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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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はじめまして。 輸入品のネットショップを運営しています。某ブランドのキッチン家電です。 最近はネット検索の上位に

解決済みの質問:

はじめまして。
輸入品のネットショップを運営しています。某ブランドのキッチン家電です。
最近はネット検索の上位になっています。
私のショップは、輸入して、店頭販売をしているわけでなく、個人様に米国から直接届く、個人輸入の代行を行っていたつもりでしたが、輸入販売と同じと見ているようです。

本日ブランド代理人の弁護士から配達証明で勧告書が届きました。
貴社の輸入販売行為は、最高裁平成15年2月27日第一小法廷判決に照らしても違法性が阻却されず、商標権の侵害に該当するものと考えます。とあり、
輸入販売を直ちに停止するとともに、今後、一切輸入販売しないよう、ここに要求します。となっています。そして10日以内に、貴社が取った措置、ならび仕入元及び仕入れ数量・仕入れ高の回答を求めて来ました。

要求には従うつもりですが、損害賠償などに発展するのでしょうか。
最良の、対応はどうすればよいのでしょうか。
お手数ですが、アドバイスいただければ幸いです。
投稿: 3 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 3 年 前.
 知的財産権を専門とする者です。

 具体的な対策をご説明する前に、質問者様の輸入代行サービスが商標権の侵害となるか否かについて少し検討してみたいと思います。

1.侵害の成否について

 まず、商標権を侵害する場合とは、「指定商品もしくは指定役務(サービス)又はこれらに類似する商品もしくは役務について登録商標又はこれに類似する商用を使用すること、又は一定の予備的行為」をいいます(商標法2条3項、25条、37条等)。

 質問者様は、輸入品のネットショップを運営しているとのことですが、キッチン家電(指定商品)にブランド(登録商標又はこれに類似する商標)が付された状態の写真をホームページに掲載して、すなわち、ユーザーがブランドを視認できる状態でネットショップを運営している場合には、指定商品に類似する役務について登録商標又はこれに類似する商標の使用となり(同法2条3項8号等)、商標権を侵害することとなります。

 ただし、ユーザーがブランドを視認できない態様で、またはブランドと販売対象の家電が無関係であるような態様でネットショップを運営している場合には、商標権の侵害とはなりません。

 次に、仮に、登録商標等の使用に該当する場合であっても、ブランド代理人の勧告書に記載してあるように「最高裁平成15年2月27日第一小法廷判決」が掲げる違法性阻却の条件に該当する場合には、商標権の侵害にはならないということです。そのため、この判決について検討してみます。

 この最高裁判決はいわゆる「フレッドペリー事件」と言われているものでして、外国において商標権者又はその使用許諾を受けた者が登録商標を付して販売した商品(真正商品ー本件ではキッチン家電)の購入者が、商標権者等の許諾を受けずにわが国に輸入する行為(「真正商品の並行輸入」といいます)は原則として、登録商標の使用となり、商標権侵害を構成するが、一定の条件に該当する場合には、侵害にならないという判例です。

 この判例が示した侵害にならない場合とは、以下の3つの要件をすべて満たす場合です。

 ①当該商標が外国における商標権者又はその使用許諾を受けた者により適法に付されたものであること。

 ②外国における商標権者とわが国の商標権者とが同一人又は法律的もしくは経済的に同一人と同視し得る関係があることから当該商標(並行輸入品に付された商標)がわが国の登録商標と同一出所を表示するものであること。←並行輸入業者等の出所を表示するものでないこと。

 ③わが国の商標権者が直接的又は間接的に当該商品の品質管理を行い得る立場にあることから、当該商品とわが国の商標権者が登録商標を付した商品とが、当該登録商標の保証する品質において実質的に差異がないと評価されること。

 これを具体的に検討してみますと、

 ①については、質問者様が輸入の代行をしている「個人」の方が、外国において、そのキッチン家電をその家電に付されているブランドの権利者(すなわちその外国における商標権者)ないしはその権利者から使用許諾(ライセンス)を受けている者から正規に購入したものであれば、この要件は満たします。

 ②については、例えば、商標権者がパナソニック社(以下「パナ」とします)とした場合に、パナが日本及び輸入元の国のいずれにおいても商標権を取得しており、又は、パナの関連会社や子会社などパナと何らかの法律的・経済的な関係がある者が商標権を取得しており、質問者様が取り扱っているブランドが付された家電がパナの出所(販売)した家電であると需要者に認識される場合は、この要件を満たします。

 すなわち、輸入代行をしている質問者様や個人の方の出所を表示するものでない場合です。 おそらくこの要件は満たすものと思われます。

 ③については、質問者様の扱っている家電が改造品などではなく、正規品の品質をそのまま維持したものであれば、この要件を満たします。

 従いまして、その個人の方が、外国で商標権者やその許諾を受けた者から正規に購入したものをそもまま日本に輸入するために、質問者様がネットショップにおいて、ブランドを表示しながら、輸入代行業務を行う場合には、上記最高裁の3条件を全て満たし、商標権の侵害にはならないと思われます。

2.対策について

(1)商標権侵害にならない場合

 相手方が本当にそのブランドの商標権者であるかを確認する必要があります。

 それから、侵害にならない旨を相手方に文章で理由を付して、回答します。

 それでも相手方が納得しない場合は、訴訟に備えて証拠を収集したり、相手方が訴える前にこちらから先んじて差止請求権不存在確認の訴えや損害賠償請求権不存在確認の訴えを提起することになります。

(2)商標権侵害となる場合

 すぐに、侵害の対象となる家電の輸入代行業務を中止すべきです。

 損害賠償については、質問者様の輸入代行により相手方に損害が出ている場合には、賠償の可能性はでてきます。

 ただし、賠償額については、無制限に認められるわけではなく、例えば、販売数量に単位数量当たりの利益額を乗じた場合又は質問者様の利益額を相手方の損害額とする場合又はライセンス料相当額など、事案に応じて生じる可能性はあります(商標法38条)。

 その場合でも、我が国の法では、制裁金を課すということはしませんので、あくまでも相手方の実損(相手方が証明できたもの)のみが賠償額となりますので、多額が要求されることはないです。

 そのため、相手方の要求する金額は「ふっかけ」てくることが常ですので、それを鵜呑みにしないように注意してください。

(3)具体的方法

 侵害しない場合又は侵害となる場合のいずれにおきましても、相手方は弁護士を立ててきているようですので、質問者様も弁護士をたてて相手方と対応したほうがよろしいです。

 上記の(1)や(2)の内容は弁護士を通して行うことをお勧めします。

 訴訟となった場合に、相手方とやり取りした内容や文書がすべて証拠となりますので、その対応は慎重であるべきです。

 そのため、弁護士を立てる場合には、まずは日本司法支援センター(通商「法テラス」)へ相談してみてはいかがでしょうか。

 これは法務省所管の公的な機関ですので、安心してご利用できるのではないかと思われます。

 以下参考までに「法テラス」の概要を記載します(法テラスのホームページより抜粋)。

 【「借金」「離婚」「相続」・・・さまざまな法的トラブルを抱えてしまったとき、「だれに相談すればいいの?」、「どんな解決方法があるの?」と、わからないことも多いはず。こうした問題解決への「道案内」をするのが私たち「法テラス」の役目です。

 全国の相談窓口が一つになっていないために情報にたどりつけない、経済的な理由で弁護士など法律の専門家に相談ができない、近くに専門家がいない、といったいろいろな問題があり、これまでの司法は使い勝手がよいとは言えないものでした。

 そうした背景の中、刑事・民事を問わず、国民のみなさまがどこでも法的なトラブルの解決に必要な情報やサービスの提供を受けられるようにしようという構想のもと、総合法律支援法に基づき、平成18年4月10日に設立された法務省所管の公的な法人。それが、日本司法支援センター(愛称:法テラス)です。

 お問い合わせの内容に合わせて、解決に役立つ法制度や地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者団体などの関係機関の相談窓口を法テラス・サポートダイヤルや全国の法テラス地方事務所にて、無料でご案内しています(情報提供業務)。

 また、経済的に余裕のない方が法的トラブルにあったときに、無料法律相談や必要に応じて弁護士・司法書士費用などの立替えを行っています(民事法律扶助業務)。

 このほか、犯罪の被害にあわれた方などへの支援(犯罪被害者支援業務)等、総合法律支援法に定められた5つの業務を中心に、公益性の高いサービスを行っています(ほかに司法過疎対策業務、国選弁護等関連業務があります)。】

 法テラスのホームページへのアクセスにつきましては、インターネットから「日本司法支援センター」ないし「法テラス」と入力すれば、そのホームページに着くはずです。そして、お近くの法テラスを活用するのがよろしいかと思われます。

 なお、対応は早急にした方がよろしいかと思われます。
質問者: 返答済み 3 年 前.

回答ありがとうございます。


 


どうも、商標権侵害となるりそうです。


ネットショップ開業一年です。このような通知は初めてです。


 


直ちにネットショップを取り下げます。


 


それと、業務を中止する旨の、連絡はしますが。


輸入量や金額を、返答する必要はあるのでしょうか。


(この段階では、把握出来ていないと思われます。)


 


また、受注分の残務処理はしたいところですがどうでしょうか。

専門家:  patent777 返答済み 3 年 前.
 そうですか、真正商品の並行輸入が先の最高裁判例の阻却事由を満たさないということですね。それは残念です。

 そうしますと、ご返答にありますように、相手方に対して業務中止の旨を連絡したほうがよろしいです。

 質問者様が誠実に対応していることを知らせる必要があるからです。それと同時に、質問者様も弁護士を立てるべく現在、準備中であること、を知らせておいたほうがよろしいかと思われます。

 質問者様も弁護士を立てれば、相手方も真剣に対応してくるはずです(弁護士をたてなければ相手方はなめてかかってくる可能性を否定できません。その際には、多額の賠償金をふっかけてくる可能性もあります)。

 相手方が仕入れ数量や金額を要求してきているのは、その情報をベースにして賠償額算定の根拠にしようとするためであると考えられます。

 又は、質問者様の売上額が相手方からみて少額であると判断した場合は、相手方は訴訟を提起しない場合があります。訴訟になるとたとえ少額であっても、多大な労力、期間などを要し、例え相手方が勝訴しても、費やした労力に見合うような利益が得られない場合が多いからです。

 そのため、訴訟をせずに和解に持ち込むかどうかの判断をするため、更には、和解となった場合の和解金の請求額を算出するための根拠に使用しようとしているとも考えられます。

 いずれにしましても、こちらの手の内を相手方に見せるのは現段階では得策ではないと思われます。

 この辺のことは訴訟技術としての戦略的な判断が必要となってきますので、質問者様の売上額やどこまで争うか(闘うか)の意思、訴訟となった場合の相手方の損害額(すなわち質問者様の賠償額)の予測などを考慮した上で、対応する必要があります。

 (なお賠償額は、売上額のすべてが相手方の損害額になるのではなく、他の競合製品や代替製品の存在、質問者様の営業努力、市場が競合していないなど、市場における様々な諸事情を主著立証し、それらを考慮した上で算定されるので、それらを考慮して予め訴訟前に推定額を算出しておくことも必要でしょう。そしてその予測額をも考慮してどのような対応をするかを決めることにもなると思われます。)。

 そのため、とりあえずは、業務中止と弁護士を立てる旨のみを相手方に返答し、その後のことは弁護士と相談したほうがよろしいかと思われます。

 なお、信用に関わることですし、相手方にも迷惑をかけることになろうかと思われるので受注分の残務処理はしたいところですが、警告後に得た売上は故意による収益行為となりますので、相手方の損害賠償請求を容易なものにしてしまう可能性があります。

 そのため、発注者様に事情を説明した上で、販売をしないほうがよろしいのではないかと思われます。
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