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patent777, 弁理士資格を取得
カテゴリ: 特許・商標・著作権
満足したユーザー: 486
経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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初めて相談させていただきます。 ネットショップを経営しており、他店での画像を転載し使用していたところ、相手方より連

質問者の質問

初めて相談さ せていただきます。
ネットショップを経営しており、他店での画像を転載し使用していたところ、相手方より連絡があり後に弁護士から内容証明が送られてきました。
使用相当料、無断転用により得た利益相当料を損害賠償するよう求めたものです。
画像自体は即座に削除しました。
画像は10枚~20枚程度で、掲載は1週間~3週間程度ですが、高額商品の為、売り上げはありませんでした。
ただ、これを証明する事ができません。
今後どのようにすべきでしょうか?
通常どのくらい、請求されるのでしょうか?

宜しくお願いいたします。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

知的財産権を専門とする弁理士です。

対応の流れとしましては、著作物性の判断をする→著作物と認められないと判断した場合はその旨を回答する→著作物になると判断した場合は損害賠償額の交渉をする、という流れになろうかと思われます。

一度、回答を送信しますが、すぐに詳細なご説明を回答しますのご了承ください。

質問者: 返答済み 4 年 前.

早々のご連絡ありがとうございます。


他社が写真を撮ったものなので、著作物ですね。


メーカーよりいただいた画像を修正したのもをさらに修正して掲載したのも含まれています。


損害賠償額の交渉はどのようにしたら良いのでしょうか?


 


宜しくお願いいたします。

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.
以下に分説します。

1.著作物性の判断

 ご使用になった画像が著作物でなければ著作権侵害は成立しません。画像がすべて著作物になるものではありません。


 著作権法上の著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲の属するもの」をいいます(著作権法(以下「著」とします)2条1項1号)。


 著作物性の判断で特に重要となるのは「創作性」です。

 画像は著作権法上、写真の著作物の対象として例示されていますが(著10条1項8号)、写真の著作物性に関しては、固定式監視カメラで撮影した写真、自動証明写真、プリクラ、絵画の忠実な写真などについては、創作性が認められないとしてその著作物性が否定されます。


 写真につきましては、被写体の組合せ・配置、構図・カメラアングル、光線・陰影、背景等に独自性が表れていなければ著作物として認められません。


 商品の紹介用写真についても、撮影者の個性の現れを観念しにくいため、創作性が争われることが多いのです。


 そのため、撮影に何ら創意工夫がされていないような画像であれば創作性がなく著作物とはならないため、使用しても著作権侵害とはなりません。


 また、仮に著作物と認められても、商品写真は、その創作性の程度は極めて低く、著作物性を肯定し得る限界事例に近いものが多いため、そのような著作物についての著作権が及ぶ範囲は狭いと解されており、デッドコピーのような使用の場合に限り複製権や翻案権侵害となる場合が多く、オリジナル画像に修正増減を加えた画像の使用には著作権が及ばない可能性もあります。


 商品写真の著作物性について争われた重要な判例として「スメルゲット事件」(知財高裁判平18.3.29判決)があります 。これはインターネット上のホームページで商品(シックハウス症候群対策品、「スメルゲット」・「ホルムゲット」)の広告販売を行う会社が、その商品紹介用の写真を無断で利用した者に対して、損害賠償請求等をした事案であり、現に、被告は、本件の各商品を簡単に撮影した本件各写真には、制作意図、被写体の選択・設定、構図の決定、シャッターチャンスの捕捉、光量等の調整において、他の類似商品と区別できる程度の個性ないし独自性は見られないとして、本件各写真の著作物性を争っています。


 本判例の商品写真がどのような内容かは文章だけではつかみづらいかもしれませんが、参考までに記載しますと「本件写真は、固形据え置きタイプの商品を、大小サイズ1個ずつ横に並べ、ラベルが若干内向きとなるように配置して、正面斜め上から撮影したものである。光線は右斜め上から照射され、左下方向に短い影が形成されている。背景は、薄いブルーとなっている。」というものです。


 結果として、裁判所は「以上から、本件各写真には、被写体の組合せ・配置、構図・カメラアングル、光線・陰影、背景 等にそれなりの独自性が表れているということができる。確かに、本件各写真は、同じタイプの商品を撮影した他の写真と比べて、殊更に商品の高級感を醸し出す等の特異な印象を与えるものではなく、むしろ商品を紹介する写真として平凡な印象を与えるものであるとの見方もあり得る。しかし、本件各写真については、それなりの独自性が表れているのであるから、創作性の存在を肯定することができ、著作物性はあるものというべきである。他方、その創作性の程度は極めて低いものであって、著作物性を肯定し得る限界事例に近いものといわざるを得ない。」と判示し、著作物性を認めています。ここで注目したいのは、この商品写真が、『著作物性を肯定し得る限界事例に近いもの』という点です。


 さらに裁判所は以下のようにも判示しています「写真における表現の独自性がどの程度のものであるかによって、創作性の程度に高度なものから微少なものまで大きな差異があることはいうまでもないから、著作物の保護の範囲、仕方等は、そうした差異に大きく依存するものというべきである。したがって、創作性が微少な場合には、当該写真をそのままコピーして利用したような場合にほぼ限定して複製権侵害を肯定するにとどめるべきものである。」


 以上の判例を参考にしますと、質問者様が使用した画像が、著作物性が認められる限界事例に近い上記判例の商品写真よりも創作性が低い場合、すなわち被写体の組合せ・配置、構図・カメラアングル、光線・陰影、背景等にさほどの創作性がないものであれば、著作物性が否定されるということです。


 また、仮に著作物性が認められても、その創作性が微少な場合にはデッドコピーの場合に限定して複製権侵害が肯定され、著作物である画像を修正した画像を利用する場合には、複製権侵害は否定されることになるので、少なくとも「メーカーよりいただいた画像を修正したのもをさらに修正して掲載した」場合には、侵害とはならない可能性があります。


 したがいまして、まずは著作物性の判断をされるのがよろしいかと思われます。なお、これらの判断を独自で行うのは難しいと思われるのであれば、知的財産権に詳しい弁護士にないしお近くの法テラスにご相談なされるのがよろしいかと思われます。


2.著作物性がないと判断した場合の対応


 著作権を侵害していない旨をその理由やできれば鑑定書等の証拠物件を添付して相手方に回答することとなります。


3.著作権侵害に該当する場合の対応


 損害賠償額の交渉になると思われますが、高額にはならないものと推測されます。と申しますのは著作権侵害による損害とは、「逸失利益」と呼ばれるもので、増加すべき利益が不法行為によって増加しなくなったことによる損害又は侵害行為により市場における潜在的顧客を奪われたことによって失った利益をいいます。


 損害額の計算方法は著作権法114条1項~3項に規定されていますが、質問者様が使用した画像自体(写真)が著作権者の販売商品でない場合であれば、その画像を使用しても権利者に逸失利益は生じておらず、また、その画像自体が販売商品であるとしても、その画像を質問者様が販売したわけでもなく、単にネットに掲載しているにすぎなので、それによって権利者の商品である画像の販売が落ち込むというような逸失利益は生じていないこととなります。


 そのため、逸失利益に基づく114条1項・2項による損害額によるのではなく、同条3項によるその画像の使用料相当額が損害額になるものと思われます。


 現に相手方は使用料相当額の請求をしてきていますが、この使用料相当額の具体的な金額は断定できませんが、社会的な相場の金額、すなわち、過去の契約例やその業界の相場とされるライセンス料を基礎として、悪意性が高いとか、大量に利用しているとか、得ている利益額の大きさといった当事者間の具体的事情を考慮して決められることになります。


 ただし、質問者様が使用した画像自体が権利者の販売商品でないとすれば、使用料相当額も少額になると思われます。(以前は販売価格の5%前後が相場というようなこともありましたが、これは著作物自体が販売商品の場合です。本事案とは事情は異なりますが先ほどの判例では、1万円程度が損害額とされています。)


 また、相手方が請求してきた「無断転用により得た利益相当料」につきましては、質問者様が利益を得ていないわけですので、このような金額を支払う必要はないと思われます。


 したがいまして、相手方がふっかけてきてもその金額を鵜呑みにしないよう注意してください。質問者様が使用した画像自体が販売商品でないのであれば、キャラクター画像等の使用料を提示してきても鵜呑みにしないことが必要です。


 いずれにしましても、知財関係に詳しい弁護士や日本司法支援センター(通称:法テラス)(http://www.houterasu.or.jp/index.html)にご相談して、上記の点を踏まえた対応をなさることをお勧めします。

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