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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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視覚障害者向けに行政広報や新聞記事、雑誌などを音訳し録音したテープやCD-RWを送付していいるボランティアグループで

解決済みの質問:

視覚障害者向けに行政広報や新聞記事、雑誌などを音訳し録音したテープやCD-RWを送付していいるボランティアグループです。新聞社、雑誌社より記事の利用許可(無償)を文書でいただいておりますが、新聞や、雑誌に載せられた、寄稿や投稿については、著作権が新聞社や、雑誌社に属さないとして利用許諾の対象範囲から外されております。作者や寄稿者、投稿者に直接許可をいただくのは事実上できません。音訳物の送付枚数は、毎月1回で約40枚、送付したCD、テープは後日回収し、次の音訳時に上書きして前回分は消去しています。
このような場合でも、寄稿者、投稿者の許可を得ないで、音訳録音することは著作権法に違反し、処罰の対象になるのでしょうか。
ご教示願えれば幸甚です。
宇治リーディングボランティア  堺 次朗
投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.
知的財産権を専門とする者です。
原則としましては、寄稿文や投稿文の著作権者から許諾を受けないと音訳して録音等することはできないのですが、著作権法で規定されている著作権の制限規定の要件をすべて満たす場合には、著作権者の許諾を得なくても音訳し録音等をすることができます。
視覚障害者等のために複製等する場合の制限規定が著作権法37条3項にあります(同法37条1項と2項は点字による複製ですので本件では触れません)。
以下に、この37条3項の制限規定についてご説明しますので、以下の要件の全てを満たす場合には、著作権者の承諾なく複製等ができることになります。
1.視覚障害者等の福祉に関する事業を行う者で政令で定めるものが、音訳し録音(以下「複製等」とします)すること
政令とは、著作権法施行令2条をいい、国立国会図書館、大学等の図書館、学校図書館、視聴覚障害者情報提供施設、知的障害児施設、盲ろうあ児施設等が指定されており、その他文化庁長官が指定する法人格のないNPO法人等もこれに当たります。
2.公表された著作物であること
新聞や、雑誌に載せられた寄稿や投稿については、「公表された」著作物の要件は満たすこととなります。
3.複製等の対象物は、視覚又は視覚と他の知覚により認識される方式で公衆に提供され又は提示されている著作物(以下「視覚著作物」とします)であること
新聞や雑誌の寄稿文、投稿はこの要件を満たすこととなります。
4.専ら視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のある者(以下「視覚障害者等」とします)で、視覚によりその表現が認識される方式によっては視覚著作物を利用することが困難な者の用に供するために必要と認められる限度で複製等がされること
障害の種類は、「視覚障害者その他視覚による認識に障害のある者」(視覚障害者等)ですから、視覚障害者以外の視覚による表現の認識に障害のある発達障害者、色覚障害者等を含みます。
また、「視覚障害者等が利用するのに必要な限度」であることを要しますので、視覚障害者等であることを確認したうえで複製等がなされなくてはならないことになります。
5.視覚著作物に係る文字を音声その他の方式により、複製、自動公衆送信、送信可能化をすること(これらの方法で利用できることになります)
「自動公衆送信」とは、インターネット送信をいい、送信可能化とは、サーバへの記録をいいます。
そのため、寄稿文や投稿文を音訳してテープやCD-RWへ録音する行為も可能ということになります。
また、「営利を目的とせず」かつ「貸与を受ける者から料金を受けない」場合には、その録音物を貸与することもできます(著作権法38条4項)。
ご質問には「音訳物の送付枚数は、毎月1回で約40枚、送付したCD、テープは後日回収し、次の音訳時に上書きして前回分は消去しています」とありますので、かかる行為が非営利かつ無償であるならば、問題ないと思われます。
ただし、録音物を譲渡(有償、無償を問わず)することはできません(同法26条の2第2項)。
さらに、録音物を一般公衆に頒布したり、提示したりといった目的外使用をすることもできません(同法49条1項1号)。
6.著作権者やその許諾を受けた者等により、当該方式(音訳・録音など)による公衆への提供又は提示が行われていないこと
著作権者等が自ら録音図書等を作成して障害者に対応した方式で著作物を提供しているときは視覚障害者等はそれを購入すべきであり、このような場合にまで複製ないし公衆送信を自由に認めると著作権者等が障害者に対応した方式で著作物を提供しなくなるからです。
ただし、市販品が録音図書であるところ視覚障害者等が要求するのはデイジー図書であるとか、視覚障害者等が要求するのは市販品のほんの一部分である場合、市販品が視覚障害者等が入手しにくい状況にある場合等は但書に当たらないと思われます。
以上の要件をすべて満たすことで、許諾なく利用できることとなります。
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