現に関しては一切手を入れていません。

この作品集は「猫の文学作品集」というテーマで集めました。
7人の作家さんの作品を集めたものです。

並べ方としては短いものや子供向けのものは始めの方に

大人向けの散文的なものや、

長編作品は後半にというまとめ方をしています。

今後も「初恋」「犬」などのテーマに沿って作品集を刊行したいと考えております。

巻末の奥付に記載する「著作権に関する表記」など、パブリックドメインを出版する際の注意点を教えてください。

よろしくお願いいたします。

専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
ご返信ありがとうございました。
「向う」を「向こう」に、「決って」を「決まって」、「終り」を「終わり」というのは、一般的にはほとんど問題にならない変更ではありますが、文学作品の場合、作家さんによっては、強いこだわりをお持ちの場合がありますので、注意が必要です。
例えば、丸谷才一さん等は、仮名遣いにかなりこだわりをお持ちで、現代仮名遣いとは違う書き方をしていたのは有名です。
そういう方の文章は、やはり、直すことははばかられると思います。
ただし、作品集全体を子供向けに作る場合などは、子供が読めるように、仮名遣いを現代仮名遣いに統一することは、許されてもよいように思います。
この辺は、明確なルールはなく、ケースバイケースです。
さて、奥付の表示ですが、パブリックドメインの作品ならば、特に必要な表示はありません。
マルシーマークでも、法的にはほとんど無意味の表示ですから。
パブリックドメインである限り、あまり心配なさらなくても大丈夫かと思います。
質問者: 返答済み 2 年 前.

丁寧なご返信をありがとうございます。
送り仮名の変更を行った作品は子供向けの童話です。
旧仮名遣いで書かれているので現代の子供やお母様たちには読みにくいものですが、私が自分の子供に読み聞かせてやると非常に喜んで聞きましたので、もっとたくさんの子供たちに読んでほしいと思いました。

作品集の中には大人向けの作品もありますので、「作品集まるごと子供向け」というわけではありませんが。

それでは先生からのアドバイスに従いまして、パブリックドメイン作品としての出版企画をこのまま進めて行きたいと思います。
この度はとても助かりました。ありがとうございました。

専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
評価を頂きまして、ありがとうございました。
質問者様のお力になれましたこと、うれしく思います。

私も、ちょうど現在、パブリックドメインの小説を出版する作業を行っております。
法的には表示義務はありませんが、読者、特にその作品のファンにとって、どういう表示をしたら喜ばれるだろうと考えて、原稿を作っています。

名作の復刊は、文化の継承に、重要なことだと思います。

ご成功を心より念じ申し上げます。

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