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yo-shi
yo-shi, 一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)
カテゴリ: 特許・商標・著作権
満足したユーザー: 238
経験:  中央大学法学部・文学部卒業。出版社にて校正・編集業務に10年以上従事。書籍の著作権問題に詳しい。
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初めまして。 ホームページ制作事業を行っているものです。 納品前の、制作物の著作権について質問ございます。

質問者の質問

初 めまして。
ホームページ制作事業を行っているものです。
納品前の、制作物の著作権について質問ございます。

ホームページ制作の注文を二次請けという形で受けました。

  発注元 → 元受け会社  → 私(二次請け)


元受け会社から私への注文内容は、
元受け会社の制作したデザイン(pdfデータで至急)を、
ホームページに加工(HTMLコーディング)するという内容です。


制作物を元受会社に確認していただく為に、
HTMLファイルを、私のサーバーにアップロードし、
インターネットで閲覧可能なようにしました。
(検索エンジンには登録されないような形です)


元受会社に制作したデータの確認を行っていただき、
制作物に問題がないと連絡を受けましたが、
発注元の都合により納品はまだ先だと連絡を受けました。


しばらくすると、発注元のホームページ上に
私の制作物をコピーしたHTMLファイルがアップロードされていることを確認しました。


元受会社と私間の契約について、
著作権に関する明示されたの取り決めはありません。


デザインは元受会社が制作したもので、
私はそれをホームページで見れるように加工(HTMLコーディング)したのですが、
未納品の段階の制作物のHTML部分についての著作権は私が保有していると
考えているのです、この認識は誤りでしょうか?


元付け会社に、無断でアップロードされているデータをコピーしたものを
メールに添付し、「著作権侵害ですので掲載を停止し、本件への説明を行うよう」
求めました。


私の制作物の掲載は停止されましたが、未だ説明を行っていただけず
電話でも応対をしていただけず困惑しております。


元受会社が無断で私の制作物をアップロードしていた行為は、
著作権の侵害にはあたらないのでしょうか?


(制作物を本番環境にアップロードしたのは、発注元ではなく、
元受会社であることを確認しております。)
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  yo-shi 返答済み 4 年 前.
ご質問を承りました。

著作権は、「著作物」を創作した時に、創作した人(著作者)に、発生します。
では「著作物」とは何か、著作権法2条1項1号に定義されています。

思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

そして「著作者」を定義したのが同項2号です。

著作物を創作する者をいう。

ご質問に関係するポイントは、「創作性」です。
問題となっているデータの、「デザイン」と「HTMLファイル」のそれぞれどこに、創作性があるか、を検討する必要が出てきます。
創作性のある部分にのみ、著作権が発生します。

ご質問のケースに当てはめますと、「デザイン」に創作性があれば、その部分の著作権は元受会社に発生し、その「デザイン」とは別に「HTMLファイル」を作成した段階で創作性があれば、その創作性ある部分に限って、質問者様に著作権が発生いたします。
一つの作品について、複数の著作権が重なりながら発生しうるのです。

では質問者様に著作権が発生する場合はどのようなケースなのかといいますと、元受会社のデザインをHTML化する際、質問者様独自の方法(タグの書き方等)で行った部分については、質問者様が著作権を持ちます。
言い換えますと、誰がHTML化しても同じ(一般的にそういう方法しか考えられない)ならば、その部分には創作性がなく、著作権の発生自体がありません。デザインの著作権のみがあります。
質問者様の著作権も発生している場合は、当該HTMLファイルは、
【元受会社のデザインという著作物に、さらに創作性を加えた二次的著作物】
であると言え、元受会社と質問者様と、双方が著作権を持っている作品になります。

以上のことから、HTMLファイルの創作性が問題になるのです。

では、質問者様に著作権が発生しているかどうかの結論は、残念ながらこのサイト上で明確にお答えすることは難しいです。
最終判断は、裁判所しか下すことはできないからです。
(弁護士でも、「たぶんそうだろう」とは言えますが、結論は出せません)

基準は、上に書いたように、質問者様の作業に創作性があるかどうかですので、当てはめてみていただけないでしょうか。
そのうえで、創作性があるHTML化作業であり、質問者様に著作権がある、と主張できるようなら、争う価値はあると思います。
質問者様の創作された「HTMLファイル」を無断でアップロードする行為は、著作権侵害に当たります。

ただし、質問者様にある著作権は、あくまで、ご自身で作られたHTMLの部分のみです。
デザイン自体の著作権は、元受会社が持っています。
その状況で、質問者様が元受会社に対し、何を要求するかを明確にしておいたほうがよいと思います。

著作権侵害に対し、主張できることは、基本的に
・差し止め
・損害賠償
の2つです。
このうち「差し止め」は、すでに掲載を停止されているとのことですので、これ以上主張することはできません。
そうしますと残りは「損害賠償」です。

質問者様が労力や費用をかけて制作された「HTMLファイル」を無断でアップロードされたことによって、発生した損害を、請求できます。
具体的にどういう損害を受けたと主張するかどうかは、争う際に依頼する弁護士と相談する必要があります。

以上が原則論ですが、少し現実的な路線でも考えてみます。

実際に裁判を起こして争うとなると、お互いに大変な労力と費用がかかります。
それでも、受けた損害が大きく、取り戻したい場合は、訴訟提起する価値も十分にあります。
その場合には、勝訴・敗訴いずれの場合にも、元受会社との関係は絶たれることになるでしょう。
損害賠償を得られたとしても、あくまで「賠償」ですので、損害を取り戻すに過ぎず、儲かるわけではありません。

ここで相手の立場に立って考えてみますと、元受会社としては、自分に対しては納品されたのだから、自分が公開できると勘違いした可能性があります。
それならそれで、元受会社がすぐに謝ってくれればよかったのですが、先方も「言いがかりを言われた」と受け止めて、カチンときたのかもしれません。

もし可能ならば、お互いが冷静になって、これまでのいきさつを水に流すことにし、
・元受会社は、質問者様に無断でアップロードしない
・質問者様は、元受会社の行為を許し、発注元に納品されるまで待つ
という結論も、ありではないでしょうか。

詳しい事情を知らずに言っていますので、失礼なことがあれば、申し訳ありません。


最後に。

「著作権に関する明示された取り決め」がないのでしたら、納品前でも後でも、公開後でも、HTMLファイルの著作権は質問者様にあります。
従いまして、発注元も、元受会社も、制作者たる質問者様に無断で変更・改変はできないのです。
流れの速いWEBの世界で、WEBページの修正ができないのは、何かと不便です。
ですから、制作者との関係を良好にしておいて、修正しても文句を言われないようにしておくか、発注時の契約に「発注元が変更できる」「受注者は著作者人格権を行使しない」もしくは「著作権法27条・28条を含む一切の著作権を譲渡し、著作者人格権を行使しない」という条項を入れておくことが多いのです。
(これについての詳しい説明は省きます)

このような条項がなければ、質問者様がずっと著作権を持ち続けます。
そのことを先方に伝えてみて、それが不都合なら、HTMLファイルの制作委託契約ではなく、著作権譲渡の契約に切り換えるように話をしてみる、という手もあります。
譲渡になれば、当然、費用も少々高くなるのが普通ですので、質問者様もそれを踏まえて当初より多くの額を請求するのが当然です。

つまり、もう少し多くの金銭を支払ってもらえば、著作権を譲渡したうえで納品し、今後一切口出ししない、という契約にするのです。
そうすれば、ケンカ別れみたいになっても、双方にメリットは大きいかな、と思います。

あくまで一案ですが、蛇足として書いておきます。


以上、ご回答と致します。
ご不明な点がございましたら、具体的にお示しくださいませ。
追加でお答えいたします。

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書籍の著作権問題には特に精通しています。「著作権は怖いモノ」という意識が少しでも軽くなるお手伝いができれば、と思います。
ご質問の解決につながりましたら、評価を入力していただきますよう、お願いいたします。
yo-shiをはじめその他名の特許・商標・著作権カテゴリの専門家が質問受付中
質問者: 返答済み 4 年 前.

yo-shi様


 


迅速なご回答誠に有難うございます。


専門家の見解を確認することができ、心理的な楽になりました。


 


ご説明いただいた「HTMLの創作性」という点がかなり興味深い点でした。



本当に有難うございました。



 

専門家:  yo-shi 返答済み 4 年 前.
評価と、ボーナスを頂きまして、ありがとうございました。
著作権は、あいまいな点が多く、このサイト上ですべてお答えすることができないのが心苦しいです。
その分、お互いの交渉によって解決できるようにはなっています。
法律でがんじがらめになる部分が少ないのです。
質問者様のトラブルも、納得できるように解決されることを念じております。
またお困りの点がございましたら、ご質問くださいませ。

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