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yo-shi
yo-shi, 一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)
カテゴリ: 特許・商標・著作権
満足したユーザー: 236
経験:  中央大学法学部・文学部卒業。出版社にて校正・編集業務に10年以上従事。書籍の著作権問題に詳しい。
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美術館で撮影許可の条件のところに、個人利用と非商用に限ると書いてあります。 この個人利用の範囲は、法律的に読み取る

質問者の質問

美術館で撮影許可の条件のところに、個人利用と非商用に限ると書いてあります。
この個人利用の範囲は、法律的に読み取ることはできますでしょうか。
著作権の保護期間は切れているものとします。
また、著作権30条などにある、複製の私的利用とはどの範囲でしょうか。
こちらに違反した場合の罰則(罰金●●円以下、禁錮●年以下など)はどの程度でしょうか。
どちらについても、SNSへのアップやネットへの公開などについても、教えてください。
投稿: 2 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
ご質問にお答えいたします。
著作権の保護期間が経過した後の著作物につき、美術館等で撮影を制限する法的根拠は、著作権法ではなく、所有権等に基づきます。
美術館自身が所有権を有している場合、または別の所有者から管理を委託されている場合、それらの所有権に基づいて、美術館が当該著作物の管理権を有します。
その著作物をどのように「使用・収益・処分」するかどうかは、美術館自身が判断する権利を持ちます。
ですので、写真撮影を個人・非商用なら許可するが、商用では許さない、という決まりを作るのも自由です。
そのルールを破るということは、美術館に入館する時点で、美術館と入館者の間に明示的もしくは黙示的に交わされている契約違反ということになり、違反者に「債務不履行」の責任が生じます。
債務不履行責任を負うと、損害賠償を請求されることがあります。
その金額は、美術館が受けた損害ですが、具体的にいくらになるかはケースバイケースですので、ここでお答えすることは難しいです。
以上のことから、ご質問のケースでは、著作権法30条は問題になりません。
条文を見てみます。
*   *   *   *
(私的使用のための複製)
第三十条  著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
*   *   *   *
この「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」では複製できる、という範囲ですが、はっきりした基準はありません。
ごく親しい友達数人や、数名のご近所サークル程度なら、大丈夫だと考えられますが、その複製する対象物や方法によっては、アウトになることもありえます。
そして、SNS等、ネット上に公開することは、上記の要件の枠を越えますし、複製のみならず「公衆送信」行為も含まれますので、他人の著作物を無断でアップロードすることは、原則としてできません。
最後に、上記のような著作権(複製権、公衆送信権)を侵害した場合は、
「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(119条1項)
と規定されています。
以上、お答えいたします。
一般論としての回答ですので、ご不明な点、そぐわない点がございましたら、具体的にお示しいただければ、改めてご説明いたします。
よろしくお願いいたします。
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書籍の著作権問題には特に精通しています。「著作権は怖いモノ」という意識が少しでも軽くなるお手伝いができれば、と思います。
ご質問の解決につながりましたら、評価を入力していただきますよう、お願いいたします。
質問者: 返答済み 2 年 前.
所有権が撮影を制限するということについて、もう少し詳しく教えて下さい。
(所有権が制限する撮影を勝手にした場合、どういう罰則があるのか)所有権に関して、「平成14年のかえでの木事件」から、
撮影は制限できないものと考えていましたが、どうなのでしょうか。また、撮影を勝手にして、商用利用した場合は、
著作権的にはどのような罰則があるのでしょうか。美術館の根拠は所有権と言うことでしたが、
それに違反した場合の、考え得る違反の仕方と罰則を教えて下さい。美術館の写真を禁止する根拠は、施設管理権だとばかり思っていました。
そちらに関しても教えて頂けますでしょうか。
専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
ご返信ありがとうございました。
「かえでの木事件」でも、
「上記の経緯に照らすならば、第三者が、原告が本件看板を設置した以降に、本件かえでの生育に悪影響を及ぼすと考えて原告が明示的に禁止した行為を行うために本件土地に立ち入った場合には、原告の本件土地の所有権を侵害する不法行為を構成することは明らかであり、本件土地の所有権侵害行為と相当因果関係を有する範囲の損害を賠償すべきことになる。」
と書かれていることから、裁判所は、所有権に基づく撮影制限を認めている、と言えると思います。
また、撮影を勝手にして商用利用した場合ですが、上記判決のように不当利得返還請求が考えられますが、これは民法上の問題です。
著作権法上は、著作権の保護期間が過ぎている以上、当該作品はパブリックドメインとなっていますので、著作権侵害とはなりません。従って、罰則もありません。
民法はじめ他の法律で対処しなければなりません。
3番目の、美術館のルールに違反した場合の罰則等ですが、これはほぼ無限に考えられますので、ここではお答えしきれないのですが、民法709条に
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」
という規定があります。
これがいわゆる“不法行為責任”です。
ここでは、「損害賠償」の責任、と書かれています。
発生した損害を賠償しなければならないのですが、ではその損害がどれくらいの額になるのかは、さまざまな事情を検討した上のケースバイケースです。
要するに、金銭による賠償の責任が発生する、とお考えください。
「施設管理権」というのは、所有権から派生して考えられている権利です。
ですから、私の回答に書きました、「所有権等に基づきます」ということと、同じ内容です。
所有権については、民法206条から264条までに、規定されています。
考え方としては、以下のページと同じです。参考になさってください。
http://www.mc-law.jp/kigyohomu/2468/
質問者: 返答済み 2 年 前.
ありがとうございます。とすると、所有権を元に規定された「個人利用に限る」という撮影の条件は、
著作権の私的利用と同じとは言い切れませんね。個別にその決まりを設定した美術館次第と言うことになるのでしょうか。もしこの「個人利用」の範囲に関して、
参考になることがありましたら、教えて下さい。
専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
おっしゃるとおり、美術館次第です。
著作権が切れている以上、本来誰でも自由に利用できます。
しかし、誰かの所有物であれば、その所有者の権限で、他人にどこまで使わせるかを決めることができます。
ご質問のケースでは、著作権の保護期間が過ぎているということですので、著作権法は全く考えなくてもよいかと思います。
美術館の言う「個人利用」がいったい何を指しているのか、どこまで許されるのかは、残念ながら美術館に聞かないと分かりません。
法律用語ではないからです。
ですので、質問者様がやりたいと考えていることがおありなら、そういう使い方をしてもよいかどうか、美術館にご相談なされることをオススメいたします。
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専門家:  yo-shi 返答済み 2 年 前.
評価、並びにボーナスも頂きまして、ありがとうございました。
質問者様のお力になれましたこと、うれしく思います。
またお困りのことがございましたら、ご質問くださいませ。

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