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patent777, 弁理士
カテゴリ: 特許・商標・著作権
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エドゥアール・マネの著作権はどこありますか? 自分で絵をコピーして額装して楽しんでいたら、友達が商売にしたらと?

質問者の質問

エドゥアール・マネの著作権はどこありますか?
自分で絵をコピーして額装して楽しんでいたら、友達が商売にしたらと?
言われました。
法律的にはどうですか?没後100年以上の画家ですから
著作権は消滅していますか?
投稿: 3 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 3 年 前.

知的財産権を専門とする弁理士です。

 

 

 原則として、著作物(本件では、絵画)を創作した著作者(本件では、マネ )が、著作者人格権と著作権を有します。

 著作者人格権とは、公表されていない著作物を公衆に提供・提示する権利である公表権(著作権法(以下単に「著」とします)18条)、著作者名を表示し又は表示しないことを決める権利である氏名表示権(著19条)、著作物の同一性を保持し、意に反して改変を受けない権利である同一性保持権(著20条)をいいます。


 また、著作権とは、複製権、上映権、公衆送信権、口述権、展示権、頒布権、譲渡権、貸与権、翻案権、二次的著作物の利用権(著21条~28条)をまとめた、いわゆる権利の束をいいます。


 このうち、著作権は、原則として著作者の死後50年で消滅します(著51条2項)。共同著作物、無名や変名の著作物、団体名義の著作物、映画の著作物は異なります。


 したがいまして、本件では、死後50年が経過していますので、著作権は消滅しています。


 そのため、著作物の複製等をしても、著作権の侵害とはなりません。


 
 一方で、著作者人格権は一身専属的なものであり(著59条)、原則として死者には人格権はないと考えられますが、著作権法では著作者の死後においても保護を認めています。


 すなわち、著作者の死後、著作物を公衆に提供・提示する者は、著作者が存しているとしたならばその人格権の侵害となるべき行為をしてはならない、と規定されています(著60条)。


 そのため、著作者の死後において著作者人格権の侵害となるべき行為をした場合には、遺族等(著作者の配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹または遺言で指定された者)が、差止請求権(著112条)や名誉回復措置請求権(著115条)を行使することができます(著116条)。


 ただし、遺族等が生存していない場合は上記の権利を行使することはできません。


 一方、死後における人格権侵害には、刑事罰の適用があり、5百万円以下の罰金に処されます(著120条)。これは非親告罪となっていますので、告訴がなくても公訴の提起が可能であり(著123条)、理論的には永久に刑事罰を受ける可能性があります。

 

 本事案については、著作者人格権のうち、公表権については、すでに作品が公表されていますので、問題はありません。また、氏名表示権につきましても額装したものに何らかの形でマネの氏名を表示すれば問題はないと思われます。

 ただし、同一性保持権については気をつけた方がよろしいかと思われます。

 

 著作権法では「著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする」と規定されています(法20条1項)。

 

 

 一方で、同条2項4号には「著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変」については、同一保持権が制限される旨規定されています。

さらに権利者が存しなくなった後における人格権の保護について「行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が著作者の意を害しないと認められる場合」は、人格権侵害とはならない旨規定されています(著60条但書)。


 具体的にどのよな場合に侵害とならないかはケースバイケースですが、特に遠い過去の死者の意は認定が難しく、死者が主観的にどのように思っていたかという判断は極めて困難であり、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動等を考慮して、かなり客観的に判断され、現実には、時間の経過とともに、侵害となるべき多くの行為は60条但書で救われると言われています。特に刑事罰については現実に処罰されることは稀であると考えられています。


 そのため、ご利用されるマネの絵画の一部を切除するとか、公序良俗に反するような用い方をせず、そのままの態様で用いるのであれば同一性保持権についても問題はないと思われます。

専門家:  patent777 返答済み 3 年 前.

 著作権は消滅しているのですが、旧著作権法、相互主義、戦時加算特例法との関係も含めて、もう少し詳しくご説明します。

1.旧著作権法との関係について


 わが国の著作権法は、旧著作権法(以下「旧法」とします)が明治32年(1899年)3月4日に公布・施行されました。

 また、現行法は昭和45年(1970年)に公布され、翌昭和46年1月1日に施行されました。

 旧法の保護期間は、著作物の創作の時から始まり、原則として著作者の死後30年までです(旧法3条)。


   

 一方、現行法の保護期間は原則として著作者の死後50年までです(51条2項)。


 フランス人であるマネの絵画(著作物)をわが国で利用した場合、外国人の著作物であっても、その本国の法律ではなく、著作物を現実に利用した地の法を準拠法にするという、属地主義の原則により、わが国の著作権法が適用されます。

 

 そのため、マネの絵画についての著作権(以下「本件著作権」とします)の保護期間は、わが国の著作権法で定めるところに従います。


 

 そうしますと、マネが死亡したのは、1883年4月30日です。


 その時点では、わが国の旧法はまだ存在していませんが、1899年に制定された旧法で定められた保護期間(死後30年)を適用すると、本件著作権は1913年で消滅しています(なお、マネの死亡時点では旧法が存在していなくても、旧法で定めた保護期間を適用した場合に、本件著作権が消滅する前に旧法が制定されましたので、旧法が適用されます)。


 そのため、本件著作権は、わが国では1913年12月31日24時に消滅しています。


 なお、旧法は1962年から1969年までの間で暫定的に保護期間を延長しており、最終的には著作者の死後38年まで延長しています(旧法52条1項)。


 

 しかし、延長が開始された時点(1962年)では、すでに本件著作権は消滅していますので、一度、消滅した著作権は復活させないという附則2条により、本件著作権が延長されることはなく、1913年に消滅したままです。


 また、現行法は1971年から施行されますが、本件著作権が1913年にすでに消滅していますので、先ほどと同様に消滅した著作権を復活させないという規定が存在しますので、本件著作権について現行法の死後50年は適用されません。


2.相互主義について


 現行法58条において「相互主義」について規定されています。


 この「相互主義」と申しますのは、外国の著作物であっても日本が条約上、著作権の保護義務を負う著作物については、日本の著作権法の保護期間が適用されるのが原則ですが、保護期間の相互主義により、著作物の本国である外国での保護期間が日本より短ければ、同様に日本においても短くし、当該本国の保護期間に限り保護されるというものです。

 例えば、マネの本国であるフランスにおける著作権の保護期間が10年であり、日本における著作権の保護期間が30年とすると、日本においては、フランス人であるマネの著作権は10年しか保護されないということです。

 (この反対として、日本の保護期間の方が短い場合であっても、長い外国の保護期間を適用する必要はなく、短い日本の法律による保護期間が適用されます)


 ただし、本件著作権は旧法下における保護期間が問題となる事案であり、旧法には保護期間の相互主義を定める規定はなく、また、旧法下でのわが国における外国の著作物に対して現行法58条を遡及的に適用して、相互主義を適用することはできません。


 そのため、本事案では相互主義を考慮する必要はありません。


3.戦時加算特例法について


 戦時加算とは、日本国とのサンフランシスコ平和条約15条⒞に基づいて制定された「連合国及び連合国民の著作権の特例に関する法律」(昭和27年法302号)(以下「戦時加算特例法」とします)に基づいて、連合国または連合国民が戦前または戦中に取得した著作権の保護期間について、太平洋戦争の開始時(昭和16年(1941年)12月8日)から、日本国と当該連合国との間に平和条約が効力を生じた日の前日までの期間に相当する日数が保護期間に加算されることをいいます。


 第二次世界大戦中、わが国において連合国およびその国民の著作権が実質上保護されていなかったことを理由として、わが国は連合国および連合国民の著作権について通常の保護期間に戦時中の期間を加算する義務を負うというものです。はっきり言ってしまえば、敗戦国にたいする制裁、ペナルティということです。


 マネの母国フランスについては戦時加算が3,794日(約10年5月)となります。

 そのため、1941年12月7日時点で著作権が存在していた場合、旧法における保護期間である死後30年に、約10年5月が加算され、著作者の死後40年5月の間保護されることとなります。


 

 しかし、この戦時加算につきましても、加算される基準日である1941年12月7日時点では、本件著作権はすでに消滅していますので、戦時加算されることはありません。

 

 そのため、戦時加算を考慮する必要はありません。


4.結論


 以上検討した結果、旧法、相互主義、戦時加算を考慮しても、本件著作権は1913年12月31日24時に消滅しています。


 なお、著作権は消滅しても絵画自体は消滅しませんので、絵画の所有者は存在するはずです。


 ただし、その所有者はマネの絵画につき所有権を有しているだけで、著作権は消滅しているので有していません。


 

 所有権と著作権は別の権利です。


 所有権は、現物たる絵画を独占的に使用したり、収益を挙げたり、処分したりできる権利ですが、著作権のような複製したり、複製物を売買したりすることに対する許認可権はありません。


 そのため、ご質問にあるような行為をしても、著作権が消滅している以上、問題とならず、所有権者から訴えられるものではありません。

 

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