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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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プログラムの著作権について質問です。 事前の書面による同意なしでは、どんな形式で、全体、あるいは一部分もコピー、複

解決済みの質問:

プログラムの著作権について質問です。
事前の書面による同意なしでは、どんな形式で、全体、あるいは一部分もコピー、複写を禁止しているプログラムがあるのですが、作業の仮定でのコピーがあったとしても最終的な結果のプログラムにコピーをしたという状況が無ければ問題は無いものなのでしょうか?
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

知的財産権を専門とする弁理士です。

 

 結論から申しますと、本件のケースにおきましては、作業の過程でのプログラムのコピーは問題があると思われます。

 

 ソースコードをコピーし、改変して、例えば、windows専用のアプリケーションをMacでも使用できるようにするというものですが、この行為は、原則的には、著作権のうち、複製権(著作権法(以下「著」とします)21条)と翻案権(著27条)に抵触します。

 

 ただし、著作権法には、一定の場合、著作権が制限される規定が存在します。

 著作物がプログラムである場合との関係で申しますと、ハードディスクなどの記録媒体の保守又は修理を行う場合には一時的に他の記録媒体に記録することが許容されています(著47条の4)。

 しかし、この制限規定は本件の場合には該当しません。

 

 もう一つ以下のような制限規定があります。

 

 

 「プログラムの著作物の複製物の所有者は、自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要と認められる限度において、当該著作物の複製又は翻案(これにより創作した二次的著作物の複製を含む。)をすることができる。ただし、当該利用に係る複製物の使用につき、第113条第2項の規定が適用される場合は、この限りでない。」(著47条の3)

 

 この制限規定が適用されるためには、①プログラムの複製物の所有者であること、②自らパソコン等において利用するためであること、③必要と認められる限度であること、④プログラムの複製物が侵害品でなく又は侵害品であってもそのことを知らなかった場合であること、の4つの要件を全て満たしている場合です。

 

 これを本件について考えてみますと、

 ①「プログラムの複製物の所有者であること」につきましては、プログラムの貸与を受けているとか、使用する権利のみある場合には、所有者とはなりません。質問者様が、ハードディスクやCD-ROMなどのプログラムが記録されている媒体の所有者であれば本要件は満たします。

 

 ②「自らパソコン等において利用するためであること」につきましては、他人に使用させるためにプログラムを複製や改変する場合には、適用されません。そのため、質問者様ご自身でご利用される目的での複製等であれば問題となりません。

 

 ③「必要と認められる限度であること」についきましては、一般的には(a)ソースコードをオブジェクトコードに変換する場合、(b)プログラムの複製物の滅失、毀損に備えてバックアップコ ピーを作成する場合、(c)プログラムの不具合を修正する場合、(d)自己の利用目的に合わせてプログラムの機能を追加、削除または変更する場合、(e)使用機械や使用OSに合わせるためにプログラムを修正する場合、(f)プログラムの稼働に当たって適宜CPUからデータを読み込むことができる場所にプログラムデータを記録する場合、などとされています。

 

 これを本件について当てはめてみますと、ご質問にあるように、例えば、windows専用のアプリケーションをMacでも使用できるようにすることは、あくまでも自己の利用目的に合わせるための機能の追加・変更であって、使用するOSに合わせることを目的とするものであれば、本要件に該当すると思われます。

 

 ④「プログラムの複製物が侵害品でなく又は侵害品であってもそのことを知らなかった場合」につきましては、ご質問からは判断できませんので、問題はないものといたします。

 

 したがいまして、以上の要件を全て満たせば、著作権が制限され(著47条の3)、複製や改変をしてもいいとも思われますが、この著作権の制限規定である47条の3の規定は、任意規定と解して、当事者間の契約がある場合には、その契約が47条の3の規定より優先するというのが、学会での多数説となっています(実際には、裁判所で判断されることになるのですが、未だこれに関して裁判で争われたことはありません)。

 

 したがいまして、著47条の3の要件を全て満たす場合であっても、複製を禁止する旨の契約(表示)がある場合には、そのような契約が公序良俗に反していない限り、学説に従って、契約が優先されると考えた方が侵害責任または債務不履行を回避する上で安全であると思われます。

 

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