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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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私は、ある会社を2012年7月に退職したものですが、私の作ったプログラムが未だに利用されており、なんとかしたいと考え

質問者の質問

私は、ある会社を2012年7月に退職したものですが、私の作ったプログラムが未だに利用されており、なんとかしたいと考えております。

会社の方には、2002年9月9日にWeb-BBS(掲示板)に、

  ・IBMホスト系ツール(フリーソフト)・サポート切れ

を掲載し、全社員及び会社に通達済です。


しかし、現在でも利用されているプログラム本数は、

 ・最低でも5本以上

あります。


また、会社自体は、

  ・アウトソーシング事業

を展開している会社で、

 1.企業からシステム構築~運用を受託し、自社で開発し、自社コンピュータセンターで運用している

 2.企業からシステム構築を受託し、開発は自社で行い、運用は受託先企業のコンピュータセンターで行う

の2種類があります。


今般、退職から約2年経過しており、これらについて、著作権を行使したいと考えております。

まず、第一歩として、

 ・差止請求権

を行使したいと考えております。


該当する企業は、5~6社になります。


以上、適切なご指導を、よろしくお願いします。
投稿: 3 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 3 年 前.
知的財産権を専門とする者です。

 著作権侵害に対する差止請求権の行為をお考えとのことですが、

 著作権法上、差止請求権とは、「著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。」と規定されています(著作権法(以下「法」とします)112条1項)。

 この規定に照らして質問者様が相手先企業に対して差止請求権を行使可能な場合とは、質問者様が著作権者である必要があります。

 また、著作権で保護されるものは「著作物」ですので、質問者様の作成されたプログラム(以下「本件プログラム」とします)が「著作物」であることも必要となります。

 ここに「著作物」とは「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」をいいます(法2条1項1号)。

 そのため、本件プログラムの創作性の判断も必要となりますが、通常は、他人の先行するプログラムの模倣でなければ創作性が認められますので、本件プログラムは模倣したものではない思われますので、本件プログラムに創作性が認められ、「著作物」に該当し、「著作権」が生じていることを前提として以下説明します。

 そこで、問題となりますのは、質問者様が「著作者」であるか否かです。

 著作権法上、「著作者」とは、「著作物を創作する者」をいいます(法2条1項2号)。そして、この「著作者」が「原始的」に「著作権者」となります。

 この法2条1項2号が著作者となる者の原則的な規定ですが、この著作者となる者については以下のような例外規定が存在します。

 「法人等の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成するプログラムの著作物の著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする。」(法15条2項)。

 これはいわゆる「法人(職務)著作」というものでして、上記の規定に該当する場合には、実際にプログラムを創作した者ではなく、その創作者が従事していた法人等(企業等)が「著作者」となり、著作権を有することとなるというものです。

 そのため、以下に、この法人著作に該当するか否かを具体的に検討してみます。

 法15条2項を構成する各要件につきましては、①法人等の発意に基づき、②法人等の業務に従事する者が職務上作成するプログラムで、③作成時に契約、勤務規則その他の別段の定めがない場合は、その著作者は法人等となります(著15条2項)。
 上記3要件をすべて満たせば、法人等が著作者になるということです。

 さらに詳述しますと、①につきましては上司などから明確な指示がなされたり、具体的な命令がなくても使用者の間接的な意図の下に創作した場合も法人等の発意に基づくと解されます。

 ②につきましては、職務上とは、具体的に命令された内容だけでなく、職務として期待されているものも含まれ、従業者の地位、給与等も総合的に勘案して決められます。

 ③につきましては、著作物の作成時点において、契約等によって法人等以外の者を著作者とする定めがあれば、その契約等を優先するというものです。また、法人等を著作者とする定めがあっても①又は②の要件を満たしていなければ法人等は著作者となることはできない解されます。

 以上の3つの要件に基づき、本件について考えてみますと、業務を受託して自社で開発していますので、本件プログラムは、受託者である会社の発意に基づき開発されたものと思われ(①の要件)、また、質問者様は受託した会社の従業員であって職務上作成したものと思われ(②の要件)ます。

 そうであるとすれば、①と②の要件を満たすと思われますので、③の要件である契約等によって、法人以外の者である質問者様に著作権が帰属する旨の定めがあれば、質問者様が著作者(すなわち著作権者)となり、そのような定めがない場合は、プログラムの開発会社(又は発注会社)が著作者(すなわち著作権者)ということになろうかと思われます。

 そうしますと、当然の帰結として、質問者様が著作権者であれば差止請求権を行使することができますが、そうでない場合には行使できないということになろうかと思われます。

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