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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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ペーパークラフトという表現で活動している作家です。 作品の複製品という扱いで複製した物をキットで販売しています。

質問者の質問

ペーパークラフトという表現で活動している作家です。
作品の複製品という扱いで複製した物をキットで販売しています。
これは法的に著作物と認められず、応用美術・意匠の範疇に入ってしまう行為だと聞きました。
これについて解説していただけると嬉しいです。
投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.

 前回お答えした者です。

 前回の回答では、質問者様が金魚のペーパークラフトを販売しておらず、単に美術館等で展示していたにすぎないということを前提に回答した次第です。

 前回のご質問内容に「美術品複製としての組み立てキットを販売する事は、著作権→意匠権 になる行為なのか?」との記載がありましたが、この組立キットの販売行為は、第三者が行った場合のことと判断して回答したわけです。

 そのため、金魚のペーパークラフトは量産されるものではなく、一品制作的なものとして回答した次第です。

 しかし、質問者様がキットで販売しているということになりますと、回答内容が異なってきます。

 「応用美術」とは、ごく簡単に申しますと「美術作品を実用品に応用したもの」と考えてもらえばよいと思います。

 具体的には、主として次のようなものとされています。

① それ自体が実用品であるもの(美術工芸品、装身具等)

② 実用品と結合されたもの(家具に施された彫刻等)

③ 量産される実用品のひな型として用いられることを目的とするもの(文鎮のひな型)

④ 実用品の模様として利用されることを目的とするもの(染織図案)

 一方で、絵画、彫刻、版画などの「美術作品」や、美術作品などの技法を実用性のある物品に応用してはいるものの、実用性よりも美の追求に重点が置かれている一品作品のことを「美術工芸品」といっていますが、この美術工芸品につきましては著作法上の保護対象となります(著作権法2条2項)。

 それでは「美術作品を実用品に応用したもの」のうち、上記の「美術工芸品」ではないものについて、著作権は発生するかという点については、著作権法上明確な定めはなく、解釈に委ねられています。

 多数の裁判例によれば、美術工芸品を除き「美術作品を実用品に応用したもの」には著作権は発生しないが、それが「高度の芸術性」を備え、「美的鑑賞の対象」となるなど、純粋な「美術作品」や「美術工芸品」と同視できる場合には、著作権が発生すると判断しています。

 応用美術か否かの判断はあくまで裁判所で判断されることですので、『本件における金魚のペーパークラフトは、それ自体が全体として美術作品として完結しているものであり、「美術作品を実用品に応用したもの」とはいえず、したがって「応用美術」ではなく、純粋な美術作品と捉えることができる』旨の主張をして、著作権法の保護対象になるとの判決を得る可能性はあると思います。

 キット販売しているということは量産可能ということに繋がりますので、一品制作的な純粋美術品とはいえないのですが、量産されるからといって直ちに著作物性が否定されるということではありません。

 以下のように量産されるものでも著作物性が認められた判例がありますので、ご紹介します。

 『 博多人形事件(長崎地佐世保支決昭和4827日無体集5118頁)

 多量の生産及び販売を目的として製作された「赤とんぼ」と題する博多人形(彩色素焼人形)について、「美術工芸的価値として美術性も備わっているものと考えられ」、「美術的作品が、量産されて工業上利用されることを目的として生産され、現に量産されたということのみを理由としてその著作物性を否定すべきいわれはな」く、「意匠登録の可能性をもって著作権法の保護の対象から除外すべき理由とすることができない」として、「本件人形は著作権法にいう美術工芸品として保護されるべきである」』、と判示したものです。

 したがいまして、純粋美術以外の美術作品が著作物として保護されるか否かは、その量産の有無ではなく、その美術性、芸術性の価値の高さを裁判所が認めるか否かにかかってくることになります(言い換えますと、どうやってその価値を裁判所に認めさせるかにかかってくることになるともいえます)。

 意匠権を主張するには前回の回答でもお答えしましたが、特許庁に意匠登録出願をし、審査に合格しなければ意匠権は生じません。そのため、意匠権を取得していなければ、相手方の行為を差し止めることはできません。
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質問者: 返答済み 2 年 前.

それでは、どうやってその価値を裁判所に認めさせるんでしょうか?

専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.

これといった具体的な方法があるわけではありません。

ある程度、裁判技術的な要素によるところとなると思われます。

ペーパークラフトの美術的、芸術的価値がいかに高いかについて、著作権に詳しい弁護士が裁判官の認定を得られるような主張をするといったことになってくるのではないかと思います。

質問者様ご自身が一番その価値を知っておられるはずですので、弁護士さんと戦術を練って対応していくことになるのではないでしょうか。

質問者: 返答済み 2 年 前.

早急に、弁護士さんと相談する事なのですね?

専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.

できれば裁判をせずに、和解などで解決できるのであればその方向でいった方がいいかもしれません。

ちなみに、意匠権を取得すれば差止め等は問題なくできるのですが、すでに金魚のペーパークラフトは公然と知られてしまっているので、これから意匠登録出願をしても、新規性がないとして、意匠登録はできません(意匠法3条1項)。

いずれにしましても著作権に詳しい弁護士さんにご相談するのがよろしいと思います。

質問者: 返答済み 2 年 前.

はい。そうしようと思います。
紹介先など教えていただけますか?

専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.
前回ご説明した日本司法支援センター(通称「法テラス」といいます)にご相談してみてはいかがでしょうか。
質問者: 返答済み 2 年 前.

無事和解、問題解決する事ができました。
ありがとうございます。

専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.
和解が成立したということでおめでとうございます。 また、何かございましたらご質問してください。 今後のご活躍をお祈り申し上げます。
質問者: 返答済み 2 年 前.

ありがとうございます。
本当にお世話になりました。

専門家:  patent777 返答済み 2 年 前.
解決してなによりです。また何かございましたらご質問してください。

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